第6話

「年齢はわたくしと同じくらいかしら? とっても可愛らしい先生でしたわ?」


「ってことは……私とも同世代じゃん。それで先生……? 術式学科のドレン先生なんて、もうあんなにヨボヨボなのに……」


 そんな時、教室に丁度魔導書を持ったドレン先生が入ってきた。

 杖をついた、老婆の先生だ。


「聞こえていますよ、ロゼさん。だれがヨボヨボですって?」


「げっ!?」


 それで、どっと、教室で授業の開始を待っていた生徒たちの笑い声が沸く。


「そろそろ授業ですね、ロゼ様」

 リースリットは、カバンから薄い魔導書を取り出した。

 そこには、『術式と術式図』とタイトルが書かれている。

 つまり教科書だ。


「――そーね。私、術式図、苦手なんだよね……」


 そんな感じで、魔術学園の授業が始まるのです。

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