第22話 


22話 無礼な少女に礼儀というものを教えてあげた。


 

  僕は、コントローラー入力をしているし、少女もコントローラー入力をしていた。

 それと違って、少年は少女の技により召喚されたのだ。

 コントローラー入力で動いてるのか、少女が動かしてるのか。

 それは考えられない。

 

 あいつの戦い方は、魂が覚えているあいつの戦い方であり、少女が操作してるなどありえない話しだ。


 あいつの魂がこのゲームに割り込んできたとして、どこかでコントローラー操作をしているのかというと。


 それも考えにくい。

 

 おそらく、あいつはコントローラーで操作しているわけじゃない。

  

 それに、ずっと少女の様子は、このゲームを中断しようとしている。


 召喚までは、少女の狙い通り計算通りだったとして、その召喚で出てくるのが想定外だったのだろう。


 少女は僕にこの村を救わせるはずなのに、ここでいきなり僕の脳を魂を焼きつくされたら困るだろう。

 

 少年が召喚されてきてからの脳へのダメージ、魂のダメージは、少女の想定していたものではなかったはず。


 村を救うために召喚した異世界転生者様にいきなりこんなダメージを与えるなら、馬鹿を通り越してる。


 あんな誓いをしたのには少女がこのゲームを中断してしまうまでに、そろそろクライマックスフィナーレにしないといけないからな。


 少女が何か叫んでいるが、無視しておく。

 

 エラーだか中断だか、想定外の事故だか。

 

 うん、まぁ。そんな事を言っているがずっと無視してた。


  誓い通りに、右の拳が少年の鼻を打つ。


  想定していた痛みなのだろう。

 

 痛みに耐え、硬直状態に入らず、すぐに反撃に入る。

 

 しかし、鼻へのダメージがなくなるわけでも軽減されてるわけでもないようだ。


 指が3本になった右の拳には、しっかりと鼻へのダメージを与えた気持ちよさがある。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る