第29話 ニヒロ機構(堕天使オセ)

 Sターミナルからニヒロ機構のターミナルに戻る。

 セーブしてターミナルから出ると、女神サラスヴァティにHPとMPを回復してもらう。

 敵悪魔が出現しないので、歩き回って女神サラスヴァティのMPをすぐに回復させた。

 あとは台座に行き、白・緑・赤のキーラを使って光を全て消す。

 すると、床がくり抜かれるように深く沈んでいく。

 動きが収まった後には、螺旋状に下りられる通路が出来上がっていた。

 この状態になると、画面右下にある敵遭遇ゲージが青色(安全)ではなくなる。

 ここでも敵悪魔が出現するようになるのだ。


 まずは螺旋状に下りていく。

 着いたところはB14F。

 出現する悪魔に大きな変化は無い。

 仲魔にしたい方は今のうちだ。

 ニヒロ機構の話が終わると、ニヒロ機構に入れなくなる。

 ターミナルからも行けなくなる。

 ちなみに隼人は仲魔にする気なし。

 出る悪魔は全て倒す。


 通路が左右に分かれるので、まずは左側から探索。

 部屋にある宝箱からはイワクラの水1個入手。

 他の部屋にある宝場からは道反玉1個入手。

 右側に行き、部屋にある魔法の箱からは反魂香1個入手。

 女神サラスヴァティがリカームを習得しているから、有難みが薄い。

 奥にあるエレベーターでB15Fへ。

 エレベーターを出たら、近くにあるSターミナルでセーブする。


 通路で戦闘後、龍王ナーガがLV30に。

 二分の活泉とフォッグブレスを覚えた。

 スキル変化。

 ジオンガを吸魔に変えた。ジオンガのままで良かったのに…

 攻撃魔法はマハジオだけになってしまった。

 ナーガラジャまで育てずに、合体した方がいいかもしれない。

 ディスチャームを貰った。


 隼人はLV40に。

 衝撃無効を覚えた。

 ヒフミの力を完全に引き出した。


 扉を開けた先にあるのは、本中枢部。

 本中枢部の扉の先から強い妖気を感じる。

 迷わず中に入った。

 そこにいたのは氷川。


氷川

「…ここへ辿り着く者がいるか。

 マントラもただ愚直なばかりではないようだな…」


 氷川は振り向き、隼人の姿に目を見張る。


氷川

「ほう…これは驚いた。

 君はあの時の少年か。

 …生きていたとはな。

 しかもその姿…人ならぬ大きな力を得たと見える。

 何故、ここを訪れた?

 …私に会うためかね?」


隼人

「いいえ。」


 ヒジリだったら『はい』と答えるんだろうが…

 こっちは祐子先生を探しているだけだ。


氷川

「では君の目的も、マントラ同様、ここに溜まったマガツヒか?

 そうは見えんな…

 まあ、だいたいの想像はつくがね。

 …よかろう。

 たった1人でここまでたどり着いた健闘は称える。

 それほどに求めるなら、君も知るがいい。

 …この世界の真実をな。

 見たまえ…この装置はマガツヒを集めるためのものだ。

 似たものを上の階でも見たろう。

 君は、マガツヒが何のために存在するか知っているかね?」


隼人

「いいえ。」


 だいたいの想像はつくって言いながら、この氷川のオッサンは…

 勝手に話を進めるんじゃない。

 そんなことより祐子先生はどこだ?っていう選択肢が無いのは何故?

 マガツヒはいまいちピンとこないから、とりあえず『いいえ』と答えるが…


氷川

「…覚えておきたまえ。

 マガツヒについて知らないという事は、この世界では死んでいるのと同義だ。

 マガツヒ…

 それは神への供物。

 創世の守護神を招くための力。

 この世界の存在目的が果たされるために無くてはならない、カギなのだよ。

 この世界では、強い意志を持つものは全てを塗り替える事ができる。

 思想を『コトワリ』として広め、手中にマガツヒが集まった時、

 神は立ち現われ、世の成り立ちさえもが書き換わる。

 そう…この混沌の世界は『創世』を目的として生み出されたのだ。

 …私の手によってな。」


 隼人は、氷川の微妙なドヤ顔を感じた。

 氷川は偉そうな口調のまま、まだ話し続ける。


氷川

「間もなく、我が創世は成される。

 時の営みと最も調和した静寂の円環…

 『シジマ』の世界が生まれるのだ。

 マントラは、この拠点を完全に沈黙させた気らしいが、見ての通り中枢は無傷…

 捨て置いても、マガツヒは遠からず満ちるだろう。

 …だが、あの者どもには報いを受けさせねばならない。

 我らニヒロに牙をむいた者がどうなるか…

 世に知らしめる為にもな。

 …いい機会だ。君もその目で見るがいい。

 ここに残されたマガツヒを使って、私はこれより『新たな力』を呼び起こす。

 さぁ、目を醒ませ!

