やっぱり転生するみたいです。

「よっしゃー異世界転生きた!!!これから俺はチートモリモリで無双しまくり英雄のような人生をおくれる可能性があるんだな」

若い男が急に叫び出した。ラノベの異世界転生ものは私もいくつか読んだことはあるのでまぁテンションが上がってしまうのはわかるが、頭は悪そうだなと思い神様の方に目線を戻す。


「ふむ、君は異世界転生に前向きのようじゃな。それでは実際に転生の手順を君を手本として説明しよう。もちろんただとは言わぬ。特典として好きな能力を5つ授けよう。これから転生する先は剣と魔法のファンタジー世界、もちろん魔物もおるしダンジョンも存在する世界となっておる」

「おぉぉ!!神様わかってるね。異世界テンプレで俺TUEEEもできるように能力が5つも貰えて、俺は最高の神様に出会えた幸運を今噛み締めているよ」

「ではステータスを開いて君の能力を選んでみるが良い。」

「ステータス。おぉマジでゲームみたいな画面だなこれはわかりやすい。やっぱ火力は大事だしアイテムボックスは必須だろ・・・」

若い男は1人で呟きながら能力を設定している。

「さて、君ら2人にも能力を選んで異世界転生をしてもらうんだが全員同じタイミングでなくて良いから急いで決める必要もない。彼が転生してからでも遅くはないからゆっくり考えておいてくれ」

そう神様に言われたが、何か言い方に引っ掛かるものを感じた。若い男には積極的に転生を勧めている感じがあったが、私たちにはゆっくりとなんならこの若者が転生してから選んでもいいというスタンスだ。

もしかしたらこの若者には言えないことや伝えたい事があるのかも知れない。

そんなことを考えている間に若者は能力を決めたようだ。

「神様!能力決まったぜ。早速転生頼むよ。

俺の異世界ライフは成功したも同然だな。いやぁ色んなラノベを読み込んで知識を溜め込んでて良かった。」

「おぉもう決まったのか、早いのぅ。じゃあこれから転生する世界について簡単に説明しようかの」

そう神様は言って簡単に異世界について若者に説明を行った。あくまで簡単にである。それが仕組まれた罠だとは誰も思わなかった。

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