第32話 カブキチョウ捕囚所

 まずは1Fを探索。

 部屋を確認していると、どこからともなく声が聞こえてくる…


「ミズチは蜃気楼を使って、ボクたちを捕えているんです…

 ダレか蜃気楼の中に助けに来て!」


「助けて…

 蜃気楼の中に捕まってます…」


 奥に進むと、奇妙な装置の前に龍王ナーガがいるのが見える。


元看守悪魔(龍王ナーガ)

「ヘッヘッヘ…

 ゴズテンノウはもういねぇ。

 ここはミズチ様の天下だぜ。

 さて、蜃気楼の中のマネカタでも、いたぶりに行くか。」


 悪魔はどこかに消えてしまった…

 調べてみるが、奇妙な装置は動作しない。

 動作させるには何か必要そうだ…

 部屋の並びに戻ってみると、

 どこからともなく声が聞こえてくる…


元看守悪魔の声

「ホラホラホラホラッ!!

 頑張らねえと裂けちゃうぞ~!

 止めてほしいか?

 止めてほしいか?

 …イヤだね!!

 ヒャ~ッハッハッハッ!!」


「ぎゃーーーーーーー!!

 痛い痛い痛い痛い痛い痛いです!!」


 何故、この叫び声だけボイスが入ってるの?

 アトラスさん、これはちょっと頂けないと思う。


元看守悪魔の声

「ギャ~ッハッハッハッ!!

 …ふぅ。今日はこのぐらいで勘弁してやるか。

 オレ様はコレを持ってるから、いつでも蜃気楼の中に来れるぞぉ?

 …じゃあな、また楽しもうぜ。」


 戻るようだ。

 さっきの奇妙な装置のところに行ってみると、龍王ナーガの姿が。

 語っていた蜃気楼の中という所から戻ってきたのだろう。


元看守悪魔(龍王ナーガ)

「なんだキサマはっ!

 もしや、キサマがあの…!?」


隼人

「そうだ。」


 『あの』が何を指すのかは知らないが、こういう輩を相手にするなら

 『そうだ』と答え挑発してサッサと片付けるに限る。


元看守悪魔(龍王ナーガ)

「うぬぬ…!

 ここは、オレたち元マントラ悪魔の歓楽街だ!

 ニヒロ攻めの武勇伝なんて、拷問プレイで帳消しにしてやる!!」


 隼人が殴った時に会心(クリティカル)したからか、2回殴って終了。

 拷問プレイ以前に敵ナーガのターン無し。

 仲魔の龍王ナーガは何と思ったことやら。


 隼人は、ウムギの玉を手に入れた。

 早速ウムギの玉を使って蜃気楼の中へ行く。

 すると天地が反転し、各部屋が牢の姿へと変わっていく。

 その牢には捕われたマネカタがいた。


捕囚マネカタ

「もうダメです…

 やっぱりマネカタは、苦しむしかないのですか…?」


捕囚マネカタ

「助けて! ここから出して!

 マガツヒを吸い取られ、ゾウシガヤに捨てられるのはイヤです!」


捕囚マネカタ

「ぐおおおおおお!

 吸われるぅぅぅぅぅぅ!!」


 入口左側の、ガラクタがあって通れなかった通路は、天地反転して

 ガラクタが上になったので通れるようになった。

 その先にある梯子を下りて2Fに行く。

 反転しているから、下りると上の階に行く事になる…少々ややこしい。

 途中にも牢がある。


捕囚マネカタ

「…

 ……

 ………

 …………ほっといてくれ。」


捕囚マネカタ

「助けて! ここから出して!

 マガツヒを吸い取られ、ゾウシガヤに捨てられるのはイヤです!」


 先にある梯子を下りて3Fへ。

 すると途中に、マントラ本営の門の前にいたヒーホー君がいた。

 隼人は蜃気楼の中だが、ヒーホー君は現実世界。

 なのでヒーホー君が天井からぶら下がっている感じになっている。


ヒーホー君

「マントラ軍が留守だったので、オイラこっちに来たホ。

 ヒホホ~…でもここも怖いホ~。」


 こっちに来たのは正解かも。

 決闘裁判されたらオルトロスのファイアブレスで瞬殺だ。


 先にある梯子を下りて4Fへ。

 ここにも牢がある。


捕囚マネカタ

「…」


何かしているマネカタがいる。

話し掛けてみた。


捕囚マネカタ

「…ギクッ!

 マントラ悪魔!?

 …?

 げげげ!

 スプーンが折れた!

 どーしてくれんだ!

 もう少しで穴が掘れたのに…

 オマエのせいだ!

 オレにはスプーンが必要だったのに。

 責任とれ!

 …そうだ。

 オマエ責任とって、スプーンを手に入れてこい。

 どこかの牢獄に、何でも持ってるガラクタ集めマネカタってヤツがいる。

 そいつを探してスプーンをもらってきてくれ。

 そーゆーことだ。

 責任だぞ!」


 その穴は俺も通りたいから引き受けた。

 その近くの牢にいるマネカタからは勇の情報。


捕囚マネカタ

「チョット前に人間が来ました。

 少年です。

 ソイツは、我らのリーダー、フトミミさんと同じ最上階です。

 人間はマガツヒが沢山搾れるから、要するに、ミズチに捕まったのです。」


 勇は、マントラ本営の時といい、よく捕まるタイプらしい。

 フォルネウスやヘルズエンジェルは躱せるのに、不器用なものだ。


 隼人は、近くにあった奇妙な装置で現実世界に戻る。

 4Fの穴から3Fに飛び降り、2箇所のシャッターを開けた。

 近くにある梯子で2Fへ。

 すぐ目の前にあるシャッターを開けた。

 その先の左手にある部屋の扉を開けると、

 どこからか、つぶやき声が聞こえる…


「…

 ……千円札…

 …」


 内容までは聞き取れなかった。

 が、千円札なんてつぶやく奴は、ガラクタ集めマネカタ以外いない。

 (二千円札、五千円札、一万円札が眼中にないのは何故?)

 蜃気楼の中にまた入って、ここにくればよさそうだ。

 2Fにある奇妙な装置で蜃気楼の中へ。

 落とし穴があって直接行けないので、梯子で3Fに下りて遠回り。

 梯子で2Fに下り、先ほどの部屋だった牢へ。


ガラクタ集めマネカタ

「…ゲホッ。

 …?

 …キミ…は!?

 ああ…大地下道で会った悪魔…

 …え?

 スプーンだって?

 …

 …そう。

 …ヨシ、わかったよ。

 千円札探しでは…お世話になったからね…

 ゲホゲホッ…

 …ボクの持ってるスプーンをあげるよ…」


 隼人は、首かりスプーンを手に入れた。

 武器名みたいなスプーンで、どんな形状なのか想像できない。


ガラクタ集めマネカタ

「…ついでに、助けてくれると嬉しいな…」


 声を聞く限り、かなり余裕がある気がする。

 助けるなら、一番最後で良さそうだ。

 近くの梯子で3Fへ、その近くの梯子で4Fへと一気に上る。

 穴掘りマネカタの元へ即ご到着。


穴掘りマネカタ

「スプーンを持ってきてくれたのか?」


 隼人は、首かりスプーンを渡した。


穴掘りマネカタ

「おお! なんかスゴそうなスプーンだぞ!」


 マネカタは穴を掘り始めた。

 穴は一瞬で掘れてしまった。


穴掘りマネカタ

「…スゴイ掘れ味だ。

 一瞬だったぞ。

 よし。これでこんな所ともオサラバだ。

 うりゃ!」


 マネカタは天井に飛び下りた。

 それを見届けた隼人は、近くにある奇妙な装置で現実世界へ。

 そして先ほどの部屋の扉を開け、マネカタが掘った穴から飛び下りた。

 進もうとすると、どこからか声が聞こえる。


穴掘りマネカタ

「…チキショウ!!