 『ナイトメア・システム』よ…!」


 ニヒロ機構エントランスから力が放たれ、イケブクロに何かが起こった。


氷川

「…分かるかね。

 世界中のマガツヒの流れを支配し、全てを我が手に集めるシステム…

 ここの設備など比較にならぬ力だ。

 まずはマントラ軍…彼らの本営イケブクロを目標とした。

 かの地のマガツヒは消え失せる。

 マントラはたちまち朽ちゆくだろう。」


 そして氷川は、振り向きながら思い出したように語る。


氷川

「…そうそう、このシステムは彼女(高尾祐子)を媒体として動いている。

 彼女は実に役立っているよ。

 さすがは創世の巫女…といった所か。

 …祐子先生のことが心配かね?」


隼人

「はい。」


 ようやく先生の話になった。

 『会いに来て』と言われていた以上、心配するだろ、普通。


氷川

「残念ながら、彼女はここには居ない。

 君と再び会うことは、もう無かろう。

 今の彼女は創世を支える巫女…それ以外ではないのだからな。

 …やはり君は『受胎』を生き残るべきではなかったようだ。

 前の世界に未練を残す者など、ここでは不毛に苦しむばかり。

 …あの時、彼女の甘さを許すべきではなかった。

 …少年。

 君の苦しみ…私がここで終わらせよう。

 どんな幻想を抱いてここへ来たのか知らないが…

 この世界で君に成しえる事など、1つも無い。」


 そう言って腕を軽く振ると、堕天使オセが召喚された。


氷川

「さあ、行くがいい。

 君が失った古き者たちの元へ…」


 堕天使オセとの戦闘が始まった。


☆修羅漢:檀 隼人/LV40/HP300/MP162/禍魂カムド

 仲 魔:妖魔ディースLV26/邪神アラハバキLV30/魔人マタドールLV31


★堕天使:オセ/HP3800/MP500/3000マッカ/経験値1200/禍魂アナテマ

 相 性:破魔・呪殺無効/バッドステータス攻撃に強い

 スキル:テトラカーン/マカラカーン/デカジャ/デクンダ

    /気合い/ヒートウェーブ/スクカジャ


 対 策:堕天使オセは物理攻撃特化型。

     『気合い』+『ヒートウェーブ』が強力。

     これには物理無効の邪神アラハバキがベスト。

     『ヒートウェーブ』は全体攻撃。

     なので、オセのプレスターンアイコンを消せる。

     あとは速さに長けた魔人マタドールが攻撃を躱す事に期待。


1ターン目


 魔人マタドール、煌天の会心、

 隼人、気合い、

 妖魔ディース、煌天の会心、

 邪神アラハバキ、煌天の会心、

 魔人マタドール、気合い、

 隼人、攻撃、

 妖魔ディース、煌天の会心、

 邪神アラハバキ、気合い、


 堕天使オセ、魔人マタドールに攻撃、

 魔人マタドールは躱した


2ターン目


 魔人マタドール、煌天の会心、

 隼人、気合い、

 妖魔ディース、煌天の会心、

 邪神アラハバキ、煌天の会心、

 魔人マタドール、気合い、

 隼人、攻撃、

 妖魔ディース、煌天の会心、

 邪神アラハバキ、気合い、


 堕天使オセ、マカラカーンとテトラカーン、


3ターン目


 魔人マタドール、タルカジャ、

 隼人、気合い、

 妖魔ディース、タルカジャ(2回目)、

 邪神アラハバキ、タルカジャ(3回目)、


 堕天使オセ、魔人マタドールに攻撃、

 魔人マタドールは躱した


4ターン目


 魔人マタドール、煌天の会心、

 隼人、攻撃、

 妖魔ディース、煌天の会心、

 邪神アラハバキ、タルカジャ(4回目)、

 隼人、気合い、

 妖魔ディース、煌天の会心、


以上。


 隼人は、アナテマのマガタマを手に入れた。

 …で、堕天使オセは何をやってるんだ?

 タルカジャかけまくったのに、何故デカジャを使わない?

 置物(邪神アラハバキ)を目の前にして嫌気がさしたか?

 それにしても直接攻撃と反射魔法だけって、あんまりだ…

 やっぱりノーマルモードは改善した方がいいと思うぞ。


堕天使オセ

「…俺が敗れるとはな。

 だが、お前は司令にも巫女にも二度と会う事はできん。

 ナイトメア・システムは発動した。

 間もなくここは閉ざされ、巫女へ至る道は完全に絶たれる…

 立ち去れ、悪魔よ!

 世界を創るのは、我らニヒロ機構だ!」


 堕天使オセの体が光ったかと思うと、次の瞬間、強制移動。

 ニヒロ機構エントランスの入り口に戻されてしまった。

 中に入ろうとしても、扉は厳重にロックされている…

 近くにいる思念体に声を掛けてみる。


思念体

「どうなってんだ?

 マントラが勝ったんじゃないのか?

 イケブクロから大量のマガツヒが吸い取られてるって話だぞ。」


 急いでターミナルを使ってイケブクロに戻る。

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