58話 三人称視点
「こーんなやつだー」
佳代は、今撮影したモンスターの写真を撮影されたモンスター本人に見せる。
モンスターは、間を置く。
返事に困っているようだ。
何かを考えているようだ。
「返事したら」
「話しきこかおじさんってのはね」
「返事しなきゃだめなんだよ」」
「話し聴くだけじゃだめなんだよ」
「ねぇ」
「聴いてる」
「ねぇってば」
「お前何がしたいんだよ」
佳代の口調が呼吸が荒ぶる。
「観測者でも気取ってんのかてめぇは」
「何もしないんなら」
「私達に近づくな」
「お前が何をしたいか」
「1度ぐらい言ってみやがれ」
「私の英雄度が低いから」
「私にはお喋りして」
「保次郎に話さない」
「お前はそういうやつだもんな」
「お前は何も変えられない」
「お前は何も変わらない」
「お前は何も変わろうとしない」
「さっさと死ねば」
佳代の呼吸がおぼつかなく、顔色に出ている。
「お前、そんなので生きてても仕方ないじゃん」
「死んでいいよ」
「死ねよ」
「モンスターとか人間とかそんなんじゃない」
「お前は最低だ」
「お前は人間でもモンスターでもどうしようもないクズだ」
「保次郎にももう近づくな」
「保次郎はお前の道具じゃない」
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