第14話「存在証明への生贄」
空が青いのは
きっと心が澄んでいるからだ
もう一度
あの世界に戻れるなら
きっと君だけを求めるだろう
死にゆく全てに別れを告げれないのが
人であり
夜だけに涙を浮かべ
朝になれば偽善者になって
いつになれば僕は君を安心させられるか
いつまでたっても間違ってばかり
七転八倒と
どこか鼓舞したあの日
ざわめくのは魂の価値
これ以上生きても
それを清算できなそうで
それでもサイレンがなり
僕も連れて行って欲しかった
そうした売れ残ったようなこの命は
どこまでも落ちていき腐食する
誰もかもが憎く
憎悪と嫌悪に落ち
もう人として死んだほうが正しい状態だった
そんな危篤な思想がただひた走り
全てを隠ぺいして生きている
ああ、ほんとに無情な世界だ
それでも生きるのは
君が殺し損ねた人々を
僕が殺すためで
毎夜けたたましいほど
燃えているが
それがただの妄想であると
そう馬鹿みたいに残像だけが積まれていく
ああ、ほんとに殺したかったのは
僕じゃないか
どうせどうなってもいいと
だからくだらない呵責をこしらえて
君のためなんて言って
ナイフを研いでる
ほんとは止めて欲しいんだろ
そうだよな
だから誰もが疎ましく思うことを言って
そうやってたけだっているだけだろ
なぁほんと無様だよな
俺は所詮、誰かに関わってほしいだけの
そんなかまって野郎なんだろ
わかってんだろ
それでもまだ嘘を付くのか
悪は無視できない
それにいい気になって
ただたわごとを言ってる
お前はほんとに根性なしのヘタレだよ
ああそうだ
そうだよ
俺は結局、見てほしいだけ
でもきっとそれは光になると思えてる
おかしいだろ
俺ってさ
馬鹿するくらいに馬鹿なんだ
だからこんなやり方で誰かに見てもらおうとしている
だけどそれくらしか無いんだよ
俺に出来ることは人殺しくらいだ
わめいて悲鳴をあげて、怖がられるあの瞬間
確かに自分の存在を感じるんだ
俺がその人の全てになれた気になるんだ
なぁいいだろ
だからそうしないと俺は俺を保てないんだ
生きるために殺している
自分が居るという証明のために殺している
なにも間違ってないだろ
なぁなぁ・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます