第19話

突如、青白い光が夜空を支配したかと思うと、空に流れる3人が乗る車を、巨大な鈍器で横から殴られるような衝撃が襲った。

「きゃあぁっ!何⁉︎」

「っ…!」

「むぎゅっ」

叫ぶ美雪。真横になる車の開放されていた窓を急いで閉めるレイナ。倒れて足下の窓へ顔を押し付けられたユッコは、目に映る夜空を照射する煌めきに、声を漏らした。

「ふぁあぁ…」

夜空へ君臨する巨大な光の流体。轟音と共に周囲の雲が、光を中心とした複数の円環を形成している。流体の見覚えあるシルエットにユッコは呟いた。

「ママ…」

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