 掘った穴を飛び降りて、牢獄からは出られたけど…

 ミズチを倒さないと、蜃気楼からは出られないのか…」


 なるほど、というか、それはそうだろう。

 先の階段を使って4Fへ再び上る。

 途中にある部屋の扉を開けると、どこからともなく声が聞こえてくる…


「ミズチは…上の階にいるよ…

 だけど…蜃気楼の中…

 …」


 途中、右側にあるシャッターを開けておき、まずはそのまま5Fへ。

 5Fに上がると声が聞こえてくる…


「痛い! 止めてくれ!

 痛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」


 5Fにも牢があるようだ。

 まずはSターミナルでセーブ。

 そして4Fに戻り、奇妙な装置で蜃気楼の中へ。

 再び5Fに上ると牢が4つある。

 そのうち3つの牢のマネカタは意識が無い。

 残り1つの牢から、マネカタが声をあげた。


捕囚マネカタ

「そこのキミ、ボクの話を聞いてくれ。

 奥に大きな扉が見えるだろう?

 その先の部屋に、龍王ミズチがいるんだ!

 ミズチを倒し、ボクらの預言者フトミミさんを助け出してくれ!!」


 その前に隼人がLV42に。

 耐呪殺を諦めた。

 ここでの戦闘は電撃に耐性ある悪魔が多く、電撃担当の隼人には不向き。

 女神サラスヴァティの『マハザンマ』+『衝撃高揚』が大活躍していた。


 扉の奥から強い妖気を感じる。

 隼人は中に入った。


ミズチ

「オノレ、チョコザイナ!

 ワシヲ 追イツメタ気ダロウガ、

 オマエガ ワシニ勝テル見込ミナド、毛ホドモナイワ。

 キサマハ ミズチ様ジキジキノ拷問デ、

 バラバラニ 引キ裂イテクレル!」


☆修羅漢:檀 隼人/LV42/HP330/MP168

 禍 魂:イヨマンテ(精神無効)

 仲 魔:女神サラスヴァティLV35/魔人マタドールLV32/邪神アラハバキLV30


★龍 王:ミズチ/HP4800/MP500/1500マッカ/EXP555

 相 性:電撃吸収、氷結・破魔・呪殺無効/火炎に弱い

 スキル:蜃気楼/絶対零度/マハブフダイン/マハブフーラ

    /ブフーラ/マハブフ/ブフ/デクンダ


1ターン目


ミズチ

「ワハハハハ!

 ミズチハ ミズチ デモ、

 ワシハ ヘビー級 ダゾ!

 ゴーリゴリ 拷問シテヤル!!」


 ミズチ、蜃気楼、全員無効化、


 魔人マタドール、煌天の会心、

 隼人、気合い、

 女神サラスヴァティ、煌天の会心、

 邪神アラハバキ、煌天の会心、

 魔人マタドール、タルカジャ、

 隼人、攻撃、


2ターン目、


 ミズチ、絶対零度、邪神アラハバキ氷結反射、


 魔人マタドール、煌天の会心、

 隼人、気合い、

 女神サラスヴァティ、煌天の会心、

 邪神アラハバキ、煌天の会心、

 魔人マタドール、タルカジャ、

 隼人、攻撃、


3ターン目、


 ミズチ、マハブフダイン、邪神アラハバキ氷結反射、


 魔人マタドール、煌天の会心、

 隼人、気合い、

 女神サラスヴァティ、煌天の会心、

 邪神アラハバキ、煌天の会心、

 魔人マタドール、タルカジャ、

 隼人、攻撃(会心)、

 女神サラスヴァティ、煌天の会心、


ミズチ

「ン!? ナンダカ、オマエ、デカク ナッテナイカ!?

 …イ、イヤ、ワシノ 気ノセイ、気ノセイ!!」


4ターン目


 ミズチ、蜃気楼、全員無効化、


 魔人マタドール、煌天の会心、

 隼人、気合い、

 女神サラスヴァティ、煌天の会心、

 邪神アラハバキ、煌天の会心、

 魔人マタドール、タルカジャ(4回目)、

 隼人、攻撃、


ミズチ

「…ヤッパリ、オマエ、デカク ナッテナイ!??

 ヌヌーーーッ!?

