最悪な笑顔の作り方。

「どうしてこんな辺鄙な場所に……?」


「辺鄙ってなんだよ。てめーのホームだろうが。あんま自分の故郷を悪く言うもんじゃねーぜ」


「僕の出身はここじゃないです」


 どうしてまだ彼女がここにいるんだろう。その疑問が真っ先に出てきた。確か彼女は僕と別れた後、その足で地獄へと直行したはずである。ここが地獄でない限り、また再会するなどおかしいのだが。


 聞いてみようか、そうも思ったが、どうせ気にすんなと一蹴されるだろう。そう予想してあえて聞かないことにした。その代わりに別の質問を僕は問うてみることにした。


「そういえば、あのバイクはどこにやったんですか? やっぱり閻魔にしょっ引かれましたか?」


「あー、あたしの愛馬ね。実は盗まれてよ。水浴びしてた隙にネズミがどいつかが持ってっちまった。全く情けねーぜ。一生の不覚。ま、不覚なんて今まで生きてて何回取られたか覚えてねーけどな」


 そんな呑気に笑える状況なのだろうか。少なくとも僕はそうではないのだが、しかし目の前の彼女は嬉しげに笑っている。


 僕はこんな笑顔を自分で浮かべたことは一度でもあっただろうか。


 …………。


 一生の不覚を取られた覚えはないけれど、それと同様に、僕は心から笑ったことがあるかどうかを、全く覚えていなかった。


 その理由はズバリ……何なのだろう。僕は他人の人身掌握術には長けているという自負があるけれど、しかし自分自身については、どんな深淵を覗くよりも、未知に満ち満ちているのだった。


 僕の心に、道はない。


「つーかてめぇ! あたしが作った天井ぶっ壊しやがって! それ作るのに何秒かかったと思ってやがる!」


「え? て、天井?」


 いきなり怒号を浴びせられ、思考が飛沫をあげて混ざり合わさる。


「くっそぉ! あたしが頑張って草木を集めて作った天井が! ここで寝るつもりだったのによぉ! たっくてめぇ、野良猫じゃねーんだから人様の屋根に土足で登ってんじゃねーぞ!」


「まさか、この落とし穴、寝床のつもりだったんですか?」


「つもりってなんだよ寝床そのものじゃねーか。どんなスウィートルームよりも上質なサービス提供してんぞ。轢き回されてーか」


 脅し文句が怖い。そしてこんな野営テントにも満たない質のハリボテを最高だと思っている感性についても、全く別ベクトルの恐怖を覚える。


「これが丹精込めて作った寝床だったっていうんなら、僕も同じように丹精込めて謝りますけどね……ごめんなさい。視野が狭かったです」


「フン、わかればいいぜ。そういやお前なんでこんなとこにいんだよ。格好よく罠に引っかかって、格好よくあたしに連れ去られて、格好よく逃げ帰っていったじゃん」


「そこに格好いいシーンが一つも含まれていないのに取っ掛かりを感じますけど、実はそんな呑気な状況じゃないんですよ」


 僕はことのあらましを彼女に説明した。説明したからってなんだって話だが、状況整理のつもりで僕は懇切丁寧現状を彼女に伝える。


「ふーん。なるほど。そりゃ大変だな。というとつまりお前、目指すところがこのあたしと一緒ってことじゃねーか」


「え? 一緒なんですか? もしかして、バイク持っていったのってオークバルの奴らですか?」


 それはまさしく吉報である。この人と目的が一致しているなんて。今はどんな人物でも、仲間が増えるということが頼もしい。


「だったら一緒に向かいませんか? ちょうど僕一人じゃ心許なかったんですよ」

「心細いの間違いじゃねーの? 寂しくて不安で怖かったんだろ? 嘘つきめ」


 ……僕は嘘つきだ。それは今更確認する必要がないほど当たり前な事柄で、首桐白老を説明するにあたっては必須となるワードである。


 だから僕はこういう時、くだらない嘘をつく。そしてそんな嘘には一ミリたりとも真実が含有されていない。ゆえにその嘘からどれだけ考察を伸ばしたところで意味がないのだ…………。


 という弁解を、心の中でしておいた。


「えっと、それで、一緒に行ってくれるんですか? 僕としては手が増えるのはとっても有難いんで、ぜひお願いしたいところではあるんですが」


「いいぜ」


 二つ返事。もう少し渋るものだと思っていた。


「お前にはもう一度会わなきゃならんと思っていたところだったしな。それに――――トラブルは嫌いじゃない」


 ま、あたしはそのトラブルが解決するしない関わらず楽しんじまうんだけどな。などと高笑いしながら、暗闇の方へ向かっていった。


「こいよ。こっから上がれるぜ」


 その先導に僕は従って洞穴を出る。月光は相変わらず薄い光を放っている。

「さて、どうすんだ知将さん。あらかじめ言っておくが、あたしのメインウエポンは愛馬だぜ。だから今のあたしに戦闘能力はない。せいぜい百メートル十コンマ五秒くらいのこの足しか頼りになんねーぜ」


 めちゃくちゃ早いじゃねーか。日本代表も狙えるレベルだぞ、それ。


「愛馬がないと、っていうことは、バイクがあったらオークバルの大群をどうにかできるっていうことですか?」


「おうよ。あたしの実力は全部愛馬ありきだからな。あんな雑兵ども、取るに足らんぜ」


 ふむ……その自信は尊敬に値するけれど、しかし信じていいものかなのだろうか。

 もし、今みたいに豪語する彼女の実力が期待外れだったら? もし、オークバルの連中が僕らを僕らを上回っていたら?


 信じられるのは、信じていいのは僕だけだ。


「おいてめー。さてはくだらねーこと考えてるな? たくっ、このあたしがそんな信用ならんかね。どんな捻くれた人生送ってきたんだよ。無駄に年重ねてきたのか? もっと直感で生きろよ。胡散臭いモンを信じろよ。藁にもすがれ、蜘蛛の糸に命預けてみろよ」


 この人には心を読む能力でもあるのか? それとも、直感? 何にせよ厄介だし面倒臭い。


 信じる。ね。そんな容易くできるものなら、僕の人生はもっと豊かだっただろう。

 ……いや、違うな。もっと早期に終幕していただろう。僕が今まで生きてこれたのは、この疑り深さのおかげだ。


「全然くだらないことじゃないですよ。むしろ重要極まりないことです。どうやって僕の仲間とバイクを取り返すかを考えていたんですよ」


「ホントかよ、うそくせーな。で、どうすんだ? あいつらを貶める算段は立ってんのか?」


 算段。何もかも丸く収まる、僕らにとってだけ都合がいい解決法……。僕がずっと考えているのはそれだけである。


 ヤツガイやシカシは当てにならない。かといって僕自身も状況を打破できる能力があるわけでもない。


 一人じゃ無謀でしかなかった。だが、彼女と出会えたことによって、一か八かの賭けが、コイントス程度の易しいものに落ち着いた。


 これははっきり光明だ。チャンスと言ってもいい。ものにしなくてはならない。僕自身が生き残るためにも、みんなの為にも……。


「あなたは、その、奴らに対して何か情報を持ってたりはしないですか? どんな些細なことでもいいですけど」


「情報ねぇ……。あたしって真っ向からぶつかる肉弾型だから、敵の情報とか弱点とか地形とかそういうごちゃごちゃしたもんは気にしねーことにしてるんだが……一つあるとしたら、あの金髪の獣畜生のことについてだな」


 金髪の獣畜生? あぁ! あのリーダー格のオークバルのことか!


「ありゃハウ・オークバルっていう突然変異個体だ。ハウ・オークバルは普通のオークバルより遥かに高度な学習能力を持ち、他の個体とは全く異なる体毛、皮膚の色、そしてカリスマ性に富んでいるんだ」


 確かに、あの金髪のオークバルは、異質だった。一匹だけ肌が僕たちのような血色のある肌色で、長くストレートな金髪、僕を弄ぶような、歪みつつも純粋な表情……。


「何より、ハウ・オークバルは人間の感情を理解しているっていうのが厄介なんだよ。なまじ人間とオークバルとのハーフだからって、いいとこ取りすぎだろ。流石のあたしも気にするぜ」


「人間の感情を理解ですか……ってえ?! 人間とオークバルのハーフ?!」


 その発言を間に受けるのであれば、人間とオークバルという獣の間に子ができるということである。それを想像するとひどく生々しい光景がよぎって、吐き気を催した。


 何よりその気味の悪い情報のせいで、なおのことこの足を早めなければならなくなった。


 何をするかわからない奴らではあったけれど。まさか人間を凌辱するレベルの悪意の持ち主だとは……


「なんだよ。そんな急に思い詰めてんじゃねーよ。現場にいねー今のお前にゃできることなんかないんだから。そんなうだうだ気にすんな、愛情みてーによ」


「にしたって気持ち悪いものは気持ち悪いですけどね。僕のいたとこじゃあ、人間を襲う獣なんていませんでしたよ」


「そりゃ上々。最高じゃねーか。腐ってるみたいに甘ったれてそうだ」

「平和を甘えと言いますか」


「ちげーよ。命の危機も、必死に生きることもないっていうのは、苦い理不尽食らってる奴らから見りゃ、吐いちまう位甘いって話だよ。生まれた頃から甘い平和に浸かってるやつは、その味がどんなもんだったかわかんねーってことでよ」


 平和が甘い、ね。確かにそういうこともあるかもしれない。だが、その甘い澱みが溜まった池に浸かる僕たちからすれば、彼女の言う平和の味について鮮明な理解を得るのはきっと難しい。


 理解できないものはどうしたって理解できないものだ。思考様式や経験、記憶によって物事は解かれるのだから。


「そういえばそろそろ名前――――」睨まれた。「呼び名というかあだ名というか、呼称が欲しいんですけど」


「あぁ? そうか? じゃあとっておきのがあるぜ。白老のしの字からとってしっちゃんってのはどうだ」


「いや、僕のじゃなくてあなたのなんですけど」


「んだよ、名前のことは気にすんなって言っただろ。雑音みてーに無視してろよ」

「いやいや、そうもいかないですよ。これからもずっとあなた、とか彼女、とか呼びたくないです。それに、こだわりもありますから」


「あぁ? こだわりぃ? ハッ、笑わせるぜ。呼び名にこだわりだと? くだらねぇ。そんなに名前で呼びたきゃ好きに呼べよ」


 好きに呼ぶ……? 僕の創造性が問われているのか、これは。なかなか難しいというどころの騒ぎではないぞ。


 思えば、名前はこの世界全ての創作物において一番人生に関わっているといっても過言ではない。小説やドラマなんかとは比べ物にならない。なんせ一生付き合うことになるものだ。その価値は無限大だろう。


 だから考えるのであれば責任を持って取り組まなければならない。この飄々とした彼女の一生を定めるのだと思うと、脳内の筆が重くなっていく。


 まぁ、偽名を八百個持っている僕が言うのは、説得力に欠けるだろうが。

 いや、欠けているのは真実味かな?


千霧屋闘孤ちぎりや とうこ、っていうのはどうです?」


「おいおい、フルネームってマジかよ。普通もっと軽いのにすんだろうが。さっちゃんとか、さーたんみてーな具合によ」


 千霧屋闘孤。これは僕の偽名のうちの一つ。そして、咎を多く含んだ払拭すべき名前でもある。なので、ここにて一つ、それを彼女に押し付けてしまおう。


「というわけで闘孤さん。よろしくお願いします」


「決定かよ。つーかお前、大して考えもせずほぼほぼ即答で決めてやがったけど、まさか親族の名前じゃねーだろうな。母親の名前とかだったらマジ気持ち悪いぞ」


「そんなわけないでしょう。これは僕の名前です。全然気持ち悪くなんかありませんよ」


「十分きめえわたわけ!」


 たわけと言われた。何気に初めての経験かもしれない。


「気に入ってもらえたみたいで幸いです。で、闘孤さん今後の動きなんですが」

「なんだ。真面目な話か? あと、別に気に入っちゃいねーよ?」


「まず、僕は決めました――――闘孤さん、あなたをこの作戦の中枢に置きます」

 この決断は、僕にしては珍しく、他人を全面的に信頼した末の判断だである。というのは嘘だ。全然違う。僕は結局最後の最後まで闘孤を信用するまでには至らなかったのだ。


 僕は彼女に賭ける勇気がなかった。だから、僕は彼女を囮に使うことにしたのだ。

「奴らの根城の地形によっては変わりますが、基本の作戦として、闘孤さんには囮になってもらいます」


「ほう。囮ね。得意だぜ。なんせあたしは長城の鳳と呼ばれた女だからな」


「奴らは獣です。いくら長が賢いからといっても、人間に敵うわけではないでしょう。ですから、根城もそこまでそこまで大層なものでは無いはずです。そこで闘孤さんは奴らが一堂に会する最も目立つ場所で、最高に陽動してかき回してください。最低一分、できるだけやってもらいます」


「一分以上ね。オーキードーキー。で、お前はどうすんだ?」


「僕はその間に三人とバイクを探します。見つけたら闘孤さんのバイクで脱出、という具合です」


「なるほど、いいじゃねーか。ウケる作戦だぜ。あたしかお前、どっちかがしくればそれで終わりってわけだ」


「そうですね」と、僕は返すが、実はそうでもない。この場合、僕さえしくじらなければどうとでもなってしまうのだ。


 例えば、闘孤さんが十秒くらいであっさりやられたとする。それでも作戦は成り立つのだ。ほんの一瞬、人間という誰もが目を引く脅威さえ現れてしまえば、奴らは油断するだろう。たったその一瞬、その一刹那だけで良いのだ。それだけあれば、僕の煙玉で場をかき乱し、速攻で仲間とバイクを奪い返すことができるはずだ。


 無論、そこまでうまくいくとは僕は思っていない。だが、闘孤を捨て駒に使うことが現状を打破することができるのは間違いない。


 そう、捨て駒に使えば。


「そういえば、どうしてオークバルの群れは僕たちの村を襲ったんでしょう? 畑を荒らされこそしましたが、あれらは全て芽が出たばかりのものだけだったのに。食料が足りないってわけにしては、ちょっと切羽詰まりすぎな気がするんですよね」


「ほう。そりゃ奇妙だな。誰かに追われでもしてたんじゃねーか? 壊滅の危機だったのかもな」


 結局のところ、オークバルがどうしてうちの村を襲ったのかは、よくわかっていないのだ。ただ単に、気の赴くまま、悪意の示すままに現れただけに過ぎないのかもしれない。


 けれど、それにしたっておかしくないか? 新芽を貪る獣など、常軌を逸脱している。だいたい、量もなければ質も悪い。雑草の方がまだマシだろう。


 それほどまでに追い詰められていたのか、あるいは……。


「おい。ここだぜ」


 闘孤に呼びかけられて、僕は推理をやめた。そこは岩肌が露出し、飛び出した岩石が屋根の代わりを務めている広い岩陰だった。中央には焚き火がもえさかっており、中央には、中央には――――


「ありゃひでーな。見てられんぜ」


 すでに長期にわたって暴行され続けたであろう、シカシと村長が、そこにはいた。

「…………」絶句。感想が出てくる景色じゃない。


「さて、あたしの愛馬はどこいった? 全く、あたしから離れるなんてまだまだガキだぜ」


 二人の惨状に目が離せないでいたが、僕はすぐさま冷静になり、バイクとヤツガイを探す。


 バイクはすぐに見つかった。例のハウ・オークバルが跨ってふざけているからだ。ヤツガイの安否を確認しようと見渡すも、全然見当たらない。

「おい見ろ、あれもお前のお仲間さんか? 死んでんだか生きてんだかよくわからんことになってるぞ」


 この後に及んでまだ呑気な姿勢の闘孤は、岩陰の外れを指差していた。


「――――ヤツガイ!」


 そこにはヤツガイが倒れていた。見たところどこかから引きずられてきたようで、服は破れ、血を流し、何より生気のかけらも感じず、およそ人間の受けていい扱いを逸脱していた。


「おや、怒り心頭って具合か? なんだよ、一丁前に怒れんじゃん。てっきりあたし、感情ないタイプのクールなにいちゃんだと思ってたぜ」


「闘孤さん、行けますか」


「はっ、くだらねーこと聞くんじゃねえ。あたしはどこまでも行くし、どこにでも行けるんだぜ。愚問ってやつだぜ。それ」


「それじゃあ、いいですか、まずあのど真ん中にいきなり現れて――――」


 その時僕は、ふと闘孤の方を向いて説明しようと思った。それはもちろん重要な作戦だったからだ。これを間違えられでもしたら、僕たちの壊滅は決定的なものになってしまうし、死因が獣に駆逐されたなんて洒落にならないものになってしまうからだ。


 だから僕はなるべく丁寧にしようと心がけて、闘孤の方を向いたのだ。だが、その時すでに闘孤は千霧屋闘孤は――――


 その場から消え去っていた。


「…………? あれ?」


 もう行ったのか……? と考えたが、オークバルは騒いでいるし、何も変化や動揺はない。


 何も起きていない。あったのは闘孤の消失である。


 彼女特有のマイペースによるものかもしれない。そう考えて僕は三十秒待ってみた。


 一分待ってみた。


 二分。


 三分……。


 来ない。消えた。何も起こっていない。


 あまりに予想外の展開に、脳髄がパニックに陥っている。えーと、つまりなんだ? さっきまで頼り甲斐のある味方だった闘孤さんが消えて? 僕一人だけになったってことか?


 おいおいおい冗談じゃないぞ! 一人で挑むのは無謀だって前提だったじゃないか! どうなってんだ、最悪だ! あぁもう、あんな女無視しておけばよかった! くそ、やっぱり人を信頼すると碌なことにならない!


 どうする、どうすればいい!?


 僕が迷っていると、少し離れたところから呻き声が聞こえてきた。特定のリズムの殴打音の後に付随してくる。


 見ると、シカシと村長がまた暴力を振るわれているらしかった。


 ――――時間がない。あいつらの生命の危機だ。


 仕方がない。本当に仕方がない。


 僕は深呼吸をして、敵を見定めて、目標を確認して、そうして――――


 単騎、たった一人で獣の群れに突っ込んでいった。

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