第12話 アマラ経絡(レベルアップ編)

 説明から抜けていたが、ピクシーは既にハイピクシーに変化済み。

 ジオをマハジオにパワーアップさせている。


 この後の仲魔は、スキル変化を行うだろう。

 私はスキル変化をリセットしてやり直す事はしない。

 どんなスキル変化でも甘んじて受け入れるつもりである。

 唯一の縛り…と言えるかも。


 そんなレベルアップに勤しむ中、精霊アーシーズが良い仕事。

 レベルアップ時に、耐魔力を煌天の会心へと変化させた。

 これは嬉しい結果だ。


 妖鬼シキガミがタルカジャを習得したところで地霊コダマと交代。

 地霊コダマは、ザンをタルンダに変えた。

 ザンは敵アーシーズと幽鬼コロンゾンに有効だったので残念な結果。

 タルンダはボス戦向けのスキルで消費MP20とコストも大きく使い勝手が悪い。

 序盤ではまだ不要なスキルだ。


 戦闘中には幽鬼コロンゾンが仲魔に。

 早くも仲魔のストックがいっぱいになってしまった。

 そのうち3枠がダーク系とは…。

 正に無意識ジャイヴトーク状態。

 合体時には頑張ってイケニエになってもらうぞ。


 地霊コダマ、2度目のスキル変化に挑む。

 今度はディアがプリンパに。

 プリンパは精霊アーシーズや幽鬼コロンゾンに効きやすい。

 だが今は、回復系の方がまだ良かったと思う。

 地霊コダマのスキル変化は、理想には遠く斜め下といった感じ。

 ついでに浮足玉をもらったが…まだ必要ないんだよ。


 さて、経験値稼ぎしながら宝箱エリアへ向かう。


思念体

「ボクなら迷わず右だね。

 あ…

 思わず、声に出しちゃったじゃないか!」


 右は確かに終点だが、それでは振り出しに戻る。

 宝箱を狙うなら左が正解。


 宝箱から、マハザンの石、チャクラドロップ。

 あとトラップでダメージ。

 分かってても開けてしまう。

 未開封のまま放置する気にはなれないか、隼人よ。

 魔法の宝箱からは宝玉輪を入手。

 金銭的にヤバいと思ったら売却しよう。

 序盤は宝玉輪レベルの危機的状況はまず無い。


 精霊アーシーズ、2度目のスキル変化に挑む。

 パトラをペトラディに。

 今はまだパトラの方が良かった気がすると思っていた。

 しかし幽鬼コロンゾンがペトラアイを使ってくるので、結果良し。

 一度ハイピクシーが石化したが、このおかげで回復が容易だった。


 地霊コダマが耐衝撃を習得したところで外道ウィルオウィスプと交代。


 妖精ハイピクシー、最初のスキル変化に挑む。

 ディアが一分の魔脈になってしまった。

 …これは非常にマズい。

 唯一の回復スキルが消え失せてしまった。

 こうなっては戦闘時の回復は隼人のアイテム頼り。


 外道ウィルオウィスプが、最初のスキル変化。

 九十九針をディアに。

 偉い!回復系が無くなってガッカリしたところにきた!

 外道ウィルオウィスプは最初にザンを習得してくれるので助かる。

 先述したが、精霊アーシーズと幽鬼コロンゾンは衝撃に弱いからだ。

 経験値もさほど必要としないので、あっという間にレベルが上がる。

 よし、あともう1つレベルを上げればマカカジャ習得だ。

 頑張って育てよう。


 という事で育てた後、いよいよ最後の希薄空間へ。

 精霊アーシーズが煌天の会心を習得したので、カグツチFULLに調整して入る。


ヒジリ

「やっと来たか…

 どうやら出口は近いようだな。

 例によって俺が出口を…

 …!

 …くそっ。

 何者かが通信に割り込んできた…

 …お…い。

 大…丈…夫…

 …か?

 …」


 ヒジリの声は聞こえなくなった。

 やっと来たかと言われた時、思わず謝りたくなっていた。

 この時点で隼人のレベルは14。

 長居しすぎだと言われても当然だった。

 ヒジリに悪い事したなと思っていると、

 そこに黄色いウィルオウィスプ…じゃなくてスペクターがくる。


スペクター

「…ウォ、ウォイ。

 ウォマエ、ナニモノ、ダァ~?

 サッキカラ、コソコソ、スル、スルゥ…

 ジャ、ジャ、ジャマ、ダ。

 !!

 ウォ、ウォマエェェェ!

 ワカッタ、ワカッタゾ。

 ココノ、マガツヒ、ヲ。

 ヒトリジメ、スルキダロ?

 ウォ、ウォレヲ、ヤルキナンダロ!?」


隼人

「はい。」


 いいえと答えると追い出されるだけ。

 はいと答えて戦闘する以外、選択肢は無い。


スペクター

「ソウカ! ヤハリ、ソウカ!!

