30話 あかの妄想配信 1
今日することは、私の話をただ聞いてもらうことだ。
久々に街中を歩いていたら沢山のネタに出会ってしまった。だから、聞いてもらいたいことが山ほどある。
「みなさんこんにっちはー!あかちゃんですよ‼︎どうもー話したいネタや妄想がいっぱいあったので配信することにしました!聞いてってもらえると嬉しいな」
:あかちゃんだー!
:開幕からあかちゃんなの久々だな‼︎ ¥500
:ネタ、だと⁈
:ネタって現実で見たやつか? ¥1700
:妄想もあるならネタも妄想じゃないのか?
:あかちゃんならやばい妄想をいっぱいしてそうだな
:¥170
進藤あおい:妄想でも現実でもいいので百合をください〜
:きたなあおちゃん! ¥350
:こういう配信の時にはいるんだよなあおちゃん
:あおちゃんも百合好きだからな
「あ、あおい先輩!妄想もありますけど現実で見たのもあるんですよ‼︎聞いてくださいね!」
妄想しているとたまに止まらなくなる。そして暴走してしまう前に発散しておかないとどこかで迷惑をかけてしまいそうだからね。話してみんなに共感してもらおう。
共感してもらえるかは不明だけど。あおい先輩もいるし最後まで聞いてもらえると嬉しいなあ。
:あかちゃんテンションたっか!
:いつものことだ
:最近やみちゃんの方だったから久しぶりだけどな ¥250
:¥170
:¥170
:まあ妄想しすぎて発散したくなったんだろ
:自分で考えたくなるのはよくあることだからな ¥500
進藤あおい:ぼくもよく妄想してますからね〜
「あおい先輩もですか!さて、早速一つ目のお話を……と言っても、これはお外に出た時に見たことなんですけどね」
先日の記憶を思い出しつつ私は話すことにした。曖昧なところもあるのだが。
「歩いていたらですね、明らかにデート待ちの子を見たんですよ。身長が低くふわふわなスカートで、ショウウィンドウに映る自分の前髪を直す女の子……ね?デート待ちみたいでしょう?」
:確かにデート待ちみたいだな!
:しかしあかちゃんの話がここで終わるわけがない ¥350
:だってここまでだったら男女のカップルの可能性だってあるんだからな ¥500
:あかちゃんの話なんだから多分違うだろうなあ
:ふわふわなスカートを履いた女の子とデート……くっ
:悔しがるなって、まだチャンスがあるかもだろ
:まず外に出ることから始めるかな
「私だって外出られたんだからいけると思う!えーと、察しがいい人が多かったんだけど続きがあるんで話すよ〜」
むしろここからのことが大事というか。私の記憶がすごくよく残ったというか。
もうその場所に留まりたいくらいだったんだよね。さすがに動くことにしたのだけれど。
「その女の子の後ろからそーっと近づいて、肩を叩いて振り向いたところを狙って頬をツンってした人がいたんですよ。そう、長身の美人な女の人でした。例えるならマオ先輩ですね。もうね、ふわふわとイケメンの……メンズじゃないですけどね、正直ごちでした!ありがとうございました‼︎」
:毎度恒例あかちゃんの早口 ¥1000
:話したくて仕方なかったんだろ
:その光景を生で見れたあかちゃん勝ち組
:おめっとさん ¥1700
:俺も、俺も見たかった……
:話を聞けただけでありがたい
:長身美人で魔王様出てくるとこほんと最高
進藤あおい:長身美人って思ってたんですね〜?
「えっ、だってマオ先輩ですよ?めちゃくちゃ美人じゃないですか!って、私はまだ話し足りないので次にいっちゃいまっせー!」
一つだけで終わるだなんて言っていない。
まだまだ沢山あるのだ。妄想もあるし、ネタもある。まだ付き合ってもらわないとね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます