第2話 賛成意見の若者
『今年の夏休みでは作文を書いてもらう、作文の内容はなんでもいい。一つ課題を決めて調べて自分の思ったことを書け、AIに実力させるのはダメだぞ?』
「作文かよ…」
「こんなのやってなんの意味があるんだよ」
(どの話にしたらいいんだろ…)
「なな、一緒にやろーぜ!」
「いいよー!酒井もやるか?」
『僕も一緒にやりたい』
友人宅へいきネットで簡単そうなものを選んで書くことになった。
『簡単なのか…』
「うーん、、ねぇな」
「やっぱりさ高齢者についてじゃね?」
「あー簡単だなそれ、でもみんなやってきそうじゃね?」
『どうせ先生もそれを願ってるんだから、いまさら考えたって無駄だよ』
そういうとスラスラと手が動きいつのまにか後少しで完成まで行った、いままでの思いや考えをまとめるだけなんて簡単だな。
「うぇーい俺できた」
「早くね俺まだなんだけど」
「考えずに本能で書けよ!」
「よくわかんねぇこというなよ、酒井は書けたか?」
『うん、でもあまり自信はない』
「見せてみろ!」
と友人は僕の作文をとり読んでいった、前半は良かったが後半になるに連れ顔色がおかしくなっていった。
「おい酒井お前本気か?あんな奴らに猶予を与えるのか?」
『だってぼくたちもいつかはこうなるんだ、少し法を緩めたっていいんじゃないかな』
「いままで散々老害を受けてきたんだぞ?車での死亡事故は起こるわ、電車の優先席も専用席になって増えて。今起きているのはバチが当たったんだよ。俺らは関係ないさいつかは法改正がおきるよ」
『そっかな…』
「書き換えた方が先生達の評価は上がるぜ?」
『確かに、書き換えよ。』
今思えば朝起きてやっているニュースはどれもアクセルとブレーキの踏み間違いやカスハラばかり。
耳にタコができるぐらい聞かされて、行き場がなくなっていたな。少しぐらいいいだろ…
夏休み明け、作文は廊下に張り出された。
大半はやはり高齢者のことばかり、誰も擁護派なんていない。
いやいないフリでもしてるのかな?
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