65歳で安楽死しないといけない法律が日本にできた日
黒蛾骸彦
第1話 国からの訪問者
暑い日、また私は高齢者宅へと足を運ぶ。
「こんにちはー朝から失礼します。」
『あらこんにちは。お父さんのことできたのよねちょっと待っててね連れてくるから』
30代ぐらいのご家族が出迎えてくれた、奥からは怒鳴り声を上げながら家族何人かに手を押されてやって来る今回の安楽死者がきた。
『なんでだ!俺はまだ元気だ!!国の法律かなんかが知らんがな俺はまだやることがあるなよ!』
『ちょっとお父さんやめて!ごめんなさいね職員さん』
『いい加減にしてくれ親父。こっちも疲れてんだ!近所迷惑や介護で!』
「またか…佐藤さん。これ以上抵抗するのでしたらこちらも警察を呼ばないといけないのですが」
と言い出した時、家族の抵抗が緩んで相手の拳が顔に当たった。その場は血を流す俺とすぐ警察を救急を呼ぶ同期。そして叫びたまに入る家族。
まるで地獄だ。
「頬大丈夫か?」
「大丈夫ですよ、よくあることなので。あの後佐藤さんは?」
「警察と一緒に連行されて安楽死施設へと移動されていったよ。ご家族には謝礼金を渡しておいたぞ」
「すいません何から何まで」
「いいんだよ、お互い頑張ろうな」
その後別の高齢者宅へと行った。
「これは…って何があったんですか?」
なんと警察官が訪問宅の前にいた。
『あ、どうも。もしかしてこのお宅の方は安楽死施設への方でしたか?』
「はい、これは何が」
『実は一家心中していて、、高齢者1人とその息子親子。そして関係のないお孫様まで、主犯格は息子さんだと思います。』
はぁぁまただまただよ、夏の日はこれだから嫌なんだ。帰省していた関係のない家族までもが巻き添えを食らう…可哀想に
「俺もいつかは65歳になるのか…それまでに結婚して。家族を作って…心中するのかな…」
「どうしてそんな考えになるだよ、金を貯めれば老衰まだ待てる施設に入れるかもしれねぇんだぜ?そんなネガティブになるなって。おれは絶対に心中も安楽死も嫌だね」
「そうか、そうだな。この仕事なら簡単に金が貯まるな!」
この仕事は誰もやりたくないからなのか給料が高い。
こんなに金がもらえて、訪問宅へいき書類をまとめて終わる仕事はこれ以外にないだろう。
「あー転職だわ」
次の更新予定
2024年12月3日 07:00
65歳で安楽死しないといけない法律が日本にできた日 黒蛾骸彦 @Kurogakarahiko0326
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。65歳で安楽死しないといけない法律が日本にできた日の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます