第22話 スパイシー配信 1

「やあ魔王様のお出まし、椎名マオだよ」

「やっほー咲羽ミツだよ〜」

「今宵はスパイシーじゃ。常夜やみである」


:うおおー!スパイシーだ!

:コラボって言ってたもんな! ¥1000

:待ってたぜ! ¥500

:なにするんだ⁈


「そうだねぇ、何する?」

「まったりと雑談でもしていこうじゃないか」

「それに需要はあるのか?」


:あるある! ¥1500

:もう三人でずっと話しててくれ

:魔王様が楽しそうなのがいいんだよな

:ミッツーにも笑っていてほしい! ¥1700

:やみちゃんはにやけてそう

:今回はもってるほうだよな ¥500

:オフコラボだから目の前にマオミツがいるのにな


「我だけ扱いおかしくないか?我にも楽しそうにしててほしいとか言っていいのだぞ?」

「あはは、やみちゃんが拗ねてる〜ほっぺ膨らませてるとつっついちゃうよ?」

「おや、魔王様のことはつついてくれないのかい?あまりやみにだけ構っていると嫉妬してしまうなぁ」


どうしよう。これ以上保てないかもしれない。もうね、ファンの気持ちが分かるよ。話聞いているだけでいいや。

 マオ先輩の言葉に少し照れるミツ先輩……ご飯が美味しくいただけますな。今はないけれど。


進藤あおい:マオミツ最高ですね〜

:あおいちゃん⁈

:あかちゃんに匹敵するレベルで百合好きだもんな

:最近もっとオープンになってきた感じ

進藤あおい:ぼくはまだパワーアップしていきますよ〜


「ちょっとあおちゃん⁈」

「さすがあおい先輩じゃの」

「お、あかちゃん出始めてるね?」


:わちゃわちゃ感がたまらん!

:やっぱスパイシーだな ¥170

:あかちゃん出始めてるやまちゃん草 

:スパイシー初めて見たけどめっちゃ面白いな

:ようこそスパイシー沼へ‼︎ ¥1000


「ファンが増えたようだね」

「ただ慌ててただけなのに……」

「そういうのもミツ先輩の良さじゃからの」

「やみっちありがとう!」


:後輩に褒められてすぐ喜ぶミッツー ¥170

:チョロい

:これはチョロインだな

:誰が上手いことを言えと ¥170


「もー!あ、そだあれの話しよ!」

「あれの話?ああ、もしかして『今宵、館で』通称『こよやか』のことかい?」

「そういえばこの三人ではまだ話してなかったの」


:聞きたい聞きたい!

:それぞれが話してるのは聞いたけど三人ではまだだったからな! ¥500

:どんなこと話すのか気になる!


「では話していこうか?」

「そうだね!収録秘話とかもまだあるからね〜やみっちの可愛い話とか!」

「ミツ先輩、ほどほどにしてほしいんじゃが……」


 こうしてまた『今宵、館で』の話をすることになった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る