8話目 オカマ入国を果たす

ビックリしたわ

少し前のことを思い出しながら私は心の中で呟いた、まさか身分証が偽物ってバレたのかと思ったわ


でも、別に全くの別物ってわけじゃないんだけどね白い空間にいる時

私はルキエルちゃんに、冒険者ギルドのカードを作ってもらった


その時に偽物かバレないか聞いたら

「大丈夫です!もともと冒険者ギルドの

カードを管理する機械の構造は、知っているので後から不正に追加してもバレません!」と天使的に大丈夫?という台詞を

自信満々に言っていたので信用したけどまさかこんな形でバレるなんてね


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《ステータス》

種族 人間

《名前》エド

《性別》男

《歳》40

《レベル》35


《武術》

剣術5

体術3

盾術3


《魔術》

風魔法2


《特殊》

身体強化4

怪力2

状態異常耐性1


《エクストラ》

直感


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門の兵士が持っていた

《エクストラ》の直感、たぶんこれで私が

普通ではないものを使っていると思ったの

だろう正直驚いたわ


「ただ相手が悪かったわね」


そうこのカードは、ルキエルちゃん自身が

作った偽物の本物、どんなに調べても本物

という結果しかでないの


「なのにまさか、こんな物まで出してくるとはね」


そうこのまま通れると思っていたら相手は

識別の球まで使うと言い出したの


「これってどうなるのかしら」


確かにカードはある意味では本物、ただ

ある意味では正規の手段で作って無いので

偽物とも取れる


「やばいわね、もし偽物判定貰ったら

いきなり犯罪者じゃない」


識別の球は王国に来るまでの間に調べたから効果は分かっている、後はどうするか考える

もしかしたら本物判定で乗り切れるかもしれない、ただ偽物判定された時のリスクが、

大きすぎる偽物と診断されたらたぶん全世界に身分証を作れる犯罪者として、指名手配

されるそれだけは回避しないとね

とにかく実物を見ないことにはなんとも

言えないわね

そして識別の球が運ばれてきた


《鑑定》


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(識別の球)作 ダンジョン


ダンジョンで稀にドロップする

真実を見破る球、複製品は沢山作られているが復製品が鼓動のみで判断するのと比べ、

このオリジナルは相手の鼓動だけでなく魔力も察知し相手が嘘をついているか見破る


材料 不明

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この結果を見て行けそう思わず、笑いそうに

なったこれなら行けそうだと


その結果、予想通り、一問目は光らなかったが、二問目で光ってしまった、一問目で魔力と鼓動を乱さないようにし、

それで誤魔化せたと思ったが球的には王都で、部下や組織を作ることは観光と判断されるらしい、いや、この場合だと私の鼓動や魔力で判断しているから、私が観光だと思っているらしいただ少し困った光ってしまったということは鼓動、魔力どちらかがしっかり制御できていないと言うことである


(たぶん魔力ね)


声には出さなかったが心の

中でそう呟いた、鼓動の制御は前世での訓練で制御は完璧だ

ただ魔力は覚えてまだ一週間と少ししか触れていない


(まっ当たり前ね一週間ちょっとの奴で、

これが騙せるならある程度の実力者は、全員これを素通りできるものね)など、

呑気に考えているが少しピンチだ、もし結果を操作できるなら偽造の件は、安全だったが、できないとなると天任せになってしまう、それは余りにも危険ね


(しょうがないわね、“アレ”を使いましょ)


そう決め娚はあるスキルを使ったそのおかげでなんとか危機は脱せた


次はこの頭を下げている人たちを、どうにかしないといけない


(目立つのは良いんだけど、悪目立ちはあまり

したくないのよね)


娚は、ただでさえ目立つ格好をしている

なのでここで悪目立ちすると悪い噂が広がることを危惧していた、良い意味で目立つのはいいが、悪い噂が広がると今後の活動に制限が出来てしまうかも知らないからだなので、娚は大袈裟に


「頭を上げてください!元を言えば私が、

目立つような格好をしているのがいけなかったの、それに皆様は立派に職務を真っ当しただけ、謝罪もして貰いましたし、

もう大丈夫ですよ、ほら他の人も待っていますし検問を再会しましょ!」


声、目線、感情をコントロールし周りの人達にもこの話丸く収まったと、アピール

その上で兵士たちには全く罪はないことを

周りに伝えた


更に闇魔法の【洗脳】で周りに軽い催眠をかける、これで自分と相手の守り周辺の人は少しトラブルがあった程度に思うし今日のことを忘れやすくなる


(少しやりすぎかもだけど大丈夫でしょ)


暗殺をする上で潜入などをする場合相手の抱く印象は大事だ、それ次第で一発で疑われてしまうなのでここでの事はあまり覚えてほしくない、それに今回はこっちにも責任があるし、大事にはしたくない思いもある


「ありがとうございます!」


「いえいえ、お気になさらず、お仕事頑張ってください」


「ありがたい、みんな検問を再開するぞ!

皆様もお待たせしました!検問再会し

ます!」


そう周りの人達にこれをかけた直感持ちの人は騎士の人達と一言だけ喋り業務へ戻った

そして私もカードを返してもらい門を潜った


「良き思い出を!」


後ろから私を担当していた兵士の声がしたので「ありがと♪」と返事をし街に溶け込んだ


「危なかったわ」


門が見えなくなってから、私は呟いた

あの時、識別の球の判定を躱すために私は、

《エラー》の(特異点)を使った

このスキルは物理的な干渉以外を

無効にするスキルであるつまり、五感の

視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚、以外の、

勘や魔力の測定、感知など抽象的な物で

私を捉えることを無効にできる物である


もとは暗殺する上で邪魔になる相手の勘を

潜り抜けることができる、

前世でも途中まで完璧だった暗殺作戦が

ターゲットの勘で失敗寸前まで行くことが

よくあり、それを無くすために作って貰った


「想定してた使い方と違うけど、今回は

そのお陰で助かったわね、ただあんまり使いたくないのよね」


このスキルは他のスキルと違い使うと世界そのものから否定されているような疎外感がありその感覚が嫌で常時の使用を控えていた


「まっ、でもこうやって短時間使う分にはあんまり拒否感がないし便利なことには変わらないわね」


とりあえず入国出来たことに安堵の息を漏らした


(さてと、気分を変えて目的を果たすため、頑張りましょうか)





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