　　「次の日も覚えて欲しかったら」

　「名前ぐらい名乗ったら」

　「話しきこかおじさん」

　「私は小池佳代」

　「話しきこかおじさんは」

　「名乗れないんだよね」

　「分かってるよそれぐらい」

　【君の言う通り】

　【私は名乗れない】

　「ほら、やっぱり」

　【すまない】

　【許してくれ】

　「はぁぁ。まぁいっか」

　「話し聴こかおじさんなんてそんなものだよね」

　「本名住所会社名ギルド名ちゃんと教えてって言っても」

　「教えてくれないものなんだよね」

　「話しきこかおじさんはいっつもそう」

　【そんなに話しきこかおじさん寄ってくるのかい】

　「寄ってくるよ」

　「ＳＮＳにもいつも寄ってくる」

　「でもねブロックもミュートもしないの」

　「私は話し聴こかおじさんと毎回お話してるの」

　「その寄ってくる話し聴こかおじさんってのがね」

　「どんな奴かっていうとね」

　　佳代は、無断でモンスターの写真を取る。

　【佳代君】

　【無断で写真を取るのは良くない事だ】

　【私にも肖像権というものがある】

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