第19話 女子高生、キャンピングカーで専門家の元へと向かう。
「あなたが、
そう言ってロカちゃんは可愛らしく首を傾げる。
「うふふ、犬飼のおじいちゃんに聞いていたけれど、思った通りすっごくカワイイ!!」
「ふぁ? ふぁい??」
し、しまった、思わずへんなうめき声を出してしまう。
「犬飼流剣術の免許皆伝なんでしょ? 『最上の探索者』のおじいちゃんに直々の手ほどきを受けているなんてすごいよね。一度手合わせしたいかも!!」
「そ、そんな! ロカさんとだなんて、お、おおおおそれおおいです!!」
ダメだ、完全にテンパってまともな会話ができない。
「そういえば、
「はいはいはいはい! アタシがロゥファでーーーーす♪」
「本名は
「そうなんだ、ありがとう!」
「ロカちゃんは、ササメさんとどういった関係なんですか?」
「ササメさんは、おじさんの奥さんなの。あ、おじさんってのは、ラブロカチャンネルのADのおじさんね」
え? そのおじさんってひょっとして。わたしはロカちゃんに聞いてみる。
「ひょっとしてその人って
「そうだよ。
「おじいちゃんが、
「アタシも、配信動画観せてもらったけれど、あんなの初めて観たよ」
やっぱりそうなんだ。本当にレア現象なんだろうな。
「それじゃあ、
ロカちゃんが指差した場所に、おっきなキャンピングカーがある。
「え!? あの車、ロカちゃんのですか?」
「そうだよ」
「わぁ! めっちゃカッコいい!!」
「アタシの場合、地方のダンジョンとかにも結構遠征するしさ。さ、乗って乗って!!」
ロカちゃんは、わたしと
ゾク……!
アタシは氷のような視線を感じて振り向いた。
(なによ! あのふたり!!)
(小学入学組の
(雑種のくせしてロカちゃんに馴れ馴れしくすぎない??)
出た。幼稚舎組のエリート思想……。
アタシは針のようにつきさる嫉妬の眼差しをうけながら、ロカちゃんのキャンピングカーに乗り込んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます