第44話「終わりの続き」
この果てなき
荒野は
ただ私を締め付ける
孤独というには心ががさつで
すさんで
情けない状態だった
何も感じ取れず
マヒしたように
ただ転がる
この堂々巡りのような
くだらない
死体のような日々
生きてる意味さえ
明確に見えず
ただ暗闇に
埋もれるように
世界から距離をとる
最悪で最低な
人生だ
何も見いだせない
何もできない
そんな悲惨なまでに
終わっていて
死ぬための
未来を探している
こんなのって
おかしいよ
非情で悲惨で悲劇まみれで
こんなのって
生きれる要素ないじゃん
ね、壊してよ
もう壊してよ
いっそ浅い傷を落とすくらいなら
激しく切ってよ
私から命を切り落としてよ
あんたたちはいつだって
目的もなく
人を傷つけるんでしょ
だったらもう
命さえ軽々しく奪ってよ
もう痛いんだよ
生ぬるいんだよ
この痛みは私にとっては
命の問題で
あなたにとっては
ただの遊びかもしれないけど
こっちは真剣なんだよ
ね、もう楽にしてよ
ここで殺してよ
そんな覚悟もないなら
初めから関わらないで
もういいでしょ
あんたたちは最初から
自分のことばかり
そんなの一番カッコ悪いよ
ね、もう終わりにして
最後くらい私のことを聞いて
あなたたちの手で
私を最初に戻して
それくらいいいでしょ
私はね、一人になっても
傷つけられても
あなたたちを憎んでない
だって人だもの
間違えて当然
だからね、もう
出会う前に戻ろう
終わりを始めてよね
それが
終わった今への
唯一の続きだと思うんだ
私たち
うまくやれるよ
ね、きっとそう。
そうだよ。
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