第5話 恋のライバル
僕の名前は
幼馴染の
だが相手は僕のことを幼馴染以上には思っていないらしい。
そんなナリアと水族館で二人っきりになれたのだが、
結局、雰囲気だけ作って、何も言えずに出口へ向かった。
するとそこには、大柚達が先に到着していた。
「お〜い!」
大柚が手招きする。
僕は結果が大成功だったような雰囲気を出して
大柚の問い詰められないように努力した、
が、
「ねぇ、どうだった?」
聞かれててしまった。もう逃げられないようだ。
「...えっとですね...、まぁ次は頑張るということで...。」
すると大柚が驚いたように言う。
「え!それはまずいよぉ...、三組の西園寺さん分かる?
あの人がナリアに告るって言ってたよ?」
なんですと!それはかなりマズイ。
西園寺翔、そいつは成績優秀、イケメン、運動もできる、現生徒会副会長であり、
告られて断る理由が見つからないのだ。
「それ、マ?」
「うん、本当だけど...、あんたは心配する必要ないよ!」
だめだ。こいつ、事の重大さに気づいていない。
これが普段の生活であれば無問題なのだが、今は夏休みだ。
西園寺がナリアに接近しても僕はそこにいないことは明白だ。
ヤンデレのようになっているがそれは自覚がある。
さみしいのだ。ずっと仲が良かったナリアを譲るのが。
ヤンデレというか父親か?
それはさておき西園寺にナリアを取られるとマズイ。
なんとかしなくては...。
ふと僕は気になった。
「大柚、お前はどうだったんだ?やけに機嫌が良いみたいだが。」
大柚がニヤニヤしながら言い出した。
「え〜やっぱ気になる〜?教えな〜い。
え?どうしても教えてほしいだって〜?仕方ないな〜」
「そこまで言ってないぞ」
大柚がさらにニヤニヤし始める。
「あのね〜実は、、、、輝人に好きって言われちゃった!キャッキャッ!」
猿かお前は。 てか、いやいやおいおい待て!
本格的に置いてきぼりだぞ!
そういえば、もう言って良いのか輝人のやつは?まぁいいや。
「実は輝人、前からお前のこと好きだって言ってたぞ。」
「その話、聞いたよ?」
ダメだ。コイツらのことも西園寺のことも踏まえて、
ナリアに告らないといけないのも時間の問題だぞ。
そんなこんなあり、気づけば家の近くの駅に着いていた。
すると大柚が別れ際に衝撃の言葉を放つ。
「そういえば西園寺くんがナリアに告るの、明日の予定ってこと
言うの忘れてたわ〜、まぁ、お前は気にすんな」
…はぁー!?
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