第一章 夜間作業
第4話 そして3年が経った。
そして、3年が経った2022年4月。
グリミーが蔓延し、野生の王国と化していた。
営業所の所長が異動することになり、
となり町の営業所の係長が栄転という形で赴任してきた。
積極的にばりばり働き、事務所に座りっぱなしになっているタイプではない。
後日、今村所長が話してくれたことだが、
「ここは無法地帯と呼ばれていて、他の所長連中、全員が断ったから、自分に声がかかったんですよ。」
こういうことらしい。
ものごしが柔らかいというか丁寧に話してくれた。2024年問題への取り組みもあるから大変な時期だ。
2022年4月4日(月) 19:46分
夜間作業員の
今日から新しい所長だと妙に緊張していた。
同じく、19:55分
夜間作業員の
「おはよう。今日から新しい所長だからな。」と、草加部が大沢に言った。
「おはようございます。少し、緊張してたんですよ。」
二人で、作業場である構内へ行くと、所長が、たまたま残ってた配達ドライバーの谷田と話していた。
草加部と大沢は二人で、そっちに向かい、
草加部から、所長と谷田の二人に、
「おはようございます。」と声をかけた。
二人は話しを止めて、「おはようございます。」と返した。
所長は、夜間作業員の二人かなと気づいてくれたのか、草加部と大沢に体を向けた。
「はじめまして、夜間作業員の草加部と申します。」
「大沢と申します。」
「よろしくお願いします。」と、挨拶を済ますと、所長は、
「今村です。よろしくお願いします。」と、今まで緊張していて損したと思うくらいの人柄を感じさせる印象だった。
二人は、挨拶を済ませるといつもの作業に入った。所長は谷田との話しに戻った。
夜間作業員の作業の順番は、50台くらいある、1m×1.5mの大きい台車の整理から始まる。
二人は、器用に線の引かれていない構内を、台車で区画を作っていった。
所長が谷田との話しが終わったのか、草加部に向かって歩いてきた。
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