第45話「ありがとう」

こんなんじゃロクな死に方はしないだろうな

生きても見透かされているみたいに

バカにされるんだ


彼らは一体

僕をどこまで落とし込めれば

帰ってくれるかなんて

また長い放課後が訪れる


血がにじんで

言葉も刺さって

転がるように這いながら

破れた教科書を拾う


最悪だな

なんていつものことになって

もう別に傷つくよりは

早く帰れることだけを願ってる


しょせん人は

見下さないと

自分を保てないみたいで

自分もこうやって奴らを見下してる


誰もがあさましいんだ

傷だらけになっても

後悔するよりは

なるべく会わないように

策を考えて


でもそれってほんと

悲しい時間で

怖くもあるんだ


ひどいよね

誰もが僕に襲い掛かって

生きてることを

苦しめさせる


ほんとにわからないよ

目的も手段も

ひどくなって


ただ涙を流しても

けられ続けて

許されない


悪い人間はいくらでもいると

大人は関わるなというが

標的にされたら

どうすればいいんですか


精一杯逃げてるのに

逃げれないんです


ほんとにおかしいよ

こんな世界に生まれた意味は何

僕にどれだけの価値があるの


死にたいほどみじめで

生きれる希望もないよ


もう誰でもいいから

僕を受け止めてよ


お願い

お願いだよ。


一度くらい優しくされたいよ


ね、あなたはこんな僕でも

受け入れてくれる?


なんて、ね。


僕と仲良くなれば

君も傷つけられるから

大丈夫だよ


僕は一人で生きるよ


ごめんね。


立ち止まってくれてありがとう

それだけで


すごく嬉しかったよ。


ありがとう。


ありがとう。。。

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