第23話 「hello new world」


  少年は、僕の喉に噛みつく。


 ああ、これは痛い。 

 

 これは怖い。


 実に良い。


 やっぱりお前は良い。


 だが、それじゃお前は殴ってくれと的になってくれと言ってるようなもんだ。


 殴り放題じゃないか。


 お前の鼻を。


 嚙みつかれてる状態でX+Yのコマンド入力をする。


 コマンド入力は受け付けられた。


 こんなにも打ちやすい的になっている少年の鼻を打つ。


 打って打って打つ。


 少年は、僕の喉を噛みちぎろうとする。


  少年が一度、喉の肉を噛みちぎって離れる。


 ふむ。こちらは出血が酷い。


 このままではこちらの負けになってしまう。

 

 game changeが行われたのだ。


 少女とのゲームではなかったシステムが、なかった技が使えるかもしれない。


→↓↘+X


 コマンド入力をし、思い出した前世の記憶の正しい技名

「hello halo」と叫ぶ。


 <しゃがみこんでからの鼻への一点突破どっかーん>


 自キャラが相変わらず間違った技名を叫び、少年の鼻を打つ。


 しかし、このままではこちらが出血により負けてしまうだろう。


 やはり、やってみるしかない。


 ↓↘→↓↘→+X


 コマンド入力をしてみた。

 

 受け付けられるかはわからない。


 「hello new world」


 コマンド入力が受け付けられるかは分からないが、技名を叫んでみた。


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