51話 跪け感謝しろそして称えろ


  「前前前からずーっと連打の練習しよってずっと言ってたよね」

 「いい機会だから、連打練習してこうよ」


 はぁ?ふざけるなこの糞メイド。

 古角家嫡男様が拷問をされているのに、このまま拷問されてろというのか。

 お前は何をしに来たんだ。


 「はぁぁ。これだから下賤の者どもは」

 「連打練習といえど、連打練習で疲れてる所に」

 「重ねて重ねて連打練習していけばいいというものではない」

 「事実、貴様らが英雄度10位以内に入れた事があるか」

 「ないだろう」

 「頭を使わない」

 「使える頭が元々ない」

 「考えない」

 「自信がない」

 「自分さえも信じられない」

 「ベストを尽くそうともしない」

 「自らの使命にも従わない」


 「もう1回連打してみろだったな」

 「僕のタイミングでやってやる」

 「次の一1回で、さっきと違う連打を見せてやる」

 

 「跪け」

 「感謝しろ」

 「そして称えろ古角保次郎様を」


 【どういう育ち方したの彼】


 「物心ついた時には、全ての世界を救う英雄の1人として持て囃されてたね」

 「きっと、物心つく前から、はいはいの時から、もっと前の前から」

 「ずっと期待され持て囃され」

 「多くから多くを託されて育ったから」


 【あー、それはこんな感じにもなるな】

 

 「それもあるけど」

 「英雄度最高3位って言われてるのが」

 「関係あるよきっと」

 

 【3位なら凄いよ】


 「凄いよ凄い」

 「でもさ」

 「彼は2位にはなれない」

 「1位は決まってるんだよ」

 「それも、保次郎を形作る要因の1つ」



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