第5話「孤独という作為」

しかして抜本的な解決とはいかない

天涯孤独とどこか内心を燃やそうと

世界は一転して変わらない

せめて自発恵文を書いて

どこか安堵したいだけの

孤独論理が染みつている


このシングル過ぎる

あまりに自虐的な行為は

果たして、言わざれば花であろうことに

しかして作意をこじらせたは何のためか


ここ幾数年

プライドなどない

それが転じた

ただの馬鹿踊りではないのか

考えのない

ただの言葉に巻いた孤独

本当はどこかで下に見られることが

優越感になっていて


人間として終わっているほうが

楽なのではないか

そうどこか由々しい片鱗をちらつかせて

ただの一回も心など動いていないのではないか


私はただ、論教師のように

御託を並べて

飴が降るのを待っているだけ

甘い言葉を待っているだけではないか

このアローンソリッドが

ただのミテクレで

本当は、孤独を使っていい人ぶっているだけではないか


そうだろ

そうだ


私は所詮、日陰から物事をじっとみて

良くなるまで待ち続ける

ただの臆病ものだ

それを自覚してさも雄弁に上澄みを重ねて

濁らないように遠ざけて

ただ自分のために自分を孤独にしている


そうなんだ

その通りだ


私は結局、特別になりたいだけだった

ただ、何もない自分が、最もなりやすいのが孤独というだけだった


そうなんだ

その通りなんだ。


そしてどうだ、それが分かった今。

私は本当に滑稽だろ。


孤独ではなく、ただの慈善家。


ただの見てほしさの孤独だったんだ。

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