4話 これからよろしくね♪
そうして僕らは玲奈の復讐のために動くこととなった。
まず彼女からの提案で彼女の家に居候することとなった。
『自分が巻き込んでしまったわけだし、あと、もしものときがあるかもしれない』
と言われたのでありがたく住ませていただくことになった。
ちなみに玲奈が今住んでいるには彼女の殺された家ではなく、事件の後に買った家らしい。
そりゃそうか、事件現場だしな。
そうして彼女の家についた僕は荷物を置いて早速その犯人が写っているという映像を書斎にような部屋で見せてもらった。
「顔がわかるならさ、すぐに特定できるんじゃないか?」
そう聞くが彼女は首を横に振った。
「知らない人なのよ。私が会ったことのない人。どこの誰かもわからない。情報社会だけどこの顔が誰なのか調べるのは簡単じゃない。警察に頼ったらすぐでしょうけどね。だから地道に手がかりを探しているの、1年前から。」
そう言って彼女は机の上のパソコンに指差した。
「今はネットでなんでも調べられるでしょう?だからこうやって調べようとしたんだけど…今のところ手がかりなしね。今はいろんな所の卒アルを取り寄せたんだけど、量が…」
彼女が指差した方向には壁一面にある本棚に詰まったアルバムだった。
「ここにある奴だけではないわよ。他の部屋にこれの何倍のアルバムがあるわよ。」
何年ぶん取り寄せたんだ…
あとどうやって
「裏の方では結構売ってるわよ」
「さらっと僕の心を読むな!あと裏って…」
犯罪の匂いがするんだけど
「使えるものはなんでも使わなくちゃ、目的を達成するためなら…ね?」
そう言う彼女は笑みを浮かべていた。
その後僕は家の中を案内された。
そうして今はリビングで2人で遅めの昼食をとった。
皿を片付けたあと、僕は彼女と向かい合って座っていた。
「さて、それじゃあ今後のことについて話してわね。まず水無くんにはここに住んで犯人調べを手伝ってもらう」
見つけることができるのはいつになることやら。
それから僕たちは家事の分担など日常の生活に感じての話をしていった。
「最後に…学校ね。水無くん。今は高校に行ってる?」
「行ってるぞ。」
「それじゃあ、高校にこれからも通ってね」
「え?」
「嫌なの?航空に行くの」
いやそうゆうわけじゃないんだが
「…学校に行く時間で調べ物をした方が」
「いや、そんなんだけどさ…怪しいじゃん。」
「怪しい?」
「そうそう、だって昨日まで来てたのにさ急に休み続けたら怪しくない?」
「いや、別に死んだのかな?くらいにしか思わないし」
「そりゃ生徒はね。でも先生はいま水無くんがどこにいるのか調べるでしょう?」
まあ、そうだな。
「水無くんが住んでいた部屋、解約したでしょ?」
まあ、したけど…あ
「そう、それを解約したのはあなた。と言うことはあなたは生きている。ならどこに。そういって警察にいうでしょうね。そうするとあなたが警察の散策の対象となる。そうなると居場所がバレると私が何をしようとしているかバレてしまう。だからよ」
なるほど…そこまで思いつかなかった。
「さてこれで終わりね。水無くんは何かない?」
僕は首を横に振った。
「それじゃこれからよろしくね。水無くん♪」
そういって彼女は手を差し伸べてきたので僕はその手をしっかりと掴んだ。
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