最終話 最初で最後のキス
そうして僕たちは2人でホテルを出た。
そしてその手は繋がれている。
そのまま必要なものを買って海に来ていた。
時間はもう夜である。
月の光に照らされて、僕らは歩く。
波の心地よい音が耳に入る。
僕の手には愛する人の手がしっかりと握られている。
僕らは目的を終え、やることは決まっている。
人によっては逃げだと感じるかもしれない。
少なくとも僕はそう思う。
だけど僕らはこの選択肢を選ぶ。
この手を離さないために。
そうして僕らは一緒に海の中へと入った。
水が肩の辺りまで来ている。
そんなことは気にせず僕らは、
最初で最後のキスをした。
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