6話 最悪の再会

そうして僕は彼女の元へと向かった。


そこにいたのは、常備していると言うナイフを持った玲奈と包丁を持って立っている1人の男だった。


そしてその男は…












僕の最後の家族を殺した男だった。





こんなところで会うなんて神様は優しいのか優しくないのか。


だけどそんなことを考えるほど僕は冷静ではなかった。


あの日でなかった憎しみが泉のように湧いで出てくる。


そうして僕は何も考えずにそいつの顔面を殴った。


その男は少し怯んだがすかさず僕に包丁を振り下ろした。


しかしそれが僕に当たることはなかった。


彼女がそいつの弁慶の泣きどころと呼ばれるところを蹴ったのだ。


すかさず彼女はナイフを男の足に刺した。


それを抜いて彼女は僕のところへよってきた。


男は痛みで悶えている


「大丈夫!?怪我は?それにあの男のこと知ってるの。」


ああ知ってるさ。だってあいつは…


「あいつは僕の姉さんを殺したんだから。」


隣で息を呑む声が聞こえた。


そうして彼女は僕にナイフを渡してきた。


「何?」


「水無くんが殺して。その男を。」


僕が?


「そう、憎いんでしょ?だったら自分の手でやって。そうしないと後悔すると思うから。」


…そうか


ありがとう


そう言って僕はナイフを受け取り痛みで悶えている男を





滅多刺しにした。

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