7話目 門番の不思議な出来事
ゴブリンを倒してから数時間後やっと、娚は
ジェネシスの王都に到着していた
「やっと着いたわ、ジェネシス王国、さてと早速入りましょうか楽しみね♪」
俺の名前はエド、今日も王都の入り口で、いつも通りの検問していたすると、夕暮れに突然嫌な気配を感じた
この感じ誰かが無断、またはズルして王都に入ろうとしてやがるな、たまにいるんだよな前科持ちが、ルールを守らず入ることが
前科持ちまたは、身分証がない場合、
王都に入る前に兵士に申告し、
どんな前科持ちか、身分証がない理由を聞く
余程の重犯罪じゃあなければ監視用の腕輪を付ける条件で入ることができ一ヶ月問題なかったら腕輪を外し、身分証がなけりゃ作る
サポートもするっていうのになかなか減らない困った物だ
「おい!アルいつものだ、9と8」
「わかりました先輩!」
これは、兵士の間での合図で王都には、
三つの入り口があり二つが一般用、もう一つが貴族用だ
そして一つの門にそれぞれ、兵士二人ずつ付いており、まず怪しい奴がいると列の担当者に話しかけ、数字を伝えて
数字を足して、出た数字にいる奴が、怪しいと伝える今回だと9+8=15って感じだ
これで15番目の奴が怪しいと伝わる
「アル、今日は暑いから気をつけろよ!」
「わかりました先輩!」
これも合図で季節が春、夏ならば温度を、高く言うほど怪しく
秋、冬だと温度を低く言う程に怪しくなる
今回もほぼ確定だな俺の勘が言っている
かれこれ15年この仕事をしたが俺が勘を、
外したことはないつまり犯罪者確定ってわけだ
(あとは、バレたあと暴れないかだけ心配だな)
今回のやつはなかなか強そうだ身長は180を
超え、体はしっかりと鍛えられている、ここまでは普通だ
問題は、ここからだ、髪を束ねて後ろにまとめ、真っ赤な口紅を塗り、薄く化粧もしてい
さらに、女性が着るような服を着ており六つに割れた腹筋がよく見えている
(こういう奴は大抵厄介だからな、暴れられたらただじゃすまなそうだ)
俺は覚悟を決め自分の門の相方にそろそろ出番だと伝え、相方はそれに無言で頷いた
そしてアルがターゲットに話しかけ始めた
ただここで予想外なことに、アルが戸惑っていた、どうしたと思い見てみていると
こちらに慌てて走ってきた
「どうした、アル何かあったか?」
俺がそう聞くとアルは
「先輩、あの人ちゃんと身分証持ってました」
「何!」
驚いた俺の勘がまさか外れたのか
「そんなはずはないしっかり鑑定機に通したのか?」
「はい、しっかり確認しました」
「少し貸してみろ」
俺はターゲットの身分証と、鑑定機を受け取った、なぜだ鑑定機は、身分証の偽造を防ぐための機械で、身分証は国、冒険者ギルドと
商人ギルドがなどが発行する物で決して真似ができぬよう、特別な魔法陣と魔力で作られていて、偽装できぬようになっているはず
「まさか、偽装したのか?」
「それはないでしょう、ただ単純に先輩の
勘が外れただけですよ」
「いやそんなことはない俺の勘は、今でも
あいつは怪しいと警報を鳴らしている」
「壊れたんじゃないですか、15年も使えば
そりゃガタがきますよ」
「アホ!俺の勘はそこらの道具と違って
頑丈なんだよ」
だがどうする鑑定機が、反応しないため
これ以上の調査は難しい
「アル、識別の球を使うぞ」
「えっ!マジで使うんですか、もし違ったら大恥ですよ!」
そう識別の球は、相手の嘘が見破れる特別な球でダンジョンで稀に出てくる、その貴重さゆえ滅多に使われることはなく重犯罪の罪を、暴くためなどに使われる
「自分嫌っすよ、上に説明する資料とか作るの自分っすよ問題は無いんだし通したらいいじゃないですか」
「面倒だから嫌なだけだろ、いいから早くしろ」
「本当にするんですか?先輩最近また
アイツらがうるさいですし問題起こしたら
面倒ですよ」
「もちろんだ!もし身分証の偽装が成功していたらこの国だけでなく、世界的に問題に
なってしまう」
「わかりました検問を一時的に止め、
識別の球、持ってきます」
「すまない、頼む」
さてと次は
「すまない旅の人、えーと名前は?」
「あら、こんにちは私は娚と申します
ところで、どうしたのですか?急に検問を
中止するなんて、なにかありましたか」
「そのことだが、メオト、お前には身分証の
偽装疑いが、掛けられている識別の球が来るまでここで大人しくしてもらおう」
「私、そんなことしてないわよ」
「いや、何も喋らなくていい識別の球が来れば
全て分かることだ」
「わかったわ」
よし、まずはターゲットを、ここから移動させない事には成功だあとは識別の球がくるのを待つだけだな
それから数十分後鎧を身に纏った騎士と
台座に乗った球が姿を表した
「それで、どうすればいいの」
「簡単だ球の上に手を置き、俺の質問に答えてもらう」
「分かったわ」
「まず一つ目、今回王都にはどんな用事で来た」
「観光よ」
球は光らなかった
「二つ目、観光と言ったがどこを巡る予定だ」
「それは、この美しい街並みやあの大きな
王城よ」
ピカッと球が光った
「嘘つくな!本当のことを言え」
俺が大声でそう言うと目の前のおかまは
先ほどと変わらぬ口調で答えた
「新しい化粧品を、探しに来たのよ」
球は光らなかった
「なぜ、嘘をついた」
「恥ずかしかったからよ」
球は光らなかった
「そうか、では最後の質問だ、貴様は身分証の偽装を行ったか?」
「いいえ」
球は光らなかったら
「そんなバカな」
なぜだ、なぜ光らない俺の勘は確かに
警報をいや鳴っていない、あんなにうるさく鳴っていた警報が消えている
そんな動揺をしている俺の肩をアルが揺らした
「先輩!ボーするのはあとです。まずは謝らないと」
その声でハッとした俺は急いで頭を下げた
「申し訳ない俺はとんでもない勘違いをしたすまない」
こうして身分証の偽装事件は幕を下ろした
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