第7話 シンジュク衛生病院(本院)

 新宿衛生病院から外に出る為に、院内を探索する。


 魔法陣と手術台のあった、いかにもアブナイ部屋。

 そこは無料のヒール・スポットと化していた。


思念体

「悪魔が何の用だね?

 回復してあげるから、ワタシを食わないでくれたまえ。」


隼人たちは回復した。


思念体

「いつでも回復してあげるから、

 ワタシを食わないでくれ、ほんとに。」


 無料で回復出来る場所の確認が出来たところで先に進む。

 セキュティゲートの手前に思念体がいるのが見えた。


思念体

「なんですか、あなたは。

 またマガツヒ目当てに、ヘンな悪魔が入り込んだのね。」


 マガツヒとは?

 こちらから聞けないのが残念。

 止む無く先にあるエレベーターの扉を開こうとすると


 ただならぬ妖気を感じる…

 開けると、謎の場所にでた。

 すると奥に、車椅子の老人と喪服の淑女が現れる。

 頭の中に声が響く…


「…来い…

 …悪魔の…力…見せよ…」


 何者かは消え去った…


 底の浅い水のある通路を進み、右手にある宝箱から傷薬2個を入手。

 更に進むと、外道ウィルオウィスプ2体と戦闘。

 レベル2になった。

 今は殴るしか能がないので、力を1ポイント上げる。

 そしてマロガレが暴れ始めた。

 好きなようにさせると更なる力が沸き上がり、速さが1アップした。

 序盤から良い流れである。

 (今は序盤だから報告しているが、こういった内容は今後省略する。

  さすがに書ききれんので。)


 少し進んだ左脇には闇医者がいた。


闇医者

「あるお方の命でお前を回復してやる。」


 隼人たちは回復した。


 水から出たところで幽鬼ガキと戦闘。

 攻撃は全て躱して無傷で勝利。運が良い。

 戦闘終了後、宝玉を入手。


 扉を抜けて水路のT字路にくると、左奥に先ほどの2人が現れた。

 頭の中に声が響く…


「…こっちだ…」


 何者かは消え去った…


 しかし左ではなく右に進む。

 ゲーマーの悲しい性なのだ、許せ老人。

 すると外道ウィルオウィスプと地霊コダマの2体と戦闘。

 戦闘後、奥にある宝箱からマハラギの石を入手した。

 (このマハラギの石は、病院の初戦“対幽鬼ガキ戦”で使うと良い。)


 T字路の左側に進むと、扉の手前で地霊コダマ2体と戦闘。

 レベル3になり突撃を覚えた。

 ポイントは力を上げる。


 扉を開けて入ると2人が現れる。

 頭の中に声が響く…


「…着いたか…

 …力は…見た…

 …上々…だ…

 …また…近いうちに…会う…。」


 左ではなく右に曲がった事についてはお咎め無し。

 声の直後に周囲が光り、エレベーターの前へと戻された。

 再び乗り、まずは屋上を確認するが


 屋上には誰もいない。


 祐子先生と別れた場所であったが、ここにはいないようだ。

 あらためて1階へ向かうと、ここにも思念体が2人いる。


思念体

「なに?

 千晶?勇じゃと?

 そんな知り合い、ワシにはおらんぞ…。」


 受胎前、病院の近くにいた老人か?

 知り合いとかじゃなくて、ここにいなかったか聞いていると思うのだが、

 日本語が微妙に通じていない気がする。

 もう一人の思念体はまともだった。


思念体

「この先の出口はごらんのありさま。

 もしかしてアナタ、病院の外に出ようとしてた?」


 本院の玄関は土砂で埋まっていた。

 外に出るには分院の方か?


隼人

「はい。」


思念体

「なら、隣の建物はどうかしら。

 ここは本院で、連絡通路の先に分院があるけど。」


 やはり分院か。

 早速2階に上がる。

 連絡通路に行く前に、一応各部屋の確認。

 A201号室に入り、宝箱から傷薬を入手。


思念体

「分院で人間を見たよ。

 でも、もう死んでるだろうな。

 悪魔に食われて。」


 1人か2人か聞きたいのだが聞けない。

 というか勝手に殺さないでくれ。


 A202号室。


思念体

「この先の連絡通路に、

 セキュリティシステムがあったろう?