 …ウォ、ウォレ、キメタゾ。

 ウォレ、ウォマエ、クウ!

 マガツヒ、モ、クウ!

 ウォマエ、モ、クウゥゥゥ!!」


 外道スペクターと対戦。


☆魔人:檀 隼人/LV14/禍魂ワダツミ(LV15で氷結高揚を習得するから)

 仲魔:精霊アーシーズLV11/幽鬼コロンゾンLV11/妖鬼シキガミLV8


★外道:スペクター/HP148/MP100/EXP800/500マッカ

 相性:破魔・呪殺・神経・精神無効、魔法全般に強い

 能力:群れ集い/アギ/邪霊烏合/邪霊蜂起


スペクター

「ウォ、ウォマエ、ナカマ、タクサン!

 ウォレモ、タクサン、イルゾ!!」


 群れ集いで6体に。

 この6体でいるうちは、絶対にこちらから攻撃しない。

 この後6体が1体に合体すれば、経験値800EXPと最高値になるからである。

 それまでは

 妖鬼シキガミのタルカジャ、

 精霊アーシーズのラクカジャ、

 を各3回かける。

 ターンに余裕があれば幽鬼コロンゾンのスクンダもかける。


 妖鬼シキガミは、実はこの戦闘に不向き。

 火炎に弱いので、アギの直撃は辛い。

 しかしタルカジャを使えるのはシキガミのみ。

 なのでここは無理してスタメン選抜する。

 実際に喰らったアギは一発のみ。

 ノーマルモードだからだろう。

 あとは火炎吸収するコロンゾンが受け止めてくれた。


 そしてスペクター6体が邪霊烏合で大きな1体となる。

 これで経験値800確定。美味しく頂こう。


スペクター

「ウォ、ウォレ、ヒトリジメ!

 ウォレ、ヲ、ヒトリジメ!

 ウォマエ、モ、ヒトリジメェェェ!!」


 ここからが驚きの展開に。

 タルカジャ3回が効いていたからか、アーシーズの煌天の会心が超強力。

 あとは隼人の突撃とコロンゾンの直接攻撃のみ。

 スペクターの邪霊蜂起を見る事無く、わずか2ターンで終了した。

 せっかくラクカジャ用意して使ったのに、いらなかったな…。

 戦闘後は宝石サファイアを入手。


スペクター

「…ウァウ…

 …ウァウ、ウァウ…

 …ウォマエ…イツカ、ゼッタイ、クッテヤル、ゾ…

 …ウォレ、ウォマエ、ヲ、ワスレナイゾ…」


 あー、なんかしつこい奴に目をつけられてしまったなー。

 そう思っていると、ヒジリの声が聞こえてきた。


ヒジリ

「…

 …よ…し。

 通信は…回復したようだな。

 おい隼人、大丈夫か?」


隼人

「はい。」


ヒジリ

「…そうか。

 随分と悪魔らしさが板についてきたようだな。

 先に進めるようにしてやる。

 待ってな。」


 通路がズームアウトし、ギンザへの道が通った。


ヒジリ

「今開けた通路をいけば、無事ギンザの街に辿り着けるだろう。

 まあ遠回りしたが、これで目的達成、ってわけだ。

 ご苦労だったな。先を急ごう。」


 声は聞こえなくなった。

 通路に出て先を行く。


思念体

「ヒュ~!

