31話 あかの妄想配信 2

「はい、次のお話です。といってもさっきの話を見たあとの私の妄想になるんですけど!」


私は身を乗り出すような勢いで言った。

 実際は机を少し叩いてしまったぐらいなのだが。机叩くのってさすがにダメだっただろうか。少しだから許してくれないかな。そんなに音も出てないし。


:妄想に変えるところ嫌いじゃない

:素直に好きって言っとけよ ¥350

:あかちゃんリスナーはツンデレ定期

:その事実にあかちゃんもニヤニヤしとる

:あかちゃんツンデレ好きなのか⁈ ¥500

:ツンデレなら許すって言ってたから多分な

:誰も台パンにはツッコミをしないっていう

:あえて誰も突っ込まなかったのに!

:いつかすると思ってた説

:別に怒ってやったわけじゃないからいいかと思って ¥1000

:俺も台パンやりたくなるときあるからな

:それより早よ妄想聞かせてくれ(バンバン)

:台叩いとる!


「お、落ち着いて!って私が言えることじゃないですねえ……まあ待ってくれてるみたいだし話そっと!」


机を叩いたことに関して特に何も言われなかったから大丈夫だったね。むしろ共感されたし。おっと、自分の妄想を話すとするか。


「私はですね、その子たちを見たあとに思ったんですよ。あっ、ネムシオで見たいなって!シオリ先輩はポニーテールにショーパン!で、遅れないようにって走って二十分前ぐらいにつくんですけど、前髪気にして直して……で、その後ろからそーっとネムちゃんが近づいて、たまにしか出ないイタズラ心でシオリ先輩の頬をツンっとする。そんなネムシオが私は見たい」


 ただの私の願望。妄想。決して見ることはできないのだけれど、思うのは自由だから。

 ネムシオは最高なのだから妄想し続けると止まらないのだ!


:あかちゃんの欲張りセット

:ネムシオは至高なり ¥350

:あかちゃんリスナーがどんどん百合好きになっていく件について

:いいぞもっとやれ

:シオリンの髪型と服装について解像度が高い! ¥250

:オフで会った時にちゃんと見たんだろ

:舐め回すように見てそう

:さすがのあかちゃんも、さすがにそんな……してないよな?

:最後まで庇護しろよ‼︎

進藤あおい:舐め回すようには見てなかったですよ〜イタズラ心のあるネムもいいですね〜

:あおちゃんが言うなら大丈夫だな!


「あおい先輩への信頼度高くないかな⁈そりゃそうだと思うけどね⁈さすがに先輩のこと舐め回すように見ないから信用して!というかあおい先輩が賛同してくれてる!ありがとうございます!またネムシオ談義しましょうね‼︎」


進藤あおい:もちろんです〜

:この二人が揃った時の会話絶対おもろい

:配信にのせられない会話とかしてんのかな

:してそうではある

:どっちも同期愛強いから同期の話もしてそうだけどな ¥500

:¥170

:¥170

:あかちゃんの妄想トークももう終わりか?


「何言ってるんですか?まだ終わりませんよ!話しきれないほどにあるからまだ聞いてもらいます‼︎」


 そう、まだ終われない!

 私が先日見て最高と思ったものの話をまだしていないのだから。

 ほどよいも開けて次々いくぞー!

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