第12話「相棒との別れ」
何もかもを壊して
答えを出せる訳もなく
それでも壊し続けて
何を探しているの
この迷路のような
堂々巡りを
終わりのない
醜態で
ただ荒々しく
根拠のない言動で
もう終わりにしたはずでしょ
自分なんて
それなのに足掻いて
何を求めて
壊れていくの
もうほら
全ては害悪だから、と
決め込んでさ
振り切ってしまえばいいよ
甘い言葉だけでいいよ
立ち向かうなんてしなくていいよ
結局最期まで無様な、事には変わらないから
何をしても何も出来ないから
諦めて
全てを拒んで
甘い蜜だけを吸って
せいぜい最悪を生きようよ
ここはさ
地獄だから
現実なんてそんなもんだから
何を期待してるの
ほらさ
孤独と一緒に眠うよ
もう馬鹿みたいに生きて
どうでもよく消し飛ぼうよ
それでも行くというの?
ほんとに恐れ知らずね
傷つくだけよ
これ以上求めてはいけないのよ
あなたには資格なんてないの
だからここで眠ろうよ
もうやめて明日さえいらないよ
怖いでしょ
逃げればいいでしょ
もうもうあなたが叫んで苦しむ
姿をみたくないのよ
だからお願い
もう諦めて
それなのにあなたは
やっぱり生きてしまうのね
強いのね
いいわ死ぬのわ私だけで
死ぬのは私だけでいいよ
もうあなただけが友達だと
分かってくれると思ったけど
涙さえもう拭きたくないと
そうあの日を思ったのに
もう最後にしようと
始めた旅でしょ
ほらもうね
私だけになった
あなたがいてくれたから
ここまで来れたよ
ねぇもうだからここで死のうよ
ねぇねぇ
ほんとに変わってしまったのね
もう私は一人よ
それでもあなたは生きようと言うのね
あなたはやっぱり何もかもを裏切って
生きるのね
いいわ、それでも
私は確かに幸せだった
幸せでした
では、さよなら
最後の相棒
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