 壁が動いて消えちまったんだ。

 だからまたギンザターミナルに通じたわけだが…

 …それ、アンタにも見せたかったよ。」


 アマラ経絡には珍しい好意的な思念体だ。

 他の思念体の方々も見習ってもらいたい。


 そして光る方に進んでいくと…

 予定外の場所に転落した。

 目の前には覗き穴。

 覗き穴の奥から、不思議な気配を感じる…。

 覗いてみると、大きな空間と舞台がある。

 降ろされていた緞帳がゆっくりと上がっていく。

 舞台の奥から、車椅子の老人と喪服の淑女が現れた。


喪服の淑女

「…いらっしゃいましたか。

 宿命があなたをここへ誘ってくれると承知しておりました。

 ここはアマラの果て…

 人であった身には、魔界と説明すればよいでしょうか。

 感じていようとは思いますが…

 ここには数多の強き悪魔が潜んでおります。

 その神におとしめられた者らは、ここをかりそめの住処とし

 再び飛び立つ刻を待っているのです。

 悪魔の力を宿せし少年、隼人。

 今はまだ弱く、アマラのマガツヒにもただ流されるだけ…

 ここに来たのは、迷い込んだも同然に思えるでしょうが…

 案ずることはありません。

 あなたが向かおうとしていた地まで

 私どもの力で送り届けて差し上げます。

 さあ、トウキョウの地へ戻りなさい。

 今のあなたが、この地ですべき事は何もありません。

 そう、今の力弱きあなたには…

 …ですけれど、これは渡しておきましょう。

 その燭台…ロウソク立てはメノラーといいます。

 あなたが自分の力の行方に迷う時、

 そのメノラーが手がかりを与えてくれることでしょう。」


 隼人は王国のメノラーを手に入れた。

 王国(マルクト)はカバラに記されている10番目だったか。

 という事は、あと9つのメノラーがあるという事を暗に示している。

 メガテンって、ピラーとかそういうの集めるネタ好きだよな。

 面白いからいいけど。


喪服の淑女

「では…ギンザへお送りします。

 宿命が望むのであれば、また会うこともありましょう…」


 一瞬でギンザのターミナルにご到着。


ヒジリの声

「…おい、隼人。

 聞こえるか?

 なんとかギンザには出れたようだな。

 途中、おまえの気配が消えたから心配したんだぜ。

 アマラ経絡の中に、飲み込まれたんじゃないかって…

 …まぁ無事でなによりだ。

 これからだが、おまえは足を使って氷川を調べてくれ。

 ギンザに手がかりがあるはずだ。

 もっと強い悪魔が襲ってくるかもしれんが、

 お前ならきっと勝てるさ。

 戦う力なんか無い俺は、別の方法でヤツを追うよ。

 氷川を追っていれば、いずれまた会うこともあるだろう。

 じゃあな。

 お互い生きて会おうぜ。」


 声は聞こえなくなった。

 この直後、一旦ターミナルを出てギンザの噴水を見る。

 そしてまたターミナルに入り、シブヤへと移動した。

 シブヤのターミナルでセーブし、ターミナルを出る。


 何故こんな事をしているのか。

 仲魔のストックがいっぱいだからである。

 ギンザを探索している最中に仲魔にしたい悪魔がいても声を掛けにくい。

 かと言って倒しまくると仲魔になるのを渋られる恐れがあった。

 まずは現状の仲魔を合体して空きストックを作る。

 その為にはターミナルから近い位置に邪教の館があるシブヤがベスト。

 さっそく中に入る。


館の主

「我々は新たな秘術の開発に成功した…

 …そうだな、イケニエ合体とでも名付けようか。

 素材とする2体の悪魔のほかに、

 イケニエとして更にもう1体を捧げるというものだ。

 イケニエにした悪魔が成長していれば…

 生まれる悪魔もまた、それに応えてくれよう。

 …また普段とは違う悪魔が生まれる場合もあるようだ。

 お主自身で様々に試すと良いだろう。

 ただし…この合体はカグツチのゆらぎを利用したもの。

 従って、カグツチの光が最も高まったときにしか行えぬ。

 時がきたら、一度試してみるが良い。

 悪魔が集いし邪教の館へようこそ…

 何が望みだ?」


 ギンザに辿り着いた事でイケニエ合体が可能になった。

 さっそく聖獣シーサーと地霊スダマを以下の内容で作る。


〇妖精ジャックフロスト=妖鬼シキガミ×地霊コダマ

           ×イケニエ外道モウリョウ


〇妖魔アプサラス=妖精ピクシー×地霊コダマ

        ×イケニエ鬼女ダツエバ


☆聖獣シーサー=上記の妖精ジャックフロスト×上記の妖魔アプサラス

       ×イケニエ幽鬼コロンゾン


☆地霊スダマ=地霊カハク×精霊アーシーズ

      ×イケニエ外道ウィルオウィスプ


 イケニエの外道モウリョウ、鬼女ダツエバ、幽鬼コロンゾン。

 こいつらはレベルアップしていない、ほぼ野良状態。

 それでもイケニエに加える事でスキル枠が1つ増えるのだ。

 1体も無駄にせず、しっかり活用出来るイケニエ合体は素晴らしいと思う。


 そして新たな仲魔となった聖獣シーサーと地霊スダマ。

 実は彼らが成長時に覚えるスキルが大変重要なのだ。

 今後のプレイ全体を楽にしてくれる、最重要スキルだと思う。

 成長すれば自ずと明らかになるので、乞うご期待。


 次はギンザを探索する。



※現在のステータス


〇魔人 檀 隼人(LV15/HP120/MP63)

 スキル 突撃/暴れまくり/ファイアブレス/火炎高揚/

     アイスブレス/氷結高揚/タルンダ/スクンダ


☆妖精ハイピクシー(LV12/HP96/MP59)

 スキル マハジオ/羽ばたき/メパトラ/ポズムディ/パララディ/ラクンダ/

     誘惑/一分の魔脈


☆聖獣シーサー(LV13/HP120/MP57)

 スキル 放電/ひっかき/静天の会心/ジオ/タルカジャ/タルンダ/スクンダ


☆地霊スダマ(LV13/HP96/MP60)

 スキル ザン/物乞い/ラクカジャ/マカカジャ/煌天の会心/ペトラディ/ディア

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る