第2話「本質は此処にも眠る」

では何故生きているか

その問こそ

人たらしめる

本質であろう


無自覚に生きていいのは

赤子までであり

自覚を義務で習い

そして大の大人となれば

責任を負うだろう


この一変するのは

時間であるが

しかしてそれは真意ではない

そう事実自覚というのは

何歳からだって持てるものである


故に社会に強者は存在しえ

はたまたあぶれる者もいる


私はそのどちらかと

責詰めれば

無論、あぶれ組

より言葉をたやすなら

人間失格といった部類である


しかしてその言葉こそ

まるで太宰だと

言いえるその高尚的な

塩梅もまた

世から派生した自信を落とし込めない作法である


だがしかし真意は自身には見える

例え言葉を重ねようとも

本質は変わらない

事実、行動であり、はたまた言葉使いでもある


だがなんとか

自身をつなぎとめる

術を貧弱ながら考えるが


それこそ

間違っては

自己陶酔になり

またこう落ち目の日を見る

自身では分かっているのだ


正しさとは自身に対してなくてはいけないと

しかし上辺をこじらせた私には


自尊心を守るために嘘をつく

それがまるで呪いのように

聞こえるまで

何度も嘘を重ねるのだ


しかしそうだ

本質は変わっていない


私は事実、この環境から逃げたいだけである


そう、逃げるための策を打つ

これが策士とは言えないだろう

敵前逃亡というのが正しい


果たして私は生きる中で

どこまで逃げれば

いいだろうか


分かっている

逃げた先にあるものは

求めているものではないと


ではどうするか

上もダメ下もダメ

ならばどうする


その答えを私は持たない

挑戦をしない

勇気がない

目標がない


いや違うはずだ

かつてあれほどまでに

純真に生きていた

では本質はなんだ?


私は恵まれたい訳ではないのではないか

ただ笑いあえる友が欲しいと

それだけではなかったか


そんな風にただ普通の幸せを

なぜ勇気や挑戦などで勝ち取ろうとしている


少しわかった気がする


私は、きっと

余りにも壮大な勘違いをしているのだ


ただやみくもに上と言っているが

それが全てではないはずだ


もっと手に届くことを

出来ることを全力でやろうではないか

そうだ


それでいいはずだ


なんだ少し肩の荷が降りたようだ


自問して答えを得る

人間の本質は自身にも眠っているらしい


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