 それを解除するには分院用ゲートパスが必要だ。」


 それは分かっているんだが…どこかに落ちてるのだろうか。

 行き止まりの通路にある宝箱から魔石2個入手。

 エレベーター脇の自販機を一応確認するが


 自販機は、動いていないようだ。

 謎の飲み物は受胎前でないと入手出来ないようである。


 A203号室。


「ググ…ガガ…

 マガ…ツヒ…

 …マガツヒ…」


 扉は向こう側からロックされている…

 悪魔にも引きこもりがいるらしい。


 A204号室。


思念体

「隣の部屋のガキって悪魔が、マガツヒ欲しさに騒ぐのよ。

 まあマガツヒって、悪魔には力の源みたいなモノなんでしょ?

 …よくわかんないけど。」


 マガツヒについては、俺もよく分からん。

 ここで1階の左側に行ってなかった事を思い出し、一旦階段を降りる。

 左側通路にあった宝箱から傷薬入手。


 連絡通路以外を全て歩き回ったところで、

 ようやく分院への連絡通路へと向かう。


 セキュティシステムの脇にピクシーがいた。

 さっそく話し掛けてみる。


ピクシー

「へえ、見ない顔の悪魔ね…

 あなたもなにか探し物?」


隼人

「はい。」


ピクシー

「ねえ、その探し物だけど…

 あたしが仲魔になって、いっしょに探してあげようか?

 あたしもちょうど探してたところなの。

 この病院を出て、ヨヨギ公園に行くのに手を貸してくれる悪魔をね。

 たいして強そうじゃないけど…

 あなたで我慢してあげる。

 どう?あたしを仲魔にする?」


隼人

「はい。」


 たいして強くないのは事実だ。

 下に見られがちだが仕方ない。

 はいと答えると、ピクシーは喜びを表現するかのように縦に一回転した。


ピクシー

「そうと決まれば、こんなとこ早く出ましょ。

 なんとかパスって鍵があれば、そこのドアを開けて分院に行けるわ。

 そのなんとかパスなら、ガキって悪魔たちが持ってるはずよ。

 …

 あたしは、妖精ピクシー。

 今後ともヨロシク、ね。」


 ピクシーは仲魔になった。


 …いや、それよりも、ガキがカードを?

 カードを手にしていた勇は無事なのだろうか。

 心配になる。

 たまたま同じカードが病院に残っていたと思いたい。


 A203号室。


「ググ…ガガ…

 マガ…ツヒ…

 …クイテー…」


ピクシー

「いたいた!

 ガキたちはこの中ね。」


 ピクシーは声色を変えてしゃべった。


ピクシー

「マガツヒ…アル…

 タクサン…モッテキタ…」


「ググ?…ガガ?…

 マガ…ツヒ?…

 …

 …クイテークイテー!!」


 扉のロックが外された…

 実に単純で良い。


ピクシー

「よし…引っかかった!

 行くわよ、準備はいい?」


隼人

「はい。」


ガキ

「ググ?…ガガ?…

 マガ…ツヒ?…」


ピクシー

「あんた達にやるマガツヒなんてあるわけないでしょ!

 痛い目にあいたくなかったら…

 なんとかパスを渡しなさい!!」


ガキ

「ググ!!ガガ!!

 マガツヒ!!」


 幽鬼ガキ3体と戦闘。

 マハラギの石で攻撃(プレスターンアイコンの消費も抑える)、

 隼人の直接攻撃、

 ピクシーのジオ、

 以上、無傷で1ターンで終了した。

 戦闘後、傷薬1個と分院用ゲートパスを入手。


ピクシー

「…ふーん、思ったより強いんだ。

 あなたなら、出会った悪魔に話し掛けて仲魔を増やせば、

 もっと強くなれるかもね。

 なんとかパスも手に入ったし、早くヨヨギ公園に行きましょ!」


 連絡通路に戻り、分院用ゲートパスを使って通路の扉を開けた。

 扉を通るとすぐに思念体が見える。


思念体

「この先の分院には、オマエより強い悪魔がいるぞ。

 まあ、オマエ死ぬだろうな。」


 思念体からの警告をスルーし、分院へと入った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る