5話 進んでいた歯車

そうして僕らは毎日を過ごしていった。


たまにケンカをしたりしていたが、それでも仲良く過ごしていった。


そして少しずつだが心理的に距離が縮んでいったと思う。


だが犯人の情報は一向に出てこなかった。


そのまま半年が経った。


平和な日々が続くのかな…と少しそんなことを思い始めてきた。


何度も何度も裏切られてきたのに。


だけど運命の歯車はしっかりと動き続けていた。











その日は休日で彼女と犯人探しをしていた。


その休憩でソファで一緒にテレビを見ていた。


その時何気なく変えたニュースで歯車を自覚することとなる。




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次のニュースです。飲食チェーン店『荒涼』の社長の就任式が行われました。


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へえ、就任式ねえ。


そんなことを思っていると、コップの落ちる音がする。


びっくりして隣を見ると彼女の目にはあの日に見た強い憎しみが込められていた。


…まさか


「…あいつだ…あいつが私の家族を殺した!」


彼女は叫ぶようにそう言った。











そんなことがあったその日の夜僕が寝室で寝ていると足音が聞こえた。


玲奈だろうか。


そんなことを思っていると


「あなた!誰!」


そんな玲奈の叫び声が聞こえた。


僕は何も持たずに部屋をでて行った。

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