 ワシガ シボンデルノ!?」


5ターン目、


 ミズチ、蜃気楼、全員無効化、


 魔人マタドール、煌天の会心、


 以上。


 ミズチはデカジャが無い為、強化し放題。

 先にタルカジャMaxした方が、もっと早く終わっていたと思う。

 邪神アラハバキはアギラオ使えたので試してみても良かったかも。

 煌天時に調整したのは、戦闘以外に、戦闘後に開ける魔法の箱の為。

 戦闘後の宝石入手が非常にスムーズになる。


 隼人は、ミズアマのマガタマを手に入れた。

 辺りをつつむ蜃気楼が徐々に消えていく…

 魔法の箱4箱から、パール、ヒスイ、サファイア、体力の香を入手。

 奥の扉を開けると、そのフロアの扉からマネカタが現れた。


マネカタの男

「…!

 …君は…人のような…悪魔のような…

 …そうか、私の占いに出ていた「人修羅」とは君のことか。

 ミズチを倒してくれて有難う。

 おかげで蜃気楼の牢が破れ、外に出ることができた。

 私の名はフトミミ。

 知っているかもしれないが、少しばかり未来を見る力を持っている。

 君の来る事も感じていたよ。

 人のような、悪魔のような「人修羅」が我らを解放してくれる、とね…」


フトミミ

「そうだ、人間といえば、向かいの部屋に少年が捕まっているよ。

 私を訪ねてここまで来たようだが、さすがに捕まってしまってね。

 うん…?

 …そうか、どうやら君の知り合いのようだね。

 すぐに会ってあげた方がいい。

 どうも彼には奇妙な気を感じるからね。

 他のマネカタが気になるので、私はここで失礼するよ。

 助けてくれたこと、本当に有難う。

 …では、また。」


 フトミミは部屋を出て行った…

 向かいの部屋に入ると、フトミミの語っていた通り勇がいた。


「…何だ、隼人かよ。

 今ごろ、何しに来たんだよ?

 助けに来たつもりなのか?

 ハッ、遅せぇっての。」


 隼人は謝った。

 アマラ深界に行ってピシャーチャ購入とかしてたからなぁ…

 さすがに怒って当然だろう。


「別に謝ってもらいたくも無いね。

 何かが変わるわけじゃないし。

 もう、オマエとか…祐子先生とかアテにしてねぇし、関係ねぇよ。

 こんな世界で…助けてくれるヤツなんかいるもんか。

 オレは…一人で生きるしかないんだ。

 『真理を求めよ』…この世界に来る時に誰かがオレにそう言う声を聞いた。

 ずっと何のことか分からなかった…

 だけど、ここに閉じ込められてたおかげで、そいつの手掛かりをつかめたよ。

 真理なんてものは、人を当てにしてもダメで、自分の中に見つけるしかない、てな。」


 明らかに今までの勇と様子が違う。

 自分主義な性格が更に濃く深くなった…何かヤバい物事を悟った様な感じだ。

 アマラ転輪鼓を回し、語り続ける。


「そしてオレは道を開いた…

 誰の手も借りずにな。

 ここから繋がっているアマラ経絡…

 オレが求めているものはそこにあるんだ。

 オレを真理に導いてくれる偉大な力が…

 ほら…オレを呼んでる…」


 勇は消えてしまった…

 部屋を出て外に戻ろうとすると、フトミミが待っていた。


フトミミ

「君には世話になったので、あらためて礼を言いに来たよ。

 …我らマネカタは、これから旅立とうと思う。

 どうすれば、皆が苦しむことなく生きられるかを考えるために。

 …お礼に、と言ってはなんだけど、君にひとつ予言をあげておくよ。

 …男が…ギンザに…

 …どうやらギンザに、君を待ち受ける男がいるようだ。

 会いに行くといい。

 …さて、我々マネカタはこれで失礼するよ。

 ほんとうに助けてくれて有難う。

 …では…また。」


 フトミミは、マネカタを連れて去って行った。

 勇以外の男といえばヒジリの事だろう。

 勇のことを人間の少年と呼んで、ヒジリのことはただの男としか言わないのが

 少し気になるところだが…たぶん、たまたまだろう。

 おそらくヒジリはニヒロ機構のターミナルからギンザに移動したと思われる。

 早速、移動するとしよう。

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