愛猫の本音
天川裕司
愛猫の本音
タイトル:愛猫の本音
俺は以前、猫を飼っていた。
もうずいぶん前の話。
最近、その愛猫が夢に出てくるようになったのだ。
その夢に出てくる愛猫ことシロちゃんは、
いつも決まってこう言う。
シロ「もう少し、目立ちたかった」
「シロ…」
うちの猫はどちらかと言うと引っ込み思案で、
人見知りはあまりしなかったが性格はかなり温厚だった。
だからか、家にいてもほとんど部屋の隅っこでじっとしており、
子猫の時からあまり前に出ると言う事はなかったんだ。
俺の心の中では常に前に出ていたのだが、
あいつにとってはもう少し目立ちたい、
何かデカいことをやってやりたい、
その思いが膨らんでいたのかもしれない。
そして俺はとあるメンタルヒーラーと
スピリチュアルヒーラーを兼任でやってる友人を頼り、
「今、うちの猫が夢に出てきてこんなこと言ってるんだけど、どうしたらいい?」
と相談してみた。
すると友人はやはり
そんなときの対処法もちゃんと心得ていたようで、
そのための方法をいろいろ手取り足取り教えてくれた。
「なるほど、そうすればいいのか」
友人に言われた通り、一通りの儀式を終えたとき、
ポンっと言った感じに、あいつが部屋の中に現れた。
「おお!」とか思いながら再会を喜び、
何度も何度も抱きしめて可愛がってやった俺。
「あそだ、こんな事してらんない!こいつの願いを叶えてやらねば」
そして俺はスマホではなく、インスタントカメラを買ってきて
それでこいつを撮ってやった。
こいつが生きていた時代のものでなければ通用しないらしい。
「よし、これでお前も世界のみんなに見てもらえるようになるぞ」
あいつは猫ながら少し笑ったようで、
俺に何度もなついたあと帰っていった。
それで出来たのがこのアイコンだ。
みんなに見てもらえるなら
こいつもきっと嬉しいに違いない。
「よかったなぁ、シロベエ」
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=K_EbPCPm6nc
愛猫の本音 天川裕司 @tenkawayuji
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