60話 今更


  しかし、この連打は連発はできない。

 いくら僕の美しく高貴な思考と感性で連打技術を上げても。

 連打耐久力はそうそう上がらない。

 僕には連打が体力が足りてないのは事実。

 連打耐久力を上げるには。

 やはり美しくない単純な連打練習を体力の限界までやる。

 それを繰り返す。

 そんな馬鹿げたやり方をするしかない。

 そんな馬鹿げた美しくないやり方。

 やりたくないんだよなぁ。

 

 どちらにしろ僕は2回も連打して疲れたんで、もう無理。


 「連打練習なんてしてる場合じゃない」


 僕は、分かり切っている言葉を口にした。


 「今は双口とのゲーム中なんだよ」


 「このゲームは、途中で双口と合流する場所があるゲームシステムのはずだ」


 「そこに先についた方は、対戦相手が来るまでに強化していられる」


 「とにかく早く合流地点に着いた方が有利になるという単純なものでもないだろうが」


 「ここでもたもたしてたら」


 「双口はどんどん強化されてしまう」


 【もう諦めなさい】

 【君はこのゲームに初手に躓いてるから】

 【今更このゲームに勝つ事はできない】


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