第2話

 "紫水晶"確保に動き出した丹華ニケ

 そんな彼女は今。


「帰ってゴロゴロさせてほしい」


 すでに憂鬱な気分になっていた。


「なんでだよ。なんで毎回毎回脱走しては私のとこに連絡が来るのさ。いいじゃない別にあの二人でもさぁ。文句しかないぞ。それにしたってまた寝れなくなるのか。最悪だ」


 文句を垂れつつも彼女は仕事を全うしようとする。


「探れ───」


 例の如く彼女はスキルを発動する。

 探す探す。世界のどこにいようと、たとえ異世界にいたとしても対象を発見するスキルを用いて。


「み〜つっけた」


 悪魔の如き笑みをその顔に讃えながら彼女は言った。

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