第23話 スパイシー配信 2

「『こよやか』の歌詞ってさ、私たちイメージでいいよね〜」

「そうだね。あれは実は魔王様が案を出させてもらったのだよ」

「む?それは初耳なんじゃが……」


:あの歌詞めっちゃいいんだよな!

:それな!思考を阻む魅了とかな! ¥500

:あの部分からスパイシー三人のイメージだもんな‼︎

:セリフパートもあって良かった! ¥1700

:魔王様が案を出してたなら納得だわ ¥1000

:まさか魔王様が案を出してたとはな……

:やみちゃんが初耳だったのも驚きだけどな、ミッツーも初耳なのか?


「マオ先輩全然言ってくれんかったからの」

「聞かれなかったからね」

「聞くわけないでしょ⁈歌詞書いた?ってさ!」

「書いたわけではないよ。ただ案を出しただけさ」

「それでもすごいことじゃと思うのじゃが……」


:聞かれなかったからで済ませる魔王様まじ魔王様

:一見意味が分からないようなのになぜか分かってしまう

:ようこそこちら側へ

:俺はまだ正常じゃー! ¥500

:そう言ってる時点で正常ではない説

:なん、だと⁈ ¥250

:案出したっての自体がすごいんよな‼︎


「ほらみんなすごいって言ってるじゃん」

「なんだか照れてしまうね、ありがとう」

「マオ先輩が照れるってなかなかない気がするんじゃが。ミツ先輩のはさっき見たし見慣れてるようなもんじゃな」


:さりげなくミッツーを煽っていくやみちゃん

:魔王様も照れることあるんだな

:そりゃ魔王様も人間?だからな ¥170

:?つけんなよ

:人間じゃないかもしれないだろ!


「一応人間だよ」

「えっ、それ言っちゃって良かった感じ?あっ、私はサキュバスだかんね」

「我は吸血鬼じゃな。魔王様は人間の身であり、魔王様じゃから人間と言っていいと思うのじゃよ」


:そんな設定があったのか⁈

:公式に書いてあるからちゃんと見とこうな

:マジで⁈見てくるわ! ¥170

:いてらー

:公式に書いてある設定から少しずつズレてくのがカラーズなんだけどな ¥170

:そういうもんなんだよカラーズだから

:カラーズだからで納得できてしまうんだよな


「カラーズがカオスの集まりみたいに認識されてないかい?」

「魔王様、間違いじゃないんだよ。それと、その認識に貢献しちゃってるんだよ私たちは」

「ミツ先輩がマオ先輩の肩ポンってしたじゃと?はーミツマオか?」


:あかちゃん出かかってるう!

:今回はもってると思ってたのに!限界になったのか⁈ ¥1500

:しかもいつも言ってるのと逆だし‼︎

:見境ないからなあかちゃんは!


「はっ、だ、大丈夫じゃよ……あと少しで終わるだろうからの」

「そうだねーやみちゃんのままで発表したいことがあるんだもんね!」

「ああ、もう発表してしまおうか」


:えっ、なに発表って!

:スパイシー三人からの発表⁈

:めっちゃ気になる! ¥500

:やみちゃんのままじゃないとダメな発表だと⁈

:いったいなんなんだ⁈ ¥1700


「じゃあいっくよー!ドゥルルル……ダン‼︎」

「なんと、スパイシーで3Dライブを行うことが決定したよ。配信だけれどね」

「そして、新曲も多数じゃ!日程はまたお知らせするからの!」

「楽しみにしててねー!」


:マジで⁈

:3Dライブ⁈早くね⁈ ¥500

:もうちょい後かと思ってた!

:おめでとう‼︎ ¥1000

:リアタイで見れるように頑張る!


「私も後だと思ってたんだけどね〜」

「実際もう少し後だよ」

「五ヶ月ぐらいは空くからのぉ」


:練習期間もあるもんな!

:いつまでも待つぜ!

:楽しみだからいつまでも待てる!¥500

:新曲も聴けるんだもんな〜


「新曲は多いから今から練習も沢山だ」

「運動不足で動けるか怖いぞい」

「あはは、私もだよ〜」

「さて、サプライズ発表は終わったということで、この配信はこれで終わらせてもらうよ」


:はーい!みんな運動してないということですけど頑張れってことで俺も外走ってくる!¥5000

:オラも走ろっかな‼︎

:筋トレするぜ! ¥170

:次の配信も待ってまーす 


 配信を切った途端に張り詰めていたものが一気に解けた。


「あー終わった!もう先輩たち見てるだけで大変でしたよ!あかになるとこだった‼︎ならなくて良かった〜」

「おつかれ」

「おつかれ〜さてと、頑張ったやみっちにご褒美をあげよう!なんと、今日はうちに泊まってっていいよ〜」

「ほわっ⁈いいんですか⁈」

「うん!」


ミツ先輩がいい笑顔で親指を立ててくれた。まさかのマオミツの家に泊まっていいだなんて!嬉しすぎる‼︎


「ありがとうございます!」

「賑やかな方がいいからね。もちろんミツと二人なのもいいんだけどね」

「もー嬉しいこと言ってくれちゃって!」

「このサンクチュアリにいていいの?」

「あはは面白いねほんとに」


 面白がってくれているならいっか。

 今日は泊まらせていただこう!

 

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