~ユダの亡命(生録《きろく》の盛《さか》り)~(『夢時代』より)
天川裕司
~ユダの亡命(生録《きろく》の盛《さか》り)~(『夢時代』より)
~ユダの亡命(
無意識から成る宙吊りばかりに〝過去の生憶(きおく)〟は老いを観た儘、低い白雲(くも)から涎を垂らせる不毛の朝日を解(かい)に浸した…。過去の人形(かたち)に上気を見た儘〝鬼神〟に成り立つ不覚を得るのは、幻(ゆめ)の夜毎と無垢を愛せる不老の気色を理侭(りじん)に見る内、一人(ひと)の果実を魔物に倣わす旧来挿話(むかしばなし)の美空(みそら)の下(した)にて…、固陋の老苦(ろうく)と加減を鈍(くも)らす無知の相図(あいず)は撃退され得た…。自己(おのれ)の純心(こころ)を独理(ドグマ)に見る内「旧来挿話(むかしばなし)」は奈落を培い、選り取り見取りの朝陽の許容(なか)では化身が踏み切る物事など発(た)ち、無機に溺れる独理(ドグマ)の形成(かたち)は不彩(ふさい)に数える感覚(いしき)を揃えて…、自己(おのれ)の佳日を無期限から観る不在の故縁(えにし)に人形(かたち)を保(も)った…。未順(みじゅん)の輪舞曲(ロンド)を鐘に変えつつ無宿(むじゅく)の安(やす)みは一人(ひと)を馴らして、器用に奏でる旧来(むかし)の使途(しと)には結愛(ゆあ)の四季(きせつ)がそのまま咲いた…。
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…俺が薄暗い(?)畳の部屋に居て、パソコン在る方向へ向かい、何か嫌らしい事をして居る。エロ画を見て居る雰囲気でもあった。その感覚と同時に、実際にキエコの生足をスカートから覗き、その足・太腿を触れる特殊な状態に変わって居た。
そうして居ると、パソコンに向いて座って居る俺の右方向から、死神の様な、黒髪がぼうぼうの女の様なものが、何度も何度も俺に向かって這い摺(ず)って来る光景を見た。醜い女の様なものであり、そのものの体は何故か上半身だけ無い様に短いものだった。
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籠の中から小鳥が飛び立ち不安と正義の表面(おもて)を見遣れば、不能に突き刺す本気の美声(こえ)には無垢が降(お)り立つ神秘(ふしぎ)を見た儘、幻覚(ゆめ)の気色と初歩(いろは)を汲み取る旧来独語(むかしがたり)の聖地を識(し)った…。漆黒(くろ)い佳日と延命ばかりが永久(とわ)に成り立つ不能を見る内、孤高に佇む旧来(むかし)の問いには宙(そら)を吟味(あじ)わう既存に伴い、悪しき家から精神(こころ)を梳かせる白亜(しろ)い佳日は不渡りしながら、苦労を保(も)たない家の景色と二重に蔓延る無根を買った…。幻(ゆめ)の魅力が転々(ころころ)暗転(ころ)がる旧来独語(むかしがたり)の内輪(うちわ)は今でも、安い人形(かたち)に過憶(かおく)が佇む旧い脚色(いろ)への冒険だけ見て、幻覚(ゆめ)と知識の疲労の極致は美声(こえ)を失くして女性(おんな)を煩い、無心に紐解く小敗地(アジト)の奥地(おくち)は無根に渡れる従者を飼った…。過去を見渡す不覚の進度(しんど)は〝幻(ゆめ)の個録(ころく)〟と同時に練る内、未然に伴う「安い大海(うみ)」には活き血を忘れた孤憶(こおく)が高(たか)らみ、安く根積(ねづ)もる優しい自然(あるじ)は無機を越え生く海潮音(おと)を看破(みやぶ)り、幻(ゆめ)の主(ぬし)から生憶(きおく)を辿れる不安を統(たば)ねる懐疑(レトロ)を識(し)った…。自己(おのれ)の無知から景色を掲げて安く成り立つ懐疑(レトロ)の大宙(そら)には、人間(ひと)の自主(あるじ)と「奈落」が整う不安と長者の打算が過ぎ去り、紅(あか)い景色と身悶えだけ見る不仲の気色は恰好(かたち)を気にして、世渡り上手の懐疑(かいぎ)を解(と)かせる不毛の小廃路(ジャンク)をその掌(て)に採った…。過去を煩う景色を好く観て、男女(ひと)の空間(あいだ)はすんなり尊く、不安と意味から美声(こえ)を操る旧来挿話(むかしばなし)の空間(すきま)を撫でて、分厚(あつ)く立たせる不安の独理(ドグマ)は暗(やみ)を按じる四季(きせつ)に巻かれて…、幻(ゆめ)の陰府(よみ)へと母性(はは)を見送る過去の無形(かたち)を自由に換えた…。漆黒(くろ)く茂れる無倣(むほう)の許容(うち)には柵(しがらみ)さえ無い夜半(よわ)が降(お)り立ち、白亜(しろ)く見定(さだ)まる未刻(みこく)の一宮(みやこ)を祇園に感けて見縊り始め、分厚(あつ)い界(かぎり)の身重を発(た)たせる広い景色の夢中を差すのは…、一幻(ゆめ)の縁者と過去を統(たば)ねる旧い景色の尽力ともした。苦労を見送る孤高の従者は安堵を失くして人間(ひと)を突き出し、自己(おのれ)の個録(ころく)を刹那に長じる人物(もの)の僻みを小手に儲けて、広い小宙(そら)から四季(きせつ)を奏でる不本(ふほん)の小敗地(アジト)にその実(み)を置いた…。旧来独語(むかしがたり)が児(こども)を立たせる旧い連画(れんが)をその掌(て)にしながら、幻覚(ゆめ)に見積もる無想の気力は匣を知らずに奥行だけ見て、過去と現行(いま)との孤高の厚みは〝未(いま)〟を見知らぬ旧さを吟味(あじ)わい…、広い敷地に温度を高める無駄を排した憶良(おくら)を識(し)った。無根の上気に程好く成り立つ不尊の連画(れんが)は生憶(きおく)を束ねて、自体(おのれ)の未知から記憶を緩める過去の正体(からだ)をその芽に抗い、不応(ふおう)に概(おお)きな人物(もの)の行方は身の上ばかりをその芽に留(とど)めて…、自己(おのれ)の実力(ちから)を旧(むかし)に尋ねる神秘(ふしぎ)ばかりをその気に追った…。
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…始め俺は怯えて居たが、負けじと応戦し、その女のようなものの上半身を鷲掴みにして持ち上げ、その黒髪から、むしゃむしゃ、もしゃもしゃ、食い始めて居た。その女のようなものは、俺がエロい事をして居るからそれを止(と)めよう(戒めよう)としてやって来て居たようだった。しかし俺は応戦し、逆にその死神の様(よう)な、その女の様(よう)なものに恐怖を与えようと大きく出て居た。
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無適(むてき)の恋路にその身を細(ほそ)めて黄泉の途切りを自明に見る内、恋の最中(さなか)に記憶を失う奈落の特技に身重を馴らせる不安を片手に、未知を切り裂く不甲斐の合図は解(と)け込む間も無く自由を見限り、非情に倣える無知の王手は杜撰を極めた感覚(いしき)を培い、白亜(しろ)い四季(きせつ)の幻(ゆめ)の概(おお)くは無休を拡める自然(あるじ)を識(し)った。朝日に培う疲労の極致は図案に紐解く旧さを装い、自由気儘に未知を手向ける陰府(よみ)と神秘(ふしぎ)の小道具だけ見て…、紺(あお)い四季(きせつ)に静寂(しじま)を儲ける脚色(いろ)と未(いま)との余程を識(し)った…。白亜(しろ)く爛れる人壁(かべ)の美声(こえ)から無知に逸(はぐ)れる無想を引き出し、幻覚(ゆめ)と一女(おんな)の過保護の生果は自己(おのれ)に与(くみ)する夜毎を培い、疲労を生育(そだ)てる無根の生流(ながれ)は陰府(よみ)の感覚(いしき)をその瞳(め)に任せて、淡く成り立つ自由の生跡(きせき)は酷く培う不幸を辿り…、未知の自己(おのれ)に暗(やみ)を識(し)らない不幸の激怒をその瞳(め)にして居た…。明日(あす)の奈落を列(ならび)に見て取り〝自由気儘〟に男・女(だんじょ)を避(よ)けては、苦心に途切れる無知の両刃(やいば)を無刻の景色にきっちり見た儘、端正(きれい)に積もれる独創(こごと)の憂いは自己(おのれ)の気力に相当して居り…、幻覚(ゆめ)の空転(まろみ)に死太(しぐと)く遺れる人の在り処を正体(からだ)に観る儘…、「旧来独語(むかしがたり)」の生憶(きおく)の許容(なか)には無知に誇れる自由差が在る…。自己(おのれ)の不価値に身重を呈して暗(やみ)の独理(ドグマ)に許容(きょよう)を成すのは、自体(おのれ)の四肢(からだ)に自由を観るのと〝併せ鏡〟の許容(きょよう)を見ながら、人間(ひと)に培う奈落の陰府(よみ)には旧来挿話(むかしばなし)が何処(どこ)でも聴こえて…、加味を識(し)るまま無欲を培う自己(おのれ)の旧(ふるさ)に自由が在った…。低い白雲(くも)から四肢(てあし)が往くのは陰府(よみ)の男・女(だんじょ)の気取りと同じで、自己(おのれ)の過去から〝紐〟が詠み解(と)く旧来独語(むかしがたり)の育児に耐え兼ね、暗黙(やみ)の空間(すきま)に懐疑(レトロ)が頗る魅惑の長者を打算に燃やした…。葛明(かつめい)して生く無想の宿(やど)りは幾日待てども活き血を費やし、低い八性(おろち)の技腕(ぎわん)に届ける幻(ゆめ)の魅惑と相乗して居る…。不惑に織り成す未覚の効果は故縁(えにし)を突き刺す迷路を培い、幻覚(ゆめ)と自己(おのれ)の呼吸の在り処は旧(むかし)に辿れる自主(あるじ)を斬り捨て、酷い人形(かたち)に狂々(くるくる)廻れる無録(むろく)の現行(リアル)は寸(すん)とも離さず、無知に活き生く不正の進理(しんり)は未(いま)を見棄てぬ迷いを断った…。白亜(しろ)い呼吸に四季(きせつ)が躊躇(たじろ)ぐ故縁(えにし)の行方はしどろもどろで…、杜撰の空間(あいだ)に始終が辿れる「弛(たゆ)まぬ活命(いのち)」は体(やみ)を愛して、人間(ひと)の無宿(むじゅく)に奇想を棄て生く自体(おのれ)の思想を相(あい)して止んだ…。規律(きまり)が無いのに暗黙(やみ)を途切らせ、無刻の海図を故縁(えにし)に問うのは、不逞に躊躇(たじろ)ぐ文言(ことば)の未覚の幻(ゆめ)に愛せぬ男性(おとこ)と同じで…、幻覚(ゆめ)の魅惑に躊躇(たじろ)ぐ佳日は陰府(よみ)の許容(うち)より孤独を呈(あらわ)し、低い白雲(くも)から佳日を想わす〝未覚の切れ間〟を自由に解(と)いた。人間(ひと)の活路と自由の講義は故縁(えにし)を煩う感覚(いしき)に成り立ち、低い小宙(そら)から我が身を愛せる母性(おんな)の活き血が暫く哭いた。始めから無い呼吸の景色は未知を苛む身欲(よく)を表し、過去との千夜(とばり)を活命(いのち)へ繋げる自己(おのれ)の旧(むかし)を従順にもして、白亜(しろ)く靡ける殺人ばかりが自体(おのれのからだ)を証明して活き、未熟に培う過去の最中(さなか)を旧い好(よしな)に気付かせても居る…。不可知(ふかち)の如くに理解を苛め、暗(やみ)と今日(きょう)との旧来(むかし)を取り去り、不安ばかりの京都の荒波(なみ)から活き血を欲しがる荒野(こうや)に落ち着き…、幻覚(ゆめ)の未熟と呼吸の安さが慌てふためく儀式を奪(と)った…。
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…しかし彼女を食べるが俺は、彼女の邪悪が喰う毎に俺の体内に入って来るような感覚を味わって居り、脅かす事に努めても無駄かな…、なんて思っても居た。
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無知の生録(きろく)が充満して生く浮浪の朝陽に未来(さき)を観ながら、発狂(くる)う人形(かたち)に常識(かたち)が通ずる不問の問いへの悪事は宜しく、日々に拡げる枯渇の空間(あいだ)は無知に耐え抜く活き地(ち)を感じた。幻(ゆめ)と自己(おのれ)の生憶(きおく)の裾から小宙(そら)の紺(あお)さが駆け抜け始めて、日々に落ち込む無想の生証(あかし)は過去の常識(かたち)を旧さに添えて、初まりの無い冬の限度は感覚(いしき)を集めて陽光(ひかり)を顕し…、白亜(しろ)い陽光(ひかり)に悪しきを酔わせる旧い自覚(かくご)の夜亘(よわた)りだけ観た。過労が行き交う日々の真横に父と母との幻影だけ観て、生憶(きおく)ばかりに性(さが)を問い往く不浪の朝陽を導きながらも、手取り足取り棚引く白雲(くも)から自己(おのれ)の無実を表す空間(あいだ)は、尖り始める無秩の尖りは未憶(みおく)に隠れて進言され得た…。人の生死に興味を抱(いだ)き、余命の枚挙を逆算する程〝他人(ひと)の不幸〟を端(はた)から見て居て虚無に発する「幻擬(ゆめもど)き」を得て、未知と小界(かぎり)の日記の許容(うち)から〝日照り続きの他人様(ひとさま)〟を観て、俺の巨躯には震動(ふるえ)が来る程「未活(みかつ)」を想わす運命(さだめ)が立った…。自己(おのれ)の無知から生憶(きおく)が生流(なが)れて他人(ひと)の白亜差(しろさ)に孤業(こぎょう)が発(た)つ頃、「旧来独語(むかしがたり)」に虚空を貫く淡い佳日が段々素通り、暗(やみ)の白亜(しろ)さに濡れ衣だけ買う自体(おのれ)の八性(おろち)は頭(かしら)を上げつつ、不毛と栄華の虚構の界(かぎり)を無知に演じる雷名(らいめい)だけ観た…。自己(おのれ)の白亜(しろ)さに故刻(ここく)を観たまま勝ち気を得るのは感覚(いしき)の一通(とおり)で、幻覚(ゆめ)に酔わせる素人(ひと)の疑問は過去に透れる文言(ことば)の限りで、無知の空間(あいだ)に未完(みじゅく)が募れる旧い小敗地(アジト)は孤独を識(し)った…。幻(ゆめ)と電子の阿婆擦れから見て自己(おのれ)の愛想(あいそ)は静闇(しずやみ)だけ識(し)り、無憶(むおく)に感じる文言(ことば)の小界(かぎり)は云(うん)とも寸(すん)ともその掌(て)を見せずに、自己(おのれ)の過去から時計を見渡す旧い生憶(きおく)は順序を仕切らず…、孤踏(ことう)の荒目(あらめ)に女性(おんな)を語れる私闘の定形(かたち)は自体(からだ)を安(やす)めた…。未憶(みおく)に傾く孤踏(ことう)の夕べは生憶(きおく)に傾く精神(こころ)を泳がせ、脚色(いろ)の付く日(ひ)を陽(よう)に崇めた木霊の人数(かず)から旧来(むかし)を並べて、悪しき俗世(このよ)を未知から匿う気楼の集成(シグマ)にそのまま見立てて…、幻想(ゆめ)と女性(おんな)の勝ち気の休止(ポーズ)は停止を忘れて逆昇(のぼ)って行った…。人間(ひと)の個録(ころく)を未知に活かせる不毛の原野(げんや)を安泰させ得て、未来(さき)を導く躰の限度は小界(かぎり)を越え活き未来(さき)を競わせ、自己(おのれ)の依怙から藻録(もろく)を誘(さそ)える奇特の好機(チャンス)は明縁(えにし)を高らめ…、無心を片手に未像(かたち)を射止める無垢の様子をその瞳(め)に彩(と)った…。過去の活き血が遁(とん)と逃れて稀有の活路に先を識(し)る頃、自己(おのれ)の無適(むてき)が声を忘れて「俺」と同じに文言(ことば)を蹴落(けお)とし、長命(ちょうめい)して行く精神(こころ)の意固地は大宙(そら)を見上げて突発だけ借り、幻(ゆめ)の活命(いのち)を無垢に着合す夜毎の生気に語らい続けた…。価値を見出す愚問の最中(さなか)に自己(おのれ)の記憶をずうっと辿り、識(し)らない内から常識(かたち)を見出す無知の生憶(きおく)が高鳴りから漏れ、初めて見出す陽光(ひかり)の許容(うち)には「幻覚(ゆめ)の初歩(はじめ)」と不彩(ふさい)を保(も)ち出し、意味を保(も)たない過去の転(かろ)みが身軽を添わせる愚昧を切った…。過去に導く人形(かたち)の理郷(さと)には〝向日〟の見えない歯境(はざかい)だけ在り、幻覚(ゆめ)の未知から家録(かろく)が引き出す羽毛の綿毛が身近く近寄り、自己(おのれ)の最期を過去の許容(なか)から如何(どう)して斯(こ)うして算段して活き、死者の許容(なか)へと遠回りをして還って来るのだ…。自己(おのれ)の生気は女性(おんな)に灯(とも)り、女性(おんな)の体内(なか)から生力(きりょく)を見合わす無限を知らしめ、陰府(よみ)に降(くだ)れる無類の生体(からだ)を活命(いのち)に与えて災いを識(し)り、人間(ひと)の脆さを儚く見据える永久(とわ)の活命(いのち)を語って居るのだ。自己(おのれ)の肉体(からだ)は思想を牛耳り不悶(ふもん)に耐え貫(ぬ)く家禽を掌(て)に取り、安心だけ生く繁茂の世界(かぎり)を未知の許容(なか)よりそのまま識(し)った…。
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…そうしながら俺は、その死に神の様(よう)な女の様なものから結局受ける恐怖を逸(そ)らそうと椅子に座りながら上体を反らした時に、目の上から、無数に重なり合さる人間の手がくっきりと見えて、自分の方へ向かって来る光景(情景)を二、三度見て居た。その光景(情景)は何か、滅茶苦茶芸術的であって、この記録に書き留めて置きたかったのだ。
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無己(むこ)に片付く幻想(ゆめ)の在り処は精神(こころ)の愚行(おろか)を真芯に当てつつ、日々に拡がる優雅な頸城(くびき)を人山(やま)の許容(うち)から無理に引き出し、無心に掲げる個録(ころく)の灯(あか)りは不毛に切り裂く不解(ふかい)に息衝き、不義に集まる小言の憂慮は無解(むかい)の独創(ドグマ)にそのまま入(い)った…。自己(おのれ)の小言(ことば)に憂慮を携え無為に蔑む謳歌の問いには、人間(ひと)に息衝く不本の小敗地(アジト)が孤録(ころく)を与(あず)けて無暗(むやみ)に成り立ち、不義の要(かなめ)に女性(おんな)を訪ねる〝旧来挿話(むかしばなし)〟の見本を識(し)った…。不法に息衝く文言(ことば)の身辺(あたり)が表情(かお)に懐ける自由を観た儘、悪しき幻覚(ゆめ)から汗を掻き、生く旧来(むかしどおり)の精華(はな)など携え、分厚(あつ)く成り立つ独創(こごと)の自主(あるじ)は無言に成り立つ総毛(そうけ)を吟味(あじ)わい、幻(ゆめ)の未屈(みくつ)と小言を蹴散らす不惑の幻(ゆめ)など微妙に識(し)った…。他(ひと)に始まる旧い末盲(みもう)は相続され往く自覚(かくご)を煩い、旧(ふる)びた自己(おのれ)を活き血に侍らす小言の連呼を夢中に組み立て、自体(おのれ)の記憶を暗黙(やみ)に葬る分厚(あつ)い郷里の人格等には、幻覚(ゆめ)に切り裂く一夜(ひとよ)の境(さかい)を無心に頬張る孤独を解(かい)した…。人の翌朝(あさ)から無暗(むやみ)に働く〝帰納の矛盾〟を過去に識(し)りつつ、旧びた孤独を暗夜(やみよ)に遣るのは無間奈落(むかんならく)の静間(しずま)に素通り、悪しき肴(さかな)に体度(たいど)を合せる広い独語(かたり)に宇宙を観ながら、煙たい目を保(も)つ不覚の生義(せいぎ)は自体(おのれ)の律儀を琥珀に見定(さだ)めて…、酷い生気に自覚(かくご)を定める未覚(みかく)の憂慮をその日に識(し)った…。幻覚(ゆめ)の木霊に女性(おんな)が語られ理知に片付く旧さを問うのは、一人(ひと)の独語(かたり)が活命(いのち)に佇む自己(おのれ)の翌朝(あさ)からどぎまぎしつつ、一人(ひと)を見合す不惑を従え、暗黙(やみ)の集成(シグマ)に厚着して生く自己(おのれ)の不倫を宙(そら)に見て取る…。無言に屹立(きりた)つ暗(やみ)の雰囲気(ムード)は自己(おのれ)の肢体(からだ)の憂慮を排して、半ば活き生く端正(きれい)な木馬を幻覚(ゆめ)の八性(おろち)に研究しながら、過去を保(も)たない暗黙(やみ)の静寂(しじま)を究極(はて)に息衝く愚問に貴(たっと)び、幻覚(ゆめ)と自己(おのれ)に生憶(きおく)を儲ける陰府(よみ)の静寂(しじま)の因果を打った…。転々(ころころ)暗転(ころ)がる旧来独語(むかしがたり)の個録(ころく)の末(すえ)には、一人(ひと)の老婆が表情(かお)の目下(ふもと)で可笑しく傅く児(こども)の優雅は素人(ひと)を表し微動だにせず…、幻(ゆめ)に始まる旧(むかし)の縁起は過去に劣らぬ苦力(くりょく)を観た儘、白亜(しろ)く零れて旧(むかし)の快無(オルガ)はそのまま素通り〝物差し〟だけ観た…。自体(おのれ)の気力は小鳥を知らさず羽毛に汚(よご)れた純白さえ借り、一人(ひと)の見事に駆逐され往く〝不毛の一灯(あかり)〟は独創(こごと)を宣い、飛来して往く無憶(むおく)の男・女(だんじょ)は過去を識(し)らずに無益を買った。自体(おのれ)の無知を買い往く不義の要(かなめ)は八頭(おろち)は身欲(みよく)を顕し、白亜(しろ)く成り立つ不動の朝陽は個録(ころく)を啄み無心に成り立ち、自己(おのれ)の美声(こえ)から過録(かろく)を立たせる人山(やま)の無欲は剛欲(ごうよく)とも成り、私欲に走れる不動の脂(あぶら)は自体(おのれのからだ)をその気に彩(と)った…。分厚(あつ)い宙(そら)から旧(むかし)を憶える幻(ゆめ)の遊女の気迫と気色は、一重(ひとえ)に成り立つ不惑の限度と美声(こえ)の下がりに脚力(ちから)を見廻し、大宙(そら)の目下(ふもと)へ感覚(いしき)をかかげる一人(ひと)の身欲をそのまま愛した…。不毛の牙城(とりで)を故縁(えにし)に準え、感覚(いしき)に成り立つ不明の愛には、過去の透りが無垢を立たせる不惑の順路に小言を走らせ、幻(ゆめ)の不義理に身欲(よく)を集める不侭(ふじん)の感覚(いしき)を気色に盛(も)った…。
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…それでも内心恐怖を感じてやや堪(た)えられなくなった俺は不意に目覚めたが、滅茶苦茶眠たかった。起きてしまった事にむしゃくしゃした(あわよくばこの日は、大学へ成績通知書含む書類を貰いに行く為、目覚ましを一五時にセットしてあったのだ)。それとあと、寝る前に、銭の形をした小さなビスケットを結構食ったからか昨日に同じ様にそれを食った時後(じご)と同じ様な胸の苦しさ・呼吸がしにくい酸欠気味の不快を味わって居て、この事も引金(もと)と成り、俺はこの時、誰とも喋りたくなかった。
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精神(こころ)に浮かれた無知の生憶(きおく)が小宙(そら)の向かいを不毛に活き延び、人間(ひと)に集まる無言の気配は日々を幻見(ゆめみ)た四季(きせつ)に阿り、緩い生憶(きおく)に過去(むかし)が解(と)け込む矛盾の気色が聡明でもある…。明日(あす)の翌朝(あさ)から無言が綻び、気配の行方が一人(ひと)を据えても、自体(おのれのからだ)が過去を巡らす旧来独語(むかしがたり)の独理(ドグマ)を装い、旧い佳日は朝陽に照(て)った…。白亜(しろ)く途切れる胡散の四季(きせつ)は他人(ひと)を装い独人(ひとり)を気にして、幻覚(ゆめ)の身重をどんどん愛せる不老の果実をその実(み)に織り成せ、小宙(そら)の寝間から端正(きれい)に散った。生憶(きおく)に傅く滑稽(おかし)な金魚は白亜(しろ)い宙(そら)から媚怪士(こけし)を見渡し、一人(ひと)の部屋から精神(こころ)を企む夜毎(よごと)の空気を穏やかに知り、一人(ひと)の朝陽を進度(しんど)に眺める幻(ゆめ)の角(かど)へと敗走させ得た…。一人(ひと)に活き込(ご)む生憶(きおく)の従者(じゅうしゃ)は人山(やま)に向える過去(むかし)を観た儘、分厚(あつ)く成り立つ不義の高嶺を未知に見詰める愚行(おろか)を呈して、男女(ひと)の背中を愚痴に担げる疲労と自主(あるじ)の根底から得た…。低い白雲(くも)から真逆(まさか)に撓(たわ)める〝旧来独語(むかしがたり)〟の生憶(きおく)の総理(すべて)は、独人(ひと)の総てを真逆(まさか)に捉える幻(ゆめ)の常識(かたち)と億尾に掠めて、白亜(しろ)く並べる旧(むかし)の概(おお)さは過去に成り立つ不彩(ふさい)を知りつつ、一人(ひと)の援護に未来(さき)を見果てる蛻(もぬけ)の思乱(あらし)を想定して居た…。一幻(ゆめ)に集まる苦力(くりょく)の輪舞曲(ロンド)は日々に謳える哀しみだけ識(し)り、自体(おのれ)の無知から空転(まろび)を愛せる浮浪の朝日に未順(みじゅん)を想わせ、苦労から出る乱心(こころ)の盲者(もうじゃ)は自己(おのれ)の奇跡に演戯を見て居る…。男性(おとこ)と女性(おんな)の無憶(むおく)の篝(かがり)は〝理知の軌跡〟が堂々幻見(ゆめみ)て、一人(ひと)の生跡(きせき)を純(うぶ)に見詰める旧来独語(むかしがたり)の個録(ころく)に訴え、明日(あす)の旧巣(ふるす)を元気に仕留める無知の生跡(きせき)は段々素通り…、分厚(あつ)く成り立つ不毛の迷路は幻覚(ゆめ)の裾から徘徊だけ観る…。人形(かたち)に感覚(いしき)が基づき〝旧い気色〟に異名(いみょう)を彩(と)る頃、蛻の殻から小宙(そら)を見上げる児(こども)の景色を垣間見ながら、一人(ひと)に彷徨う〝旧来(むかし)の気憶(きおく)〟は安く積まれる孤業(こぎょう)を識(し)った…。自己(おのれ)の人頭(どくろ)を木霊に換え活き「未知の労苦」を気色に問う頃、幻覚(ゆめ)と自己(おのれ)の呼吸の前後を無残に流行(なが)せる嫌いを画(え)にして、緑色した虚無の一灯(あかり)は不在に集まる虚構(ドラマ)を吐いた…。見るも無残な生憶(きおく)の滾りは、一人(ひと)の気色を宇宙に解(と)かせて、暗黙(やみ)の静寂(しじま)を夢憶(むおく)に侍らす相乗効果を黄縁(えにし)に投げ捨て、幻覚(ゆめ)の呼び子を可笑しく辿れる一色(いろ)の原野(げんや)をその芽(め)にしながら…、幻(ゆめ)と木霊と華燭の朝陽は短く失(き)え生く御殿を脅した…。旧い一幻(ゆめ)から蜷局を巻き生く幻(ゆめ)の故縁(えにし)は何処(どこ)まで経っても、一人(ひと)の気色と仄(ぼ)んやり佇む精神(こころ)の日(ひ)の粉(こ)を横に侍らせ、未解(みかい)に解(と)け込む孤踏(ことう)の牙城(とりで)を雲散霧散(うんさんむさん)に過保護として居た…。幻(ゆめ)の生憶(きおく)に活き血を辿れる不毛の迷路と美声(こえ)の出所(でどこ)は、鬼の棲む間(ま)を活命(いのち)に見立て杜撰の気憶(きおく)と悪魔に象り、白亜(しろ)く成り立つ不遇の瘴気は愚昧を見惚れる信義(しんぎ)を隠した…。一人(ひとり)の生気に強靭(つよ)さを観た後、幻(ゆめ)の彩華(さいか)は日照りを忘れて、低い白雲(くも)の最中(さなか)に気色を伴う浮浪の合図をその掌(て)に観て居た…。
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…しかしこんな時、本当に良く出来た運命の歯車の様(よう)だが、普段は全く掛からない携帯電話に着信が入ったのである。相手は相(あい)も変らずの天然男児である。
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過去の形成(かたち)は未完(みじゅく)を牛耳り不本の界(かぎり)を御旗(みはた)に望めて、明日(あす)の生跡(きせき)は片(かた)を注(つ)ぎ込む小走理舞(アドリブ)ばかりが生本(きほん)を求めて、生涯片付く旧さの身上(うえ)では人形(かたち)の目下(ふもと)の阿漕(あこぎ)を識(し)った…。自体(おのれ)の無知から宝を切り分け〝未完(みじゅく)〟に苛む人首(とぐろ)を得るのは謀反の彩(かたち)の人道(みち)の上では過保護の背中をそのまま見渡せ、真白(しろ)い気色の気球の目下(もと)からふんわり飛び立つ柔裸(やわら)の果(さ)きには、道標(みちしるべ)に立つ神の光の淡い俗世(かこい)がその掌(て)を挙げた。自体(おのれ)の未知から生憶(きおく)が気走る無法の八性(おろち)が俗世(このよ)を見渡せ、旧い景色に二度と戻れぬ気力(ちから)の紺(あお)さは自由を高らめ、文学から観た気力の盲下(もうか)は嗜む程度の悪義(あくぎ)を伝(おし)えて…、一人(ひと)の自然(あるじ)の孤独の成就は湖畔の傍(そば)から離れなかった…。幻(ゆめ)に集まる魅力の界(かぎり)は効果を競える自主(あるじ)を謀り、軟い一女(おんな)の一体(からだ)の許容(なか)まで未完(みじゅく)を阿り操舵を拵え、自由に行き交う自己(おのれ)の正理(せいり)は無機を従え安(やす)きを損ない…、無心の高嶺に自由が問うのは人山(やま)の玉露を門下に据えた…。男女(ひと)に始まる嫉妬の活き血は効果を報さず無気力だけ観て、白い人形(かたち)に苦渋を培う端正(きれい)な女性(おんな)の膣の許容(なか)から、淡い気色に「未完(みかん)」を集める男女(ひと)の栄華は身欲(みよく)を脱ぎ捨て…、膨大成る哉…、人間(ひと)を一人(ひと)足る芸術(みち)に剥くのは暗黙(やみ)の成果の生跡(きせき)に在った…。自体(おのれ)の不死から不浪(ふろう)が流行(なが)れて「無知に高なる役(やく)の浄化」は華厳の合図に段々延ばされ、日々に培う賢い独創(こごと)の連呼は苦労を呈する未惑(みわく)に伴い、哀れな娘に過去が鳴るのは紺(あお)い生跡(きせき)の見本と成った。幻覚(ゆめ)に拡がる呼吸の寝音(ねおと)は御蔵(みくら)に寄せ得る労苦と同じで、幾様(きよう)に高鳴る自己(おのれ)の恋慕は起死に寄り付く独創(こごと)と同じく、旧い夜毎の新参者(しんざんもの)には過去(むかし)が無いのと一灯(あかり)が貧しく、一人(ひと)の連呼に身屈(みくつ)が成るのは「自由に気高い表し」だった…。自己(おのれ)の無意味に過去(かたち)が和らぎ、旧(ふる)びた人頭(どくろ)の歯車(くるま)の許容(なか)では、少女(おんな)の景色が独創(こごと)の嘯く紅(あか)い恋慕の人波(なみ)が高鳴り、一幻(ゆめ)と感覚(いしき)の送別から観た〝無秩序〟から成る演戯であった…。過去(かたち)に敷かれた無純の生命(いのち)は初秋(あき)を知るまま無言を携え、理知に染め浮く生跡(きせき)の身辺(あたり)は血色(ちいろ)に染まれる竜胆(はな)を捩った…。現代人(はな)の初歩(いろは)を無頓に知らしめ広く高鳴る故習の愛露(エロス)は、既知の内(なか)から小宙(そら)を見上げる苦力(くりき)の傘下の千夜(とばり)と宜しく、漆黒(くろ)い儀式に男女(ひと)が空転(ころ)がる無重の小敗地(アジト)にそのまま入(い)った…。初めから無い高みの花には人物(もの)の宮(みやこ)が検覧(けんらん)しながら、過去に嘯く豪華の締めから不倣(ふほう)に導く小鳥を培い、一幻(ゆめ)と気色の盲下(もうか)の許容(なか)から男女(ひと)の「奈落」を行儀に識(し)った…。人間(ひと)の無難に過去(かたち)が向くのは素人(ひと)の羽根(はね)への気色であって、素人(ひと)と孫から精神(こころ)が突き出る広い気色は人形(かたち)を頬張り、昨日(きのう)の人類(たぐい)に自己(おのれ)を見出す不明の在り処は生張(きちょう)を遠退け、旧びた景色に精神(こころ)を尖らす不本の技術をその掌(て)に割った…。生き地獄に観る無影(むえい)の仄かに気力を空転(ころ)がす不変は成り立ち、自己(おのれ)の美声(こえ)から過去を見出す気心(こころ)の在り処は無心を携え、人間(ひと)の気心(こころ)に織り成す生吹(いぶき)は宿(やど)に灯(とも)れる未屈(みくつ)と成った…。思春(ししゅん)に伴う永い息吹は恋の初めに相乗だけ観て、心を気に病む男女(ひと)の盲下(もうか)は人影(かげ)を識(し)らずに堂々成り立つ…。
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…「まさかこんな時間に寝て居るとは思わなくて…」など、普段には余り聞かれない、彼のやや強気に構えた発言(ことば)を知った。(前の日曜日に言ってた)キムタクへの抗議を出したいが、家のパソコンではやり方が解らず、「今日、一時間だけくれませんか?」と普段全く言わない事を言う。それと同時に天然男児のいつもの配慮も窺えたので良かった。「今日は大学へ行くので」と俺は寝惚け眼(まなこ)で丁重(低調)に断った筈だが、なにぶん口が廻らず、満足の行く返答が出来なかった。そしてその残念を持った儘、俺は夢の中へ還った。
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欲の紐から特技を翻(かえ)せる身欲(よく)のしどろは呼吸を忘れて、苦労を識(し)らずに無言の圧壁(かべ)には不死身の活力(ちから)が活性して居た…、両刃(もろは)の剣(つるぎ)に過去が降(お)り立つ不産に立ち活き、日々に解(と)け込む矛盾の光沢(ひかり)が普遍に傅く恋に静(しず)んだ…。静味(しずみ)に弾ける虚空(そら)の意固地は不変に脚色付(いろづ)く無心の形成(かたち)に不幸の弾ける無言を培い、漆黒(くろ)く零れる過去の残骸(むくろ)は未知に息衝く投げ遣りを観た…。笑顔の裾から表情(かお)が現れ、無尽の生気は身塵(みじん)を得手とし、未完(みじゅく)の痴女から生体(からだ)が活き着(づ)く不本(ふほん)の地気(じき)へと透って行った…。真白(しろ)い生憶(きおく)を愛して、不在に独歩(ある)ける空虚の行方は私闘に積み取る家財に成り立ち、不倖を相(あい)して転々(ころころ)相(あい)する夢想の記憶を自覚(かくご)に遣りつつ、不安に息衝く文言(ことば)の人形(かたち)は無垢に秀でる精神(こころ)を立たせた…。漆黒(くろ)く成り立つ無言の四季(きせつ)は無心に相(あい)せる人体(からだ)が這い摺(ず)り、夜毎の呼笛(あいず)は過去を通せる〝不安〟ばかりの聖地を識(し)った…。無心に片付く空転(まろび)の行方は小宙(そら)に片付く少女を愛して、贔屓目から来る見本の景色は〝無理〟に傅く漆黒(くろ)さを保(も)った…。俗世(このよ)に傅く「夢想の快無(オルガ)」は過去に息衝く小宙(そら)を足ら占め、夢中の寝床を一女(おんな)に差し出す人間(ひと)の相図(あいず)を上手(じょうず)に解(ほど)かせ、悪しき安転(まろび)に空虚が息衝く無言の気色に身悶えして居た…。自己(おのれ)の集成(シグマ)が対射(コラボ)を気にして、未憶(みおく)に片付く絵蔵(えぐら)は何時(いつ)でも、見易い過去から複雑(カオス)を画(え)にする身重の故縁(えにし)に人姿(すがた)を抱(だ)いた…。気憶(きおく)の最中(さなか)に宇宙が拡がる人間(ひと)と独人(ひと)との夜霧の途中(なか)では、悔し紛れに気楼を愛する不安と孤児との決戦だけ観て、始終に傅く靄(もや)の景色に女性(おんな)を見立てる空虚が高らみ、漆黒(くろ)い盛気(せいき)を無心に集める無重の瘴気は散々跳び交い、一人(ひと)と独人(ひと)とが自然(しぜん)に失(き)え生く「男・女(だんじょ)の気運(さだめ)」にぽしゃんと堕ちた…。空慮(くうりょ)に刃向かう賢い懐古(レトロ)は、懐疑を忍んで落ち葉を踏み分け、白亜(しろ)い景色に身悶えして生く不動の連想(おもい)に木霊を確かめ、旧い生憶(きおく)に調子が損ねる翌朝(あさ)の欲など真逆(まさか)に立った…。紺(あお)い気色に小宙(そら)が高鳴る無重の気憶(きおく)は条理を見忘れ、旧く高鳴る夢遊の自覚(かくご)は律儀を追い駆け無純を置き換え、自己(おのれ)の自覚(かくご)が大宙(そら)を得ながら遁々(とんとん)流行(なが)れる残骸(むくろ)を失(け)す内、俗世(このよ)の界(かぎり)を愚行(おろか)に見守る不動の八性(おろち)にその芽を澄ませた…。自己(おのれ)の吐息は寝間に蔓延る〝横目の空虚〟を次第に引き立て、白亜(しろ)く焦がれる無適の集成(シグマ)は禍根を失くせる人杜(やしろ)を追い駆け、幻覚(ゆめ)と気色の呼吸の元(もと)での「自己(おのれ)の過憶(かおく)」を自然に立たせて…、不明に活き発(た)つ〝旧さ〟の所以(いわれ)は過去に成り立つ自明を排(はい)させ、幻(ゆめ)の憤怒を架空に安転(ころ)がす未来(さき)の仰臥を滴(しずく)に識(し)った…。語り尽せぬ明暗(あかり)の目下(ふもと)は表情(かお)を立たせぬ八頭(おろち)を組み立て、未知の最中(さなか)へ仄(ぼ)んやり引き立つ浮遊の悪夢に身悶えしながら…、幻想(ゆめ)と自己(おのれ)を身活(みかつ)に相(あい)せぬ自体(おのれのからだ)を故縁(えにし)に観て居た…。気楼に伴う思乱(あらし)の行方は景色を頼みに人密(みつ)を脅かし、小宙(そら)の彼方へ非道を説き往く不覚の相図(あいず)を不順に従え、未亡に尽せぬ「淡い佳日」は不機嫌だけ識(し)り未来(さき)を語った…。
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…〈二度寝に見た夢〉
俺は沢山の友人や見知らぬ人達に追われる殺人犯に成って居た。俺には仲間が居たそうだが、悉く皆、捕まったそうだ。俺は確か初犯だった。大学の様(よう)な場所へ行き、往路で何人か殺(や)って居たのかも知れない。その時の詳細を覚えちゃ居ない。しかし確実だった。その時から追われる身と俺は成り、警察、ローカルの人々、友人知人に追われて行った。
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過去の逆行(もどり)が感覚(いしき)を連れ去り、精神(こころ)の在り処を感覚(いしき)へ連れて、日々の小敗地(アジト)を虚空に顕す不在の企図から独気(オーラ)を排した。無知の乱心(こころ)に自己(おのれ)を観たまま旧い気色は魅力を表し「無罪」を呈(あらわ)す孤高の生途(せいと)を過去に立たせる道理を睨(ね)め付け、広い背中に小宙(そら)を見上げる気楼の成果を伸縮され得た。一幻(ゆめ)に始まる無録(むろく)の糧から不自由成る哉〝気色〟が誤り、人間(ひと)の活き血を見様(みよう)に相(あい)せる不倫の生気は過去を引き連れ、脆弱(よわ)く成り立つ不可視(ふしぎ)の快無(オルガ)は無知を帰(き)すまま猿を演じた。気憶(きおく)を差すまま小宙(そら)を響かせ、過去の栄華へその身を観るのは不安ばかりの縁者の内での人形(かたち)に秀でる孤業(こぎょう)に下ろし、自己(おのれ)の不倖に理潤(りじゅん)を見て居る気楼の自覚(かくご)と良縁(えにし)を見ては、広く連なる宙(そら)の無形(かたち)を精神(こころ)に勝たせる無罪を保(も)った。白亜(しろ)い四季(きせつ)に仄かに頼れる〝鰻登りの佳日〟は現行(いま)でも、暗(やみ)の亘(わた)りに愛を信じた無惑(むわく)の一通(とおり)を気勢に従え、感覚(いしき)に勝ち往く乱心(こころ)の王者は人間(ひと)を携え女性(おんな)を降ろし、過去と旧(むかし)を孤高に繁らす孤高の環境(まわり)をその掌(て)に保(も)った…。自体(おのれのからだ)を自由に相(あい)せる旧い四季(きせつ)は繁りを忘れて、広く辿れる夜半(よわ)の界(かぎり)を八性(おろち)に見渡し女性(おんな)を捕まえ、精神(こころ)と小宙(そら)との魅惑を透せる快無(オルガ)の溜まりは、一人(ひと)の小敗地(アジト)を不在に相(あい)せる固陋の四季(きせつ)の中程と観た。淡い佳日の頭上(うえ)に轟く無知の四季(きせつ)は禍根を呈(しめ)し、未知に棚引く神秘(ふしぎ)の美声(こえ)から自己(おのれ)を相(あい)せる神秘(ふしぎ)を観る儘、不幸の気色に発音(おと)を観たまま朗(あか)るい感覚(いしき)は孤業(こぎょう)を見渡せ、広い記憶の禍根に到るは無知に透れる脆味(よわみ)を買った…。脆味(よわみ)に繁れる琥珀の日和は過去を追い駆け無頓を従え、白亜(しろ)く溜まれる記憶の中から孤業(こぎょう)と気迫は無音を凍らせ、旧く繁れる固陋の檻など無知に綾(あや)せる生絆(きずな)を識(し)った…。幻想(ゆめ)の原始(はじめ)に未憶(みおく)を黙らせ、旧い人形(かたち)が日々に問うのは、自体(おのれ)の無知から過去を立たせる〝奈落〟の呼笛(あいず)と無憶(むおく)を繁らせ、呼吸を語れる審議の呼憶(こおく)は意味を忘れて夜霧を湿らせ、一人(ひと)の概(おお)くを途端に翻(かえ)せる自体(おのれ)の密(みつ)など気取らせ始めた…。無憶の小界(かぎり)に無価値が棚引く旧(ふる)びた景色は孤業(こぎょう)を見送り、精華(はな)の鳴る気が大宙(そら)を咲かせる無欲の集(たか)りは資源を小躍(おど)らす無欲を見送り、未知に気詰(きづま)る感覚(いしき)の欠片(かけら)は自体(おのれ)の大宙(そら)への歩幅を目測(めばか)り、意味を生やせる滑稽(おかし)な両刃(やいば)は過去の傀儡(どうぐ)をその瞳(め)に置かせた…。人間(ひと)の愚行(おろか)は理(みち)を相(あい)して、一夜(ひとよ)に逆上(のぼ)せる自己(おのれ)を見た儘、白亜(しろ)く辿れる呼吸の生気を人密(みつ)に逆行(もど)せる暴発だけ観て、幻(ゆめ)の記憶と自己(おのれ)を相(あい)せる不頼(ふらい)の暴利をその掌(て)に拡げて、幻覚(ゆめ)の生憶(きおく)と以前(むかし)の呼憶(こおく)は旧来(むかし)を彩る縁(えにし)を象(と)った…。独人(ひと)の生憶(きおく)と滑稽(おかし)な遊戯は分厚(あつ)い人形(かたち)の小宙(そら)だけ眺めて、幻覚(ゆめ)と未知から生憶(きおく)を辿れる不応(ふおう)の脚力(ちから)を身塵(みくず)に相(あい)して、旧い背中は過去に留(とど)まる無理の自覚(かくご)をその芽に追った…。一色(いろ)に羽ばたく無価値の生憶(きおく)と自己(おのれ)の活命(いのち)の用途はそれでも、残香(におい)を澄ませる個録(ころく)の従者に過去を与(あず)ける琥珀が偏り、一人(ひと)の初めに無理が透れる孤高の従者は私見だけ観た…。
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…消防団や隣組なんかの団体も俺を追い始めた。初め人を殺(や)った時は遠慮もあり、殺したくなかったのだが、一度やってしまって後戻り出来ないと知ると、確かに妙な「勢い」が付いてしまって、逃げる為に何人も殺さねば成らなくなった。子供の群れも追って来た。(俺が人を初めて
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一形(かたち)の付かない機会の裾から気楼が掲げた乞食が現れ、自己(おのれ)の未知から生憶(きおく)が問うのは未知の正体(からだ)の幽体でもあり、小宙(そら)に蔓延る旧来(むかし)の文言(ことば)は生憶(きおく)便りの悶絶など観た…。高めた気心(こころ)は未信に遠乗り〝一人(ひと)の気色〟に肉体(からだ)を売りつつ、白亜(しろ)く空転(ころ)がる無心の両刃(やいば)は未知に蔓延る混欲(こんよく)を識(し)る。過去の許容(なか)から苦労が誘(いざな)う無垢の暗黒樹冷(オズマ)は道標(みちしるべ)を識(し)り、過憶(かおく)の空間(すきま)を空転(ころ)がり続ける不審の演戯と偽りだけ見て、幻(ゆめ)の過録(かろく)の温度が眩い奇想の縁者を目の当たりとした…。陰府(よみ)の因果(かなた)へ無知が降(お)り立ち、誹謗の成果(かなた)へ未憶(みおく)が生くのは精神(こころ)の気色の独理(ドグマ)とも成り、無知の柔味(やわみ)に自己(おのれ)が高鳴る地蔵の樞(ひみつ)を揚々見て居た…。過去に追い付く悲壮の自主(あるじ)は呼吸に彩る素顔と同じで、気味に愛せる不論の光沢(ひかり)が旧来(むかし)を報され上限をも買う…。未信に伴う精神(こころ)の景色は〝不悶(ふもん)に彷徨う空気(もぬけ)〟だけ識(し)り、幻(ゆめ)と自己(おのれ)の美声(こえ)の空間(すきま)が価値を失くした愚行(おろか)を語り、白亜(しろ)く結えた個録(ころく)の波紋は人波(なみ)に悶えて噴散(ふんさん)して居た…。過去(むかし)に体形(かたち)をどんどん創り、不明の白亜(しろ)さは無垢を託け、紅(あか)く拡がる無心の幻覚(ゆめ)には情事(こと)の行方が揺ら揺ら衝動(うご)き、無心に幻見(ゆめみ)る不能の過去には不審の姿勢(すがた)が段々止んだ…。不純に見詰める無垢の両掌(りょうて)は不彩に始まる小言を向かわせ、白亜(しろ)く空転(ころ)がる不快に落ち着き、一人(ひと)の春日(はるび)を過程に遊泳(およ)がす日々の無形(かたち)が無根を敷いた…。白亜(しろ)い四季(きせつ)に女性(おんな)が活き発(た)ち、日々に蔓延る漆黒(くろ)さを退(の)かせる不論の無形(かたち)に男性(おとこ)も安転(ころ)がり、自体(おのれ)の無垢から未知に解(と)かせる無痛の人形(かたち)に安定して居た…。漆黒(くろ)く尖れる日々の不彩は過去を見下(みおろ)す悲惨を遠ざけ、朗(あか)るい小敗地(アジト)が無形(かたち)に迷わす比較の冴えなど無欲に占めた…。自己(おのれ)の定形(かたち)に不評を見下し〝不明〟に愛する紺(あお)さの身欲(よく)には無知に固まる不快を買った…。朗(あか)るく拡がる不幸の美声(こえ)には過去に固まる自己(おのれ)を塞ぎ、未来(さき)を掴める独創(こごと)の垢には不自由から成る体形(かたち)が成り立ち、不思議の定形(かたち)に小言が織り成す一定(さだめ)の身塵(くず)には不解の欲が巣立った…。不遇の軌跡に男性(おとこ)が降(お)り立つ無垢の幻(ゆめ)には活命(いのち)が成り立ち、翌朝(あさ)の四季(きせつ)に気色が降(お)り立つ過録(かろく)の艶(つや)など沸々滾り…、自己(おのれ)の小敗地(アジト)は無彩を誤る孤高の朝陽を不屈を成せた…。街の曰くを漆黒(くろ)く立たせて「不倫に相(あい)する枯渇」が活き過ぎ、無応の個録(ころく)に一形(かたち)が誤る不遇の安さを過去に翻(かえ)した…。幻覚(ゆめ)に相(あい)せる不応の翌朝(あさ)には未屈(みくつ)に潜(くぐ)もる定形(かたち)が集まり、分厚(あつ)く構える小宙(そら)の成果(はて)から〝一女(おんな)の自活(かて)〟には不相(ふそう)の要(かなめ)を細(ほっそ)り高めた…。無像に堅(かた)めた身屈(みくつ)の相馬(あいば)は白亜(しろ)い不純に女性(おんな)を和らげ、漆黒(くろ)く安転(ころ)がる位置の旧さは不解に操る定形(かたち)を表し、無垢の空間(あいだ)に街が素通る無刻(むこく)の暗(やみ)など自由に就いた…。不通に気取れる未亡の相図(あいず)は転々(ころころ)暗転(ころ)がる愚図を蹴散らし、自体(おのれ)の過去(むかし)を錆の許容(なか)から紐と主情(あるじ)を煙たく眺め、自己(おのれ)の無刻に天尾(てんび)が迷える幻想(ゆめ)の声から女性(おんな)を射った…。無刻に担げる気力の末(すえ)には活路を見出す不本を取り下げ、幻(ゆめ)の気力と自体(おのれ)の気力を不遇に構える未来(さき)を牛耳り、一人(ひと)に降(お)り立つ過去の生気は仄(ぼ)んやり灯れる不純を高らめ…、未来(さき)も茂らす白雲(くも)の微動(うごき)は旧来独語(むかしがたり)をその掌(て)に採った…。
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…とにかく俺は逃げた。従兄弟(従姉妹)までが俺を追い駆け始めた。
俺は逃げる時、空を飛んで逃げて居た。風に上手く乗って出来るだけ高く舞い、地上に居る警察や追跡人に手を触れられない様(よう)にする為でもあった。しかしそれをやり始めの頃は「こんなんで(こんなちゃちなその場凌ぎの芸当で)警察の手から逃げられる訳ない」と思って居た。
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…情事(こと)の過録(かろく)に日々が渡ると独創(こごと)の身寄りが人馬(うま)を観ながら、一幻(ゆめ)の生憶(きおく)に生流(なが)れる独理(ドグマ)は陰府(よみ)を捨て生く恩師を識(し)った。去来に掲げる無刻の空間(すきま)に永久(とわ)に見積もる不倫を保(も)ちつつ、白亜(しろ)く廃れる都の精華(はな)には人間(ひと)の歩陰(ほかげ)がぽつんと朗(あか)るみ、軋む小宙(そら)から乱心(こころ)が嘯く小言の連呼は潜(ひっそ)り隠れた…。白亜(しろ)く気高い憐れの残骸(むくろ)は残悔(ざんかい)だけ観る苦労を識(し)りつつ、日々の目下(ふもと)に人体(からだ)を射止めた無謀の朝陽は無尽に果て浮く後悔だけ得(う)る…。旧く射止める乱心(こころ)の夜気(よぎ)には満ち行く心が人間(ひと)を温(ぬく)めて、白亜(しろ)く見積もる一幻(ゆめ)の走者はめくるめく観る不在を畏(かしこ)む…。和平を照らせる浮遊の悪路(あくろ)は睦(むつ)の夢見を自然(しぜん)に削り、人間(ひと)に見詰める夢想の自主(あるじ)は喧嘩を余所目に未完(みじゅく)を伴い、無地(むじ)に射止めた馴染みの気色を恋に集める無幻(むげん)と居間では〝核心から成る不毛〟を保(も)った…。唄に集まる小心(こころ)の残骸(むくろ)は気概を照らせる不眠を観て居り、乱舞の気憶(きおく)を無像(むぞう)に壊せる旧い千夜(とばり)を伽藍に灯し、旧く打ち込む夜霧の苦力(くりょく)は憎悪の枯渇に聡明を識(し)り、東京(みやこ)に駆け込む余震の惨美(さんび)はめかしい呼び子を頭上に打った…。賢く生育(そだ)った外的不夜駄(テラス)の翳りは人密(みつ)に背ける篩に目を掛け、無心に小躍(おど)れる連想(ドラマ)の気色を無情に壊せる朗(ほが)らを識(し)りつつ、未信に秀でる無心(こころ)の年輩(やから)は苦慮に追い付く人形(かたち)を識(し)った…。単一(ひとつ)の舞空(ぶくう)を良縁(えにし)に見立てて、一人(ひと)の乱心(こころ)に淡々活き着く無心の美声(こえ)から生録(きろく)を集めて…、一人(ひと)の乱心(こころ)を無常に掛け得る未屈(みくつ)の欠片(かけら)牡丹に失(け)した…。見取る夜風は人影(かげ)を残して遺影(いえい)とした儘、一人(ひと)の小界(かぎり)を途端に安める〝恋生(こいゆ)く自信…〟を蒲公英に観た―――。過去の無根を故縁(えにし)に仕留める小人(こびと)の世界は自心(じしん)を隠して、無秩を空転(ころ)がす不毛の相図(あいず)に一人(ひとり)を眺めて、不敗を愛する乱心(こころ)の途切りに未活(みかつ)を供(とも)する不良の気憶(きおく)は価値を見忘れ朗(あか)る味(み)を得た…。
孤高の気憶(きおく)に小敗地(アジト)を省み、幻(ゆめ)の一通(とおり)を独りで行く時、一人(ひと)の人見(ひとみ)に精神(こころ)を透せる旧い夜風を保(も)つ儘、狂い咲きする古郷(こきょう)の目下(ふもと)は人間(ひと)を集める果楽(からく)を飼った…。街の歪に夜明けを識(し)る頃、無尽の気配に身塵(ちり)が追い駆け、過去を詠み出す不解(ふかい)の自主(あるじ)は向日を介せる神秘(ふしぎ)を買いつつ、凹凸ばかりの小路(こみち)の松露(しょうろ)は菊の実(はな)から気心(こころ)を巡らせ、無根の気色が人密(みつ)を追い出す不明の生憶(きおく)にその掌(て)を飼った…。無心に映れる初春(はる)の造化(ぞうか)は、賢く活き得る未潤(みじゅん)を識(し)りつつ、不毛に揺さ振る乱心(こころ)と道化を賢く訓(おし)える生心(こころ)を問いつつ、不明を亘れる神秘(ふしぎ)の木(こ)の葉(は)の往路は小言(ことば)を手にして矛盾を摺り抜け…活き血を愛せる不明の合図を個録(ころく)の空間(すきま)に滔々追いつつ、不可思議さえ無い「問いの総理(すべて)」を無屈に伝(おし)えて頭角を識(し)る…。未完(みじゅく)を堕とせる不明の主情(あるじ)は乱心(こころ)を紐解き無屈を観た儘、一人(ひと)の精神(こころ)を無垢に嗜む過去の台座を余信(よしん)に託け、唄う生録(きろく)を俗世(このよ)に相(あい)せる孤高の既憶(きおく)を不在の自然(あるじ)にぽつんと届ける…。白亜(しろ)く費やす人体(からだ)の逆行(もどり)は無垢を仕立てる固陋の気色にその実(み)を潜めて、旧(ふる)びた過去(むかし)の残像(のこり)は不明の飛行を無知に馴染ませ、過去(かこ)に纏わる生憶(きおく)の愛撫(ナイズ)は孤高の白雲(くも)からその身を乗り出し、不幸と小鳥の空間(すきま)と遊離を加減に見詰めて小言を置いた…。
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…俺は生まれ故郷を離れ、どんどんどんどん見知らぬ町へと飛んで行き、生活環境、そこに住む人達の生活習慣、等が全く違う地にまで何とかやって来たようだ。確かに道行く人々の表情・様子が皆全て、のほほんとして、俺も戻りたくなるような立場に在る。
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滅茶の頭上(うえ)から小宙(そら)を羨み、不能に合せた快無(オルガ)の流行(ながれ)は矛盾を蹴散らす文言(ことば)を馴らしめ、軟い匂いが過保護を照らせる不幸の手紙を躁鬱にもした…。自己(おのれ)の木の葉が独理(ドグマ)に酔う頃「未完(みかん)」が蹴散らす不名誉を砥ぎ、旧来独語(むかしがたり)の大嘘(うそ)の列(ならび)の電子の人道(みち)の成果は陰府(よみ)に迫れる不動を保(も)ちつつ、白紙だけ買う夜毎の人壁(かべ)には不頼(ふらい)に始まる個録(ころく)を保(も)った…。漆黒(くろ)い景色が未完(みかん)を遊泳(およ)げる不能だけ観た精神(こころ)の悪魔は、使徒の寝屋から身軽に跳び起き扶養の進度(しんど)をその瞳(め)に観た儘…、昨日を弄(あそ)べる孤独の始業(シグマ)は「待つ事」ばかりで人を救わず、幻(ゆめ)の意図から乱心(こころ)を注げる無根の規律(おきて)を上々幻見(ゆめみ)た…。白亜(しろ)い自然(あるじ)が気高く舞う内「愚昧の果楽(からく)」を未婚に準え、始終を弄(あそ)べる気心(こころ)の寝間には活命(いのち)を集める余韻を残して、一女(おんな)の活気と独理(ドグマ)の勝手を未来(さき)に延ばして男性(おとこ)を装い、嗣業に伴う暗(やみ)の空間(すきま)は魅惑を跳び交う安きを得て居る…。自己(おのれ)の小敗地(アジト)を寸法から観て、奇聞を害する自律(おきて)に沿う内、気楼の未覚を暫く安める不幸の縁(えにし)を富に見る儘「不安と生途(せいと)の小言の連呼」は虚無に相(あい)せる未覚を欲しがり、脆弱(よわ)い衝動(うごき)に未信を据え置く現代人(ひと)の愚行(おろか)を充分観て居た…。気楼に安める水の発音(おと)から欠片(かけら)を増やせる世界の自然(あるじ)は、幻覚(ゆめ)の果楽(からく)と児(こども)を装う不毛の界(かぎり)に未憶(みおく)を降(くだ)され、紺(あお)い四季(きせつ)に感覚(いしき)を匿う論語の総理(すべて)を相乗にも見た…。自体(おのれ)の故縁(えにし)に暦(こよみ)を詠みつつ、不意に高まる白亜(しろ)い人壁(かべ)には…、無純(むじゅん)の羽音(はおと)が感覚(いしき)を繕う独創(こごと)の羽(はね)などそっくり翻(かえ)り、人間(ひと)の主観(あるじ)と暴挙の生跡(あと)には「不安」と「虚無」など概(おお)きく敷かれた。過去の活き血が純心(こころ)に歯向かう安い常緑(みどり)の独創(こごと)の種子(たね)には、問わず語りの自己(おのれ)の気色と未亡の旧さが小手に紛れて…、非道(ひど)い道理に自己(おのれ)を発狂(くる)わす無言の明かりを消しに掛かった…。矛盾の日に立つ不幸の小敗地(アジト)は加減を知らずに無根を掌(て)に採り、気安い自覚(かくご)を分胴(からだ)に培う〝気配の傀儡(どうぐ)〟をその日に見て居る…。幻視(ゆめ)の景色に懐疑を睨(ね)め取り、未活(みかつ)の集成(シグマ)を小声に問うのは、安い旧さに過去(むかし)を固めた御手の独歩(あゆみ)をそのまま勝ち取る。不安と興味を幻視(ゆめみ)に生育(そだ)てて〝不毛の葉裏(はうら)〟をその実(み)に掲げて、宇宙(そら)の寝言を人間(ひと)に問うのは漆黒(くろ)い気色の木霊が成った…。暗(やみ)の旧巣(ふるす)に幻想から見た記憶の総理(すべて)の手毬は何時(いつ)でも…、小宙(そら)の現行(いま)から無造作に立つ「幻(ゆめ)の活路」へそのまま溶け入(い)り、過去(かこ)を隠さず宙(そら)の易者を揚々識(し)るのは、不毛の安堵を小踏(ことう)に納める身欲(みよく)の成らずの生気と成った…。気憶(きおく)に見定(さだ)める未刻(みこく)の年輩(やから)が苦慮に狭まる布告を待たずに、無刻(とき)の静寂(しじま)に精気を隠せず不装(ふそう)の途切りと夜風を買うのは…、「人物(もの)に見惚れる独創(こごと)の上気」と福音(おと)に呼ばれる未婚であった…。過去の孤独と未来(さき)の孤憶(こおく)と無想に拡がる苦悶の日々には、幻覚(ゆめ)と乱心(こころ)が無想を飛び越え無垢の両手を際(きわ)に目立たせ、凌ぐ躰に底を匿う身塵(みじん)の苦慮から精気を逸した…。身近に仰け反る宙(そら)の極みは過去に流離う感覚(いしき)に薄れて、幻覚(ゆめ)と未覚の横手(おうて)の裾から録(ろく)に相(あい)せる不毛を脱ぎ捨て、自己(おのれ)の体を無機に返せる不本(ふほん)の活き血をその瞳(め)に敷いた…。人物(もの)に尽せる見本の自活(かて)には故縁(えにし)に見紛う気色が按じて、不意に横切る小宙(そら)の一形(かたち)は向日に集まる無適(むてき)を識(し)った…。幻覚(ゆめ)と自己(おのれ)の活路を導く姑息の人陰(かげ)から故縁(えにし)を観るのは、一人(ひと)の感覚(いしき)に脆い小敗地(アジト)の千夜(とばり)を識(し)らない無益であった…。
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…実際、俺は、彼等が羨ましかった。道行く人々は俺の「逃げる苦労」も知らずに、車道に車を走らせて居た。俺は、ちと車高が高いワゴンタイプの車の前を、ふわふわと浮んだ形でそのとき飛んだ。その時は昼で、風がそれほど吹いて居なかった為、スピードが出なかったのだ。彼等は俺の事を知らない為、「変な事(妙な事)する奴だな」くらいにしか見て居なかった。
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…無刻(むこく)に遠退く不思議の在り処は無心に遠退く神秘(ふしぎ)を置き去り、旧い軒端にぽつんと揺らめく正義の目下(ふもと)を幻見(ゆめみ)て、過去と夜毎の生憶(きおく)を靡かせ、白亜(しろ)く漂う不倖の嘆きは身塵(みじん)の空間(すきま)に暫く堕ちた…。敗(ま)け事(ごと)ばかりを気にした絵図から、自己(おのれ)の不幸を無価値に投げ掛け、旧い道理に身屈(みくつ)をとことん見出す白亜(しろ)く立たせた轍の人陰(かげ)には、翌朝(あさ)に成り立つ不審を追い駆け…、明日(あす)の夜中を旧来(むかし)に弄(あそ)べる不解の四季(きせつ)が謀反を問うた…。過去と旧(むかし)の私業(しぎょう)の快無(オルガ)は僕(しもべ)を相(あい)せる宙(そら)を追い掛け、無心に彩る神秘(ふしぎ)の四季(きせつ)は深い縮図に透明(いろ)を見初める…。光沢(ひかり)に成り立つ不産(ふさん)の色彩(いろ)から「過去」を立たせる不幸が追い駆け、安心(こころ)が問い往く不幸の一形(かたち)は端正(きれい)に仕上がる無財を欲しがる…。月並みから識(し)る無知の基本は意味に成らせる個録(ころく)を啄み、安い明日(あす)から未完(みじゅく)を立たせた果楽(からく)を沿わせ、分厚(あつ)い化色(けしき)に精神(こころ)が成り立つ無感の気色と共存して居る…。無彩(いろ)を堕とせる過去(むかし)と唄には、新星(ほし)に見付ける男女(ひと)の体形(かたち)が無活(むかつ)に掲げる労力(ちから)を観て居た…。気楼の間取りを未知に覗かせ〝幻視(ゆめ)の縁者〟と同時(とき)を観て居り、幻覚(ゆめ)と故縁(えにし)の億万長者は暗(やみ)に見積もる優雅を識(し)った…。生憶(きおく)に遺棄する神秘(ふしぎ)の盲者(もうじゃ)は禍根と未(いま)との横路(おうろ)を靡かせ、小宙(そら)に蔓延る無知の重味(おもみ)は安い隔離をその掌(て)に列(なら)べる…。身塵(みじん)に鈍(くも)れる翁(おきな)の暗(やみ)には「旧来独語(むかしがたり)」が堂々欲張り、自体(おのれ)の白亜(しろ)さに悶絶して居る過去の一通(とおり)がその瞳(め)を挙げた…。幻覚(ゆめ)に始まる未完(みかん)の優雅は〝生録(きろく)〟を求めて躰を啄み、自体(おのれ)の暗さを未婚に費やす不幸の永さに嫉妬して居る…。明治の朗(あか)りが小宙(そら)・無知の気色に彩りなど観て幻(ゆめ)の大宙(そら)から景色が成るのは、私欲(よく)と分業(ノルマ)が過去に語らう無進(むしん)の小躍(おどり)の生体(せいたい)だった。生憶(きおく)と感覚(いしき)の陰府(よみ)の郷(くに)から生則(きそく)に蔓延る故縁(えにし)を呼び捨て、暗(やみ)の連想(ドラマ)と価値を奪(と)るのは雷(いかずち)ばかりの妄想でもある…。神秘(ふしぎ)と美声(こえ)との不論の生果は〝感覚(いしき)〟に基づく人形(かたち)を訪れ、早い景色に自覚(かくご)が赴く端正(きれい)な生憶(きおく)が相乗させられ、不意に根付ける児(こども)の生果は極論され往く不装(ふそう)に追い駆け…、一幻(ゆめ)と一通(とおり)の欠伸の日々から鐘を鳴らせる振動さえ在る。自体(おのれ)の鈍(にぶ)りを個録(ころく)に吸い寄せ「旧来(むかし)の独理(ドグマ)」は撤法(てっぽう)だけ採り、漆黒(くろ)く静まる苦界の連業(ドラマ)は無尊(むそん)を話せる神秘(ふしぎ)を買った…。自己(おのれ)の独語(かたり)に未知が訪れ、旧い生義(せいぎ)が過去を問う頃、無知の重味(おもみ)が二文字を気にして〝触り上手(じょうず)の不解〟を解(と)く儘…、感覚(いしき)の許容(うち)から過録(かろく)を追い往く不毛と生義(せいぎ)の新しさを観た…。不幸の体形(かたち)を暗(やみ)に逸らせて孤群(こぐん)に逸れた金属(メタル)の照輝(てか)りは、端正(きれい)な照輝(てか)りに生命(いのち)を這わせる余韻と残りの孤独だけ観て、旧(むかし)に愛せた透明(いろ)の凄さは自己(おのれ)の活路を天敵に見た…。女性(おんな)の息吹に木霊を稼げる不倫の宮(みやこ)の快楽等には、怪楽(けらく)の様子が偽善を象る水と要素の不可思議だけ採り、生憶(きおく)の向きから視力が強まる自体(おのれ)の生体(きたい)を故縁(えにし)に換えた…。幻(ゆめ)に導く生憶(きおく)の問いには「不毛に成り立つ生準(きじゅん)」が立ち活き、幻(ゆめ)の枯渇に皮を愛する不審の小宙(そら)など聡明さえ見て、明日(あす)の余録(よろく)を美声(こえ)に手向ける浅い気色を夜毎に吐いた…。自己(おのれ)の一声(こえ)から明日(あす)を興せる不彩の直りは美識(びしき)を画(え)に見て、生録(きろく)通りの美声(こえ)の静寂(しじま)を無数に嗜む連呼を識(し)った…。過去(むかし)に成り立つ自己(おのれ)の優雅は私論を絵にしてすんなり動き、旧来独語(むかしがたり)の見本の総理(すべて)は不毛を信じて芥(あくた)を幻見(ゆめみ)た…。
*
…一度俺は逃げる途中の町にて、小さな人のコミュニティに出会(でくわ)した。そこに紛れ、少しの間、鋭気を養おうと思った。直ぐに追手はやって来るとも思いながら。
*
無沈の孤独を陽(よう)に掲げて無理を気取れる個録(ころく)と層には悲惨に活き立つ不安が寝そべり、紺(あお)い渋味が四季(きせつ)を交せる不倫の無知へと誘(いざな)われて生く…。過去の脆さに男女(ひと)が成り立ち不本の傀儡(どうぐ)を画(え)にして保(も)つのは、白亜(しろ)い四季(きせつ)の真ん中辺りが自由に懐ける透明(いろ)を片手に、日々の目下(ふもと)で夜半(よわ)に懐けた不毛の傘下に身震いして居た…。不覚に降(お)り立つ最期の故縁(えにし)は気楼に掲げた略奪から観て、日々の目下(ふもと)へ大きく羽ばたく不意の景色を逆鱗へと化(か)え、罅が失(き)え生く虚ろの景色は美識(びしき)を手許に暫く逆戻(もど)り、自己(おのれ)の生則(きそく)に自由を愛せる不浪(ふろう)の進度(しんど)を充々(じゅうじゅう)解(と)いた…。人間(ひと)の意識と精神(こころ)の人影(かげ)から魅力に突き出る人物(もの)の人影(かげ)には、自己(おのれ)を愛せる過去を引き連れ故刻(ここく)を問わずに秋空(あきぞら)だけ見る〝自体(おのれのからだ)の旧さ〟を幻見(ゆめみ)た…。無知に損ねる躰の底から気楼に培う模様を掌(て)に観て、思想の背後へ自体(おのれ)を囲める無垢の小敗地(アジト)は気楼を愛して、明日(あす)の目下(ふもと)に自由が高鳴る広い果実の幻想だけ観た。自然に気取れる未有(みゆう)の杜には未知に省ける故縁(えにし)が誘聳(そそ)り、不自然成る哉、自活に組み入(い)る無実の流行(ながれ)は過ちだけ見た良縁(えにし)が捻(ひね)くれ、自己(おのれ)の過去から生憶(きおく)を立たせる〝旧い軒端〟の自然を視(み)る内、私牢(しろう)を掌(て)にした故刻(ここく)の小界(かぎり)は宙(そら)を信じる夢中を射った…。過去に旅立つ滑稽(おかし)な生憶(きおく)は夢遊の静間(しずま)にその身を鳴らせ、日々の底から生憶(きおく)が息衝く浮遊の八性(おろち)に未覚が信じる煩悩だけ在り、漆黒(くろ)く成り立つ滑稽(おかし)な小宙(そら)には「自由」を識(し)らない奇跡が並び、日々の目下(ふもと)で杞憂が逆らう一色(いろ)の成果は順曲(じゅんきょく)しながら、白亜(しろ)い生果の自滅(ほろび)の裾には「未知が阿る個録(ころく)」が在った…。白亜(しろ)く成り立つ不則(ふそく)の人陰(かげ)には無垢の生体(からだ)が頻りに取り次ぎ、白亜(しろ)い小界(かぎり)に夢中が翔(と)び継ぎ「過去(むかし)の四肢(からだ)」は不尊(ふそん)に成り立つ…。夢中に活き継ぐ葦の行方は不快に発(た)ち生く不論と同じく、電子に成り立つ翌朝(あさ)の不利には陽光(ひかり)が成り立つ不彩と同じく、人形(かたち)に目論む男女(ひと)の感覚(いしき)の葉末は未知の囲いに自由に跳び着き、未来(さき)を按じる個録(ころく)の行方は異存に尽せぬ世渡りだけ在る…。不倫と王手の生則(きそく)の暗(やみ)には未解に飛び付く巣利留(スリル)が嘆き、見様見真似の旧い過去には葦(あし)が透れる温度が取り次ぎ、自体(おのれ)の無垢(むかし)を過保護に生育(そだ)てた旧い大器(うつわ)を充々(じゅうじゅう)保(も)った…。翌朝(あさ)に揺らめく未知の人影(かげ)には無戒(むかい)に始まる疲労が生い立ち、不自然成る哉…、気楼に膨れる自由の小宙(そら)には不明の遊泳(あそび)がどんどん素通り、自己(おのれ)の記憶を無心に名付ける旧(むかし)の相図(あいず)をそのまま射った…。分厚(あつ)い生憶(きおく)が過去に列(なら)べる無垢の景色はぞんざいにも成り、自己(おのれ)の人影(かげ)から未踏(みとう)が独歩(ある)ける不和の牙城(とりで)へ幻覚(ゆめ)を取り添え、幻(ゆめ)に囲める無憶(むおく)の気色は華厳の層から生則(きそく)を高らめ、自由を欲する景色の目下(ふもと)は初めから無い道標(しるべ)を採った…。無垢の躰の精神(こころ)は乱し、不相(ふそう)に片付く苦労の身元は不死に近付く値(あたい)を保(も)ちつつ、白亜(しろ)く途切れた過去の行方は不俱に位置付く我体(がたい)を飼った…。翌朝(あさ)に息衝く無知の途切れは浮遊に近付く脚色(いろ)を問い詰め、不快に合せる篩の使途(しと)には息衝く不解(ふかい)が分厚(あつ)さを保(も)った…。白亜(しろ)く輝く無知の朗(ほが)らは翌朝(あさ)に色付く無口を切り付け、安(やす)み知らずの部類の許容(うち)から自己(おのれ)の自活(かて)など白々(しらじら)燃えた…。意気込む人形(かたち)は古巣を片付け〝暗(やみ)に辿れる人馬(じんば)〟の迷路を得る内、畏(かしこ)む人姿(すがた)は旧来(むかし)を観た儘「過去の朗(あか)り」を鮮烈にした…。
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…(何か大学の学生にも要所々で追われてたみたいだ)。
そのコミュニティに紛れて居た時に、俺の顔・容姿を知る子供達が何人かが同じく俺の容姿を知る大人達と共に、歩いて渡ると長いトンネルから抜け、走って追って来た。コミュニティは雨が降って居た。
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無告の袖から悲壮が巡り、日々の憤怒の驕りの生果が虚無に紛れて虚飾に出で立ち、不意を突かれた孤独の恋慕の文言(ことば)は日々を通して未完(みかん)を煩い、孤々(ここ)の告知を天に見詰める不浪の日蓋(ひぶた)を垣間見て居た…。自己(おのれ)の被(かぶ)りを利潤に投げ遣り、見本に究(もと)める無残の嘆きは共鳴だけ識(し)り、純(うぶ)の景色を未完に失(け)し尽(き)る不老の朝陽は伝言だけ見て…、無痛の告知を小宙(そら)に遮る不変の音頭を旧さに換えた…。自己(おのれ)の無屈(むくつ)に身軽が誤り、不変に活き尽(き)る不利解(ふりかい)等には、幻想(ゆめ)と朝日の脆さの界(かぎり)に人密(みつ)を遮る孤独を詠み見て、広い間取りが小宙(そら)に萎えるは旧い果実の連写(れんしゃ)であった…。大宙(そら)の滾りに不解(ふかい)を吟じて「不相(ふそう)」に耐え貫(ぬ)く未潤(みじゅん)の広さは、白亜(しろ)く交(まじ)れる孤狼(ころう)の勇者と過去を忘れた無適(むてき)が生じて、「御前(おまえ)」の旧さに究(きゅう)を要した小宙(そら)の高みは独創(こごと)は仰け反り、旧く乱れた記号(ことば)の合図は過去を忘れて未完(みじゅく)を退(の)いた…。男性(おとこ)の横から生憶(きおく)が扱う旧(ふる)びた手品は無限を棄(な)げ捨て、低い白雲(くも)から自己(おのれ)を通らす不覚の縁者は華厳を呑み棄(す)て、軟い生憶(きおく)を無純(むじゅん)に懐ける女性(おんな)の息吹は道理に感じ、分厚(あつ)く煮え立つ不覚の領度(りょうど)は「量度(りょうど)」を弁え未潤(みじゅん)に干(ほ)かした。横を通れる不敗の魔の手は悔やむ人姿(すがた)の過去を脱ぎ捨て、暗(やみ)に移ろう独創(こごと)の優雅は一女(おんな)を気取って独語(かたり)を抜け出せ、小宙(そら)の彼方は脚色(いろ)を転じる不敗の奥義(おうぎ)を漫ろに突いた…。幻想(ゆめ)の人密(みつ)から小言を吐き生く旧い独理(ドグマ)の小声の欲には、一女(おんな)の独語(かたり)が未有(みゆう)に漂う〝悪しき杜〟より自由に蠢き、自由に突っ立つ不快の杜から生憶(きおく)が成り立つ美声(こえ)など呼び付け…、旧い盛(さか)りに身欲(みよく)を弔う我信(エゴ)の既録(きろく)が不明に散った…。未有(みゆう)に仰け反る生憶(きおく)の伝授は起死に努める魅惑の惑致(わくち)に、許容を努める魅惑の出来には旧い気迫が段々素通り、大嘘(うそ)を吐(つ)かない大宙(そら)の様子を小宙(そら)に見据えて成就を識(し)った…。過去に活き尽(き)る不在の意味には未完(みかん)の異間(いま)など対極(たいきょく)しながら、分厚(あつ)く成り立つ不覚の恋呼(れんこ)は鬼神を忘れて呆詠(ぼうよ)みして居た…。過憶(かおく)の許容(うち)から生憶(きおく)を興せる旧い気味から素通りした儘、自己(おのれ)の白亜(しろ)さに無感を相(あい)する不倖の故縁(えにし)を既にする儘、相槌(ことば)を振り撒く不覚の安堵と化身の驕りを道理に匿い、意志に感けて共鳴(なげき)を識(し)るのは旧い自覚(かくご)の自律(おきて)であった…。個録(ころく)を愛する無信(むしん)の叫びは虚無に遺れる自己(おのれ)を愛して、気取り忘れた精神(こころ)の布憶(ふおく)は孤高に迫れる連写(れんしゃ)を保(も)った…。
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…俺は眠かったので体を休める事も考えてその時は出来れば遣り過ごす事を考えた。しかし子供の内の目敏い男の子に見付かった。気付かされた様(よう)なのだ。俺は少しほとぼり覚めた頃合いを見計らい、瞬時に空へ飛んだ。未(ま)だ低空飛行である。その男の子が俺を追い始め、なんとその子も少しなら空を飛べるらしく(低空なら)、飛んで逃げる俺を飛びながら追い駆けた。
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過去の夜毎を端正(きれい)に匿い、日々の旋律(しらべ)を架空へ置く頃、夜毎に棚引く不毛の栄華は生録(きろく)を講じる不断を絵にして、旧い景色の見事を讃える愚問の手数(てかず)を生録(きろく)に置いた…。白亜(しろ)く蔓延る無重の凝(こご)りは不問に突き出る不敗を表せ、無知の絵具(えのぐ)を過去に戻せる愚昧の旋律(しらべ)は選(え)り好(ごの)みをして、生憶(きおく)を頼りに無知を並べる不覚の自覚(かくご)を自己(おのれ)に見た儘、旧い門扉を不彩(ふさい)に貫く過去(むかし)の辿りは消え失せ始めた…。白亜(しろ)く流れる瞬間(とき)の概(おお)さに連日連夜は所業(しょぎょう)を委ねて、女性(おんな)の羽振りに身の上ばかりを過去に落して暫く問うのは、幻覚(ゆめ)の律儀と枯渇の董(とう)まで生録(きろく)ばかりの連夜と成った。男性(おとこ)と一女(おんな)の禍根の許容(うち)から疲労を引き摺(ず)る苦力(くりょく)の哀れは豊かに、日々に沿い生く旧い千夜(とばり)の不応(ふおう)の日々へとその名を足らしめ、分厚(あつ)い小界(かぎり)の道筋まで乞う〝行方知れずの門扉〟を識(し)った…。香水(みず)が流行(なが)れる不毛の荒野(こうや)へ男女(ひと)が独歩(ある)けぬ身元が煩い、日々の許容(うち)から極力(ちから)を導く夕日の反射(あかり)は起業に朗(あか)るく、白亜(しろ)く流行(なが)れる季語の感覚(いしき)は夢中に耐え貫(ぬ)く身元を買った…。無心の息(いき)から枯渇を訴え、生流(きりゅう)に呑まれる正義の目下(ふもと)は、自己(おのれ)の無知から生録(きろく)を識(し)り往く〝不毛の縁者〟とその身を宜しく、自己(おのれ)の不覚を乱心(こころ)に励ます小雨(あめ)の凝(こご)りは生録(きろく)を識(し)らずに…、古来(むかしから)観た生憶(きおく)の概(おお)くは千夜(とばり)を忘れた幻覚(ゆめ)を想った…。過去に息衝く不浪の栄華は生憶(きおく)を頼りに過去(むかし)を匿い、旧い正義に見落し始める愚昧の縁者を見送りながらも、旧(ふる)びた起死から向日を辿れる不快の理性(はどめ)をその日に識(し)った…。生憶(きおく)の限りに自体(おのれ)を見定め、幻覚(ゆめ)の間取りを奇怪に置くのは不断と報され、不明に朗(あか)るい既憶(きおく)の恋人(ひと)には不解に導く便りを識(し)りつつ…、幻覚(ゆめ)に溺れる未解(みかい)の小界(かぎり)は自体(おのれ)の生憶(きおく)に昇って行った…。白亜(しろ)く輝く幻(ゆめ)の身元は連夜を遮る愚昧を寄越して、過去(むかし)に良く似た枯渇の揺らぎを未解(みかい)に見初めて縁者を裏切り、日々に幻見(ゆめみ)る孤業(こぎょう)の積もりは未解に畏(かしこ)む自体(おのれ)を貴(たっと)び、和解に報せぬ日々の迷路は奇怪の空間(あいだ)をずっと迷走(はし)った…。過去に這い出る枯渇の行方は身重の名家(めいけ)をそのまま設え、幻(ゆめ)と自己(おのれ)の旧知の仲から日々に謳える空転(まろび)を貴び、不明に始まる滑稽(おかし)な相図(あいず)は過去を忘れて独理(ドグマ)を切り棄て、旧来(むかしながら)の生憶(きおく)の最中(さなか)は意味を結んで独気(オーラ)を買った…。白亜(しろ)く佇む正義は枯渇に羨む禊を相(あい)して、小宙(そら)の彼方へ旧(むかし)を助ける日頃の生果を自由に貴び、日々の暮らしを未屈(みくつ)に稼げる不毛の自然(あるじ)を孤独に追うのは、人山(やま)と人頭(どくろ)の文言(ことば)の流行(ながれ)の「生憶(きおく)」に息(いき)する縁者であった…。
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…その光景を見た別の追手人(おってにん)は形勢逆転できる機会を予感し、又、俺を気丈に追い始めて居た。その男の子は、何か自分の大事にして居た物を俺に取られたか何かで俺にそれを返して貰う心算(つもり)で俺を追って居り、俺はその辺りで、自分にしがみ付いた男の子を切るか振り落とすかして殺して居た様(よう)である。
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無垢の自滅(ほろび)に活用だけ観え、文言(ことば)が吟じる多様の大海(うみ)には、二度目の過去(むかし)が乱心(こころ)を揺さ振り、日々を目論む過去の日々には幻覚(ゆめ)と八性(おろち)の杜撰が飛び交い、無用に際する不論の最中(さなか)は器用に過ぎ去る人形(かたち)が在った…。無痛に蔓延る旧い人扉(とびら)が過去を押し付け気力を貴(たっと)び、一幻(ゆめ)の栄者(えいじゃ)が寡黙を続けた故刻(ここく)の空(すき)には余程の愛など無重に野晒(のさば)り、見様見真似で景色が遠退く〝旧い小界(かぎり)〟は悶絶ばかりで、端正(きれい)に束ねる魅力の集成(シグマ)は生録(きろく)と素顔をそのまま寝かせて、素通りして生く生憶(きおく)の日々には無論が導く従者を買った…。無知の許容(なか)には理容が伴う不憫の要(かなめ)は身欲(みよく)を高めて、日々に駆け込む「自由の道標(しるべ)」は過酷な労を虐げ矛盾を悦び、起死の勇者が縁者の表情(かお)から余力を観たのは、日々の目下(ふもと)を悦び諫める気楼の景色にその実(じつ)を見た…。男性(おとこ)の余力(ちから)に憤悶(ふんもん)する程「中日(なかび)の自然(あるじ)」は禍根を訴え、器用に尋ねる〝見真似の生徒〟は奇怪を喜ぶ週末だけ見て、端正(きれい)に損なう途切りの明朗(あかり)の総理(すべて)は過去に懐ける旧(むかし)を観た儘、分厚(あつ)く語れる不悶(ふもん)の怠惰は後にも先にもその日に降(ふ)った…。歌謡の旧巣(ふるす)が言語に名高い特殊の門扉を余録(よろく)に惜しむは、不在の活路を魅力に与(く)ませる旧い野原を充分焚き付け、朝な夕なに局(きょく)を委ねた疲労の傘下をその芽に遣った…。幻覚(ゆめ)の生録(きろく)の部分々々(ぶぶんぶぶん)が〝魅力〟を合せて余力に見るのは、過去(むかし)に遠退く銀河の道標(しずべ)の〝幻(ゆめ)の目下(ふもと)〟を表す記(き)と成る。佳日に遠退く不問の道標(しるべ)は魅惑に繋がる基準に先駆け、夜半(よわ)の人影(かげ)から気楼を酔わせる「旧い寝床」の一派に隠れて、自体(おのれ)の白亜(しろ)さに魅惑が退(の)くのを見様見真似で培い始める。漆黒(くろ)く乱れた気流の最中(さなか)は〝女子を射止めた魅惑〟を切り捨て、陰府(よみ)の総てを生録(きろく)に吟味(あじ)わう精神(こころ)の小界(かぎり)を人路(みち)に踏み付け、淡い自覚(かくご)を未知に損ねる未亡の気楼に秀でて在った…。幻(ゆめ)と白亜(しろ)さに過去(むかし)を装い、日々の迷いに過録(かろく)を観たのは、日々に迷える未解(みかい)の小敗地(アジト)の「銀幕ばかり」を画(え)にして清める、旧来独語(むかしがたり)の小業(こぎょう)であった…。活命(いのち)に準ずる孤録(ころく)の景色は不明に尋ねた〝悪しき〟を呼び捨て、端正(きれい)に匿う陰府(よみ)の寝言は四季(きせつ)に準ずる悪夢を追った…。自己(おのれ)の未完(みじゅく)と人煙(けむり)の身許は過去に遅れる不彩(ふさい)を観た儘、
幻(ゆめ)の過録(かろく)に自己(おのれ)を静めた未完(みかん)の感覚(いしき)は欠乏して居た…。み見様見真似で女性(おんな)を営む旧い男児の小言の周りは、宙(ちゅう)に退(の)くまま過保護を愛する禍根の在り処を頂戴して居た…。媒体(メディア)の在り処は「今日(きょう)」が判らず、旧い人社(やしろ)を想定する内、希薄に敗れた琥珀の色香(いろか)は気色を見ながら暖炉を囲い、分厚(あつ)く成り立つ希望の一宮(みやこ)は「幻覚(ゆめ)の装備」を杜撰に観て居た…。
*
…それから逃げた逃げた。警察達は俺を益々以て追い駆ける。その小さなコミュニティにて、俺は両刃(りょうとう)使いのヤクザな女に出会った。彼女は「逃げる俺」を好いたらしく、色々世話をし始め、顔をよく俺に近付けて自分の身を犠牲にするほど俺に関わろうとして来てくれて居たので、俺は彼女に接吻をした。
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…過去に基づく信心(こころ)の行方は器用の行方を神妙にも見て、白亜(しろ)く見詰める旧い組織の小宙(そら)に始まる乱心(こころ)が秀でて、柵(しがらみ)から来る無類の哀れは過去(むかし)の人形(かたち)をその儘に観た。幻(ゆめ)の生録(きろく)は不彩(ふさい)に成り立ち、旧い自覚(かくご)が虚空を識(し)った…。奇妙に落ち込む無類の姿勢(すがた)は過去を齧れる人間(ひと)を揮わせ、幻想(ゆめ)と夜毎の無口の軌跡(あと)には大空(そら)に対する旧さを匿う…。無知に息衝く不毛の翌朝(あさ)には不彩(ふさい)の個録(ころく)のその実(み)が活き発(た)ち、幻覚(ゆめ)の不覚に朝陽が揺るがぬ悲壮の自覚(かくご)が躰を売った…。幻覚(ゆめ)に降(お)り立つ孤高の小宙(そら)には〝愚昧の進歩〟が曖昧とも成り、日暮れに具わる無知の精神(こころ)を不毛の大地へ順々跳んだ…。朝な夕なに気楼が成り立ち無心に素通る乱心(こころ)を追い駆け、不毛と朝日の古録(ころく)の行方は不彩(ふさい)の自主(あるじ)を生本(きほん)に据えた…。既知に優れた疲労の極致は無機に応じる孤独を養い、分厚(あつ)く成り立つ無垢の道標(しるべ)は時間に始まる活気を企み、無尊(むそん)に匿う乱心(こころ)の行方は岐路に蔓延る無彩(むさい)を飼った…。大宙(そら)に埋(うも)れる無類の身欲(よく)には未活(みかつ)の肉体(からだ)が悶々成り立ち、白亜(しろ)く途切れる無類の共鳴(さけび)は不満に挙がれる過録(かろく)を彩(と)った…。幻覚(ゆめ)と電子の無空(むくう)の行方の行方は精神(こころ)と個録(ころく)をその瞳(め)に匿い、旧く棚引く小宙(そら)の揺らぎは無知の生則(きそく)をその瞳(め)に射った…。無知の純心(こころ)が自覚(かくご)を示され「幻(ゆめ)と演戯の焦燥」等には、漆黒(くろ)く成り立つ不尊の宮(みやこ)が端正(きれい)に名高い白亜(しろ)さを保(も)った…。無理に築ける不尊の両眼(まなこ)は白亜(しろ)い隔離に布告を行い、幻覚(ゆめ)と自主(あるじ)に広さが焦がれる無告(むこく)の行方が故郷を売った…。白亜(しろ)く成り立つ不敗の自然(あるじ)は無垢に羽ばたく不幸に貴(たっと)び、自体(おのれのからだ)が揺ら揺ら燃え生く不幸の前途を白亜(はくあ)に売った…。過去の行方に無知が息衝き自己(おのれ)の自主(あるじ)が精神(こころ)
を伴い、幻(ゆめ)と漆黒(くろ)さの無告(むこく)の日々には翌朝(あさ)が成り立つ不覚を立たせて、不敗に息衝く孤高の自主(あるじ)は無垢の個録(ころく)に瞬く間に見た…。朗(あか)るい日々から不尊(ふそん)が成り立ち、不幸の自主(あるじ)は純心(こころ)を立たせて、自己(おのれ)の過録(かろく)は無謀を伴う白亜(しろ)い四季(きせつ)に禍根を見出し、一人(ひと)の自主(あるじ)を無垢が成り立つ不倖と自然(あるじ)の空間(すきま)に売った…。白亜(しろ)い機質(きしつ)に人波(なみ)が奮える過去の緩みを小宙(そら)へと揃え、過去の牙城(とりで)を自己(おのれ)に懐ける軌憶独語(きおくがたり)の録語(ろくご)を採った…。意味を保てる朝陽の行方は〝自己(おのれ)の旧さ〟を友に立たせて、白亜(しろ)い一幻(ゆめ)への純心(こころ)の共鳴(さけび)は無垢の哀れを不感に賭した…。
*
…彼女は全く怯む様子も無く、そう成る事を望んで居た様だった。女の特性によく在る、被弱(ひよわ)く、切羽詰まった男(やつ)にほど身を近付けたくなるあの心境の為す業(わざ)だった。又同じく、窮地で切羽詰まった時にこそ色々好い女が現れて来た俺の生活歴による成功(結果)でもあった。行き摺(ず)りの女の様(よう)にヤクザな女は、俺の身を按じ、俺と関わり合いに成る道を選んで居た様(よう)だった。それはそうと俺は、この女から足が付かないか、その事により注意を取られて居た。
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…無知の広さに極限(きわみ)を観るのはしどろもどろの虚空の縁(えん)にて、一人(ひと)の誉れに欲を立てるは不毛の論議と不忠に隠され、気持ちの勝ち気と純心(こころ)の目下(ふもと)は不倫の小敗地(アジト)と同盟して居た…。過去(むかし)の孤憶(こおく)に「人間(ひと)の翌朝(あさ)」から有形(かたち)に惑わす不解が成り立ち、不信と正義の無欲の術(すべ)には無心の美体(からだ)が不倖を採り付け、明るく成り立つ幻覚(ゆめ)の朗(ほが)らは不覚と傍受の不覚を負った…。漆黒(くろ)く流行(なが)れる無知の純心(こころ)は不明に成り込む呼吸の糸には不毛と朗(ほが)らが身の上だけ立ち、不幸と空気の不覚の労(ろう)には無知の自主(あるじ)が加担して活き、白亜(しろ)く張り切る無能の千夜(とばり)は不彩(ふさい)を取り合う無垢など成った。美智(みち)の寝言に縋り付き生く無垢と朝陽の余命(いのち)に従い、広い小宙(かくご)が無刻(むこく)を立たせる不審の外れに人形(かたち)が立った…。過去に成り立つ不覚の神秘(ふしぎ)が白亜(しろ)い無形(かたち)が四季(きせつ)に成り着き、無信に立ち生く不俱の道標(しるべ)は明日(あす)の無宿(むじゅく)が門(かど)を誇った…。無知に煽れる愚昧の既知には一女(おんな)と男性(おとこ)の不具合だけ識(し)り、過去と旧(むかし)の脆(よわ)い刺激は不彩と小敗地(アジト)の過酷を採った…。無知の孤独を感覚(いしき)に立たせる旧い感覚(いしき)と余白の審理は、不快に勝たせる純心(こころ)の余裕(ゆとり)に未知に静まる不彩に降(お)り立ち、無刻(むこく)の暗(やみ)から小宙(そら)との煌(あかり)は不信に降(お)り込む旧(むかし)を識(し)った…。一幻(ゆめ)と過録(かろく)の無知の意識は〝白亜(しろ)い四季(きせつ)〟の千夜(とばり)に成り立ち、過去の小形(かたち)と無想の信途(しんと)は踏切だけ観る家宅を象(と)った…。白亜(しろ)く掲げる無信の合図は不満と自主(あるじ)の向日が落ち着き、不信に昇れる無刻の一路(みち)には小宙(そら)の目下(ふもと)が朗(あか)るく在った。白亜(しろ)く保てる無彩の自主(あるじ)は過録(かろく)に見積もる不逞に活き立ち、旧い身欲(よく)から身元が成り立つ不装(ふそう)の自主(あるじ)は無覚(むかく)に織り立つ不可思議さえ在る…。幻(ゆめ)と無形(かたち)の身欲(よく)の進度(しんど)は不快に片付く日時が降(お)り立ち、旧(ふる)びた余地には無効が成り立つ無垢と未知との不彩が勝った…。明日(あす)に意気込む未解の信途(しんと)は旧い余算(よさん)にその芽(め)を象り、白亜(しろ)い有形(かたち)に無知が象(かたど)る不毛の有地(ゆうち)は静まり返る…。明日(あす)に匿う不屈の幻(ゆめ)には独語(かたり)に乗り立つ不気味だけ成り、白亜(しろ)く成り込む不在と自然(あるじ)は不安に消し取る無覚を募れる。不罪(ふざい)に落ち着く白身の幻想(ゆめ)には不幸と自然(あるじ)の孤独が成り立ち、白亜(しろ)く象る無知の人体(からだ)の不明と朝日は過去(むかし)に過ぎ去り、白亜(しろ)く落ち着く不明の白地(しろじ)は愛する他人(ひと)との生絆(きずな)を知った…。
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…俺は昼夜の晴れ・雨の町を飛んで、自分の家へ来た。見た事無い、近くに小川の流れる田舎の自宅であった。自宅に、両親は居なかった。そこには唯、ジャックザリッパーの様(よう)な、荘厳だが、何も言わない奴が、幻(まぼろし)の置物の様にじっとして居た。
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…無知の気力に文言(ことば)を差し替え余程の個録(ころく)に無残が蔓延り、究極から見た絵具(えのぐ)と小宙(そら)には暗(やみ)の過保護が空間(あいだ)を空転(ころ)がり、不審に阿る日々の一形(かたち)は無力に恋する不浪を造り、日々の空間(あいだ)に無気力から成る徒労の目下(ふもと)を上手(じょうず)に窄めた…。幻(ゆめ)の定形(かたち)を気力に統(たば)ねて見様見真似で白亜(しろ)さを問うのは、不定に絡まる暗(やみ)の千夜(とばり)と未知の生憶(きおく)の処置に落ち着き、疲労に与(くみ)する無力の美体(からだ)は不本に息衝く暗夜(やみよ)を吐いた…。夢中に気遣う不明の縁者は「幻覚(ゆめ)の過録(かろく)」に幻だけ見て、一人(ひと)に降(お)り立つ縁(えにし)の白衣(ころも)を不覚に見初める自覚(かくご)を入(い)った…。日々の分業(ノルマ)が不良を囃して白亜(しろ)の四季(きせつ)に不悶が途切れて、不彩(ふさい)に彩る不活の従者は理知に基づき克命(かつめい)だけ見て、命令して生く小宙(そら)と大地は不悶(ふもん)に息衝く縁者を保(も)った…。白亜(しろ)い土台が格子を過ぎ去り、日々に行方を報されながらも、幻(ゆめ)の境地へ日暮れが傅く不本の縁者をその瞳(め)に立たせて、旧く棚引く無垢の要(かなめ)は見様見真似での悪態だけ吐(つ)く…。一幻(ゆめ)に留(とど)まるお伽の郷(くに)から一人(ひと)が弾ける四季(きせつ)が現れ、奇妙の行方を千夜(とばり)に見付ける人間(ひと)の余力を気中(きちゅう)に保(も)った。見様見真似の過保護の許容(うち)から電信して生く広さが表れ、過去の透りを無断で相(あい)する〝気楼の放置〟に旧(むかし)を見て居た…。幻覚(ゆめ)に始まる気力の行方は〝一人(ひと)の極致〟と栄華を究(もと)めて、旧い賛美にその日を見渡す〝しどろもどろの鵞鳥〟を屠る…。早雲(くも)の間際に過去が成り立ち、不相(ふそう)の自主(あるじ)の身欲を解(と)かせば、一幻(ゆめ)の白亜(しろ)さに真幌(まほろ)が棚引く不感と儀式の報道だけ見て、一人(ひと)の女性(おんな)に過録(かろく)が問うのは始終に跨る言語であった…。人路(みち)を愛せる不明の翌朝(あさ)から過去と故縁(えにし)の呼吸を介して、男女(ひと)に棚引く早雲(くも)の共鳴(なげき)が人道(みち)に外れて概(おお)きく成った…。日々の夕なに生則(きそく)を固めて無倣(むほう)と相図(あいず)の独語(かたり)を観たのは、日々に大きな無断の縮図と美声(こえ)に匿う身欲(よく)とを仕分けて…、自体(おのれのからだ)を理象(りぞう)に扱う幻想(ゆめ)の故縁(えにし)の望郷だけ見た…。一人(ひと)の過録(かろく)と美声(こえ)の柔みは〝未活(みかつ)に阿る私闘〟を賛美し、日々の遥かを延命(いのち)に堕とせる神秘(ふしぎ)ばかりの相乗だけ識(し)る。無垢の蓮華に大宙(そら)を採る儘〝不生則(ふきそく)〟から成る微妙と自己(おのれ)は、一人(ひと)に基づく不解の故縁(えにし)と過去に基づく快無(オルガ)を貴(たっと)び、幾様(きよう)に流行(なが)れる不彩の信途(しんと)の「終わりの日々」から人類(ひと)を掬った…。一人(ひと)の人形(かたち)に落雷だけ見る夢想の界(かぎり)をその瞳(め)にした後(のち)、飛行して生く分業(ノルマ)の総ては過去の空転(まろみ)に安心しながら、一人(ひと)の気力を無心に統(たば)ねる架空の地駄(じだ)から個録(ころく)を射った…。愚かな小敗地(アジト)が人間(ひと)を訴え、魅了の果てから生気を失くせば、小宙(そら)の御元(みもと)が欠片(かけら)を呈(あらわ)す旧い界(かぎり)を故縁(えにし)に観ながら…、退屈(ひま)を牛耳る無断の密かは男女(ひと)を弄(あそ)べる快無(オルガ)を飼った…。
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…俺は逃げ始めたとき、着の身着の儘、何も必要な物を所持して居なかった為、自宅(そこ)で何か必要な物を持って行こうと試みた。
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…幻想(ゆめ)に羽ばたく無言の絡みは〝日々〟を追い駆け無敗を掌(て)に取り、幻(ゆめ)の暗夜(やみよ)の景色を亘(わた)せる「不名誉」から成る身塵(みくず)を求めて、死地に赴く扶養の娯楽は鬼神を忘れて思考に就いた…。人陰(かげ)を見忘れ、自明を忘れた傀儡(モルグ)の住処は、他人(ひと)の姿勢(すがた)に悪しきを迷わす旧い身許は生気を見忘れ、白亜(しろ)く漂う家宅の身許は夢中を誘(いざな)う屹信者(きっしんじゃ)を観た。他録(たろく)を啄む身元の小躍(おど)りは不死に耐え貫(ぬ)く常緑(みどり)を気にして、過去の独理(ドグマ)を不頼(ふらい)に見合わす旧い着物の縁者(えんじゃ)を蹴った…。幻覚(ゆめ)の身重を宙(そら)に掲げる不浪の気配は段々遠退き、信じる空間(すきま)に未知を飼うのは夜毎の連呼と結謀(けつぼう)した儘、不意に見紛う過録(かろく)の美声(こえ)から思老(しろう)の価値など機敏に出歩き…、夜目(よめ)の許容(うち)から気楼を射抜くは賽(さい)の魔の手の欠乏だった…。不倫に損なう身元の気色は無知に独歩(ある)ける無価値を観た儘、広く爛れる大宙(そら)の連呼は身躍(みおど)りするまま過録(かろく)を失い、期待の界(かぎり)が身塵(みくず)を余せる旧い気持ちの尖りの類(るい)の許容(なか)には、夜(よる)に出歩く無想の気配が不純の価値など信じて待った…。過去(むかし)の狂気を思惑(こころ)に観た儘、非営利(ひえいり)に咲く無常の八性(おろち)は、「日々の枕」を小宙(そら)に掲げる夢想の空気(しとね)に正気を観た儘、人影(かげ)を見送る無心の集成(シグマ)は文言(ことば)の過録(かろく)にそのまま解(と)いた。幻覚(ゆめ)の結露は不純に貴(とうと)く、指示の小敗地(アジト)へその芽(め)を積む頃、他人(ひと)の画(え)を描(か)く夢情(むじょう)の主情(あるじ)は頬を拭える斗羅比(ピラト)の身元(もと)から苦しみを受け、日々に捕まる無言の瘴気を〝一幻(ゆめ)の分業(ノルマ)〟に分配して居た…。精神(こころ)の魅力と滑稽(おかし)な独理(ドグマ)は過去を忘れた身活(みかつ)を退(しりぞ)け、漆黒(くろ)く束ねる集成(シグマ)の自主(あるじ)を身活(みかつ)に統(たば)ねた呼吸に吸い寄せ、初めから無い貴(とうと)い素顔は幻滅だけ観て男女(ひと)を裏切り、一人(ひと)の素顔は俗世を浄める無音の故縁(えにし)を充足させ得た…。日々に集まる「孤独の故縁(えにし)」は生路(きろ)の肴(さかな)に未完(みじゅく)を吸い寄せ、日々に留(とど)まる無法の音頭を未完(みじゅく)に匿う途切りを切り付け、自己(おのれ)の小宙(そら)から体躯を観たのは「日々の王者の目録」だった…。自体(おのれのからだ)を理知に委ねる身憶(みおく)の憂慮は化身を贖い、日々の宙(そら)から悶絶して生く未有(みゆう)の境地を広く採れれば、一幻(ゆめ)に広がる景色の肴(あて)から生録(きろく)を絵にした未屈(みくつ)と居並び…、夜毎の信途(しんと)と個々の主情(あるじ)は美声(こえ)を挙げつつ身重を失(け)した。不解に漂う感覚(いしき)の共鳴(さけび)は故縁(えにし)を尻目に墨付きにも在り、語り尽(き)れない旧い奇問は巣箱を飛び立ち未解を誤り、一人(ひと)の無口を主情(あるじ)の日々へと進言したのは、日々の文言(ことば)を生憶(きおく)に留(とど)める未憶(みおく)の進途(しんと)の道理に在った…。
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…北斗の拳のレイが、俺を捕まえる為に、その自宅から見える川を挟んだ向こうの土手の野原に腕枕して寝転んで居た。指名手配が回り、配置されて居たのだろう。俺はそのレイを見る前後頃から、同じく北斗の拳の「裏切りのユダ」に身を変えて居た。
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真面目の白雲(くも)から教理を紐解き、無知の解気(どくけ)を日曜に得る。幻覚(ゆめ)の過酷に諸々だけ観て「疲労の極致」に孤独を買うのは、人山(やま)の目下(ふもと)で未信を与(あず)ける不俱の極みの界(かぎり)の凡欲(ぼんよく)でもあり、日々の幻見(ゆめみ)に人密(みつ)を手向ける御供の楽(らく)との境界致(きょうかいち)と成る…。気楼の髄(ずい)から絵具(えのぐ)を伴い〝白亜(しろ)い四季(きせつ)の両腕(かいな)〟を良く見て、人の護りを不遇に見捨てる虚無の共鳴(なげき)と同位(おなじ)に導き、幻(ゆめ)の生録(きろく)へ賛嘆極まる無秩序から成る成気(せいき)を識(し)った。米(こめ)の芽(め)を観て旧さを語れる日曜大工の愛露(エロス)の糧には、肉の躰と羅針の利き手が交互に相(あい)せる不浪を見た儘、無知に損なう気力の滾りは自己(おのれ)に蔓延る無明(むめい)を識(し)った…。自体(おのれのからだ)と理知との生憶(きおく)は旧い過憶(かおく)の儀式と異なり、幻覚(ゆめ)に信じた過録(かろく)の流行(ながれ)は既楼(きろう)に与(くみ)する無言を感じた…。人間(ひと)の流行(ながれ)に人密(みつ)を観る儘「無能」を叫べる極致の絵具(えのぐ)は、人密(みつ)に迫れる旧い道理の人間(ひと)の無欲と異なり続けて、日々の刹那を自由に与(あず)けた幻(ゆめ)の安置所(モルグ)は透り続けた…。精神(こころ)の旧さを虚無に与(あず)ける無知と自体(おのれ)の教理は乏しく、一人(ひと)の背中に地獄を幻見(ゆめみ)る小宙(そら)の気取りが演戯を保(も)った…。私闘に揺らげる精神(こころ)の自活(かて)から恐怖を画(え)にした無謀は拡がり、欲の常緑(みどり)を大宙(そら)に掲げる本能(ちから)の揺らぎと同じく見て居た…。既知に阿る人間(ひと)の労苦は一人(ひとり)の小界(かぎり)に不本(ふほん)を見た儘、術(すべ)を知らない教徒の訓(おし)えは〝不毛〟の一語に実(み)を隠した儘、日々と生命(いのち)の個録(ころく)の憂慮を過去(むかし)に預ける独理(ドグマ)を知った…。自己(おのれ)の過渡期を具像(ぐぞう)に見たまま広い知識を矮小(ちい)さく纏めて、日々に仰け反る故縁(えにし)の幻見(ゆめみ)は生路(きろ)に爛れた主情(あるじ)を脱ぎ捨て、白亜(しろ)い景色と感覚(いしき)の狭間で気力を保(も)たない孤立と組み合い、日夜励める〝感覚(いしき)の上手(じょうず)〟は自己(おのれ)を育む活命(いのち)を識(し)った…。訴え続ける未毛(みもう)の景色は一人(ひと)の自然(あるじ)を故縁(えにし)に見た儘、広い景色に輪舞曲(ロンド)を聴かせる人密(みつ)の暴利にその実(み)を這わせて、仮想に保(たも)てる進化の迷いは危惧に相(あい)して孤独を培い、人間(ひと)と現行(いま)との気分の脚色(いろ)から疲労を愛せる女神が発(た)った…。白亜(しろ)く成り立つ信義(しんぎ)の細心(こころ)は良くも悪くも恋歌を奏でて、暗(やみ)の信理(しんり)と孤独の愛とが身欲(よく)の懐(うち)から転々(ころころ)変わり、未知に赴く人間(ひと)の生身(からだ)は虚無に巻かれる生憶(きおく)と同じで、白亜(しろ)く成り立つ不毛の極致は過去を目掛けて音頭を取った…。日々の許容(うち)から純心(こころ)が揺らげる浮浪の既憶(きおく)は無心を叫び、名前を知らない虚無の小敗地(アジト)は危惧を相(あい)して安転(ころ)がり続け、見様見真似で過去を煩う自己(おのれ)の美識(びしき)に精神(こころ)が立つのは、軟い四季(きせつ)の訓(おし)えの内(なか)から流転(るてん)して生く既憶(きおく)の利(り)である…。
*
…「よし、俺はユダに成れた。これ良い。」
等と黙して呟きながら、要る物は何か無いかと、いろいろ家屋を見て廻って居た。畳の部屋ばかりの、如何(いか)にも場末感の漂う、古びれた和風の家屋であった。
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厳格にも成る個録(ころく)の空間(あいだ)は奇妙に落ち着く屯を見定め、不毛の小界(かぎり)と未完(みじゅく)を並べる無垢の教義を青空へと遣り、仮想の小言を苦力(くりょく)に留(とど)めた未知の人頭(どくろ)にすんなり透せる不毛を識(し)った。猿股(さるまた)、猿股、猿股…。低い白雲(くも)から魅力が零れた無知の演戯に虚遁(きょとん)とした儘、白亜(しろ)く途切れる不毛の論議は不解を呈(あらわ)す魅力を感じ、自体(おのれ)の生気を琥珀に湿らす未知と現行(いま)との嗣業は留(とど)まり、日々の初めに不快が降(お)り立つ夢想の規律(おきて)をそのまま飼った…。過去を現行(いま)との固陋の脆さは幻(ゆめ)の交響(ひびき)をその身に留(とど)まり、白亜(しろ)い四季(きせつ)と傲慢だけ観た人間(ひと)の正義に未完(みじゅく)が独歩(あゆ)み、未覚(みかく)と現行(いま)との思牢(しろう)の局地は不産の日々など堂々幻見(ゆめみ)た…。未知に埋(うも)れた未活(みかつ)の日々には不毛と最古の栄華に〝幻見(ゆめみ)る処女(おんな)〟の孤高と現行(いま)とが広い背中に「悪しき」を保(も)ち出し、過去と現行(いま)との無像(むぞう)の空間(あいだ)は自己(おのれ)の生義(せいぎ)を不敗に匿い…、日々の許容(うち)から気楼を匿う自体(おのれ)の精神(こころ)を無冠に遣った…。幻覚(ゆめ)と現行(いま)との広い背中が一人(ひと)を小宙(そら)へと生長させ活き、期間をもどろに過去が遮る女性(おんな)の世界は終局して行く…。無言に匿う八性(おろち)の人姿(すがた)は過去に透れる不敗を見定め、幻(ゆめ)と生憶(きおく)の不尊と正義は旧い自覚(かくご)が身塵(みじん)を蹴散らし、日々の幻(ゆめ)から幼女を匿う男性(おとこ)の生憶(きおく)は無知に活き生く小宙(そら)など煽り、既知に認(みと)める不装(ふそう)の自主(あるじ)は個録(ころく)の空間(あいだ)に過去(むかし)を観た儘、器用に仰け反る無学な大阪人(ひと)への倦怠から成る偽像(ぎぞう)を識(し)った。旧(ふる)びた景色に未覚が降(お)り立つ旧い千夜(とばり)は夜半(よわ)を観た儘、日々に見送る無価値の空間(あいだ)を無心に匿う小言と大きく、自体(おのれ)の夜空と我体(からだ)を燻(くす)ねる未活ばかりの不毛と観るのは、幻覚(ゆめ)に見送る不活の音頭と過去の自己(おのれ)の断片(だんぺん)でもある…。一人(ひと)に始まる不装(ふそう)の正義は過去の自体(おのれ)を界(かぎり)に成らしめ、暗(やみ)に狭まる無垢の脅威は不能に始まる論議を仕留めて、未知に区切れる無言と現行(いま)とは不通の脅威を世界に飼った…。日々の目下(ふもと)は魅力を称えて未完(みじゅく)に彩る気性を呈(あらわ)し、白亜(しろ)く輝く無知の清さに過去を導く狂気が呈(あらわ)れ、不快に成り立つ不通と快無(オルガ)は紺(あお)い虚無から柔(やお)らを見逃し、過去を導く狂威(きょうい)の一宮(みやこ)は自体(おのれ)の虚無など未亡に転じた。欲の個録(ころく)が非道を呈(あらわ)せ、白亜(しろ)い四季(きせつ)の幻見(ゆめみ)の盛(さか)りは、独創(こごと)の肉力(ちから)に自己(おのれ)を愛する不通の相(あい)など思力(しりょく)に見通し、旧い軒端に既知が生くのは未活(みかつ)に望める不解を買った…。明日(あす)に傅く論議の宮(みやこ)は自己(おのれ)の自覚(かくご)の主義など見落とせ、幻(ゆめ)の分業(ノルマ)に自体(おのれ)を愛せる旧い哀れを活路に見出せ、私闘と活路の身重の総ては個力(こりょく)に崇める独力(どくりょく)を得た…。
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…特に何も持たずに、とにかく逃げようと俺は、自宅の奥まで身を這い滑らせて、誰にも見えない、体がやっと通れる程の僅かな隙間から逃げようと、家屋の奥へ奥へと入って行った。家屋から見上げた床の様(よう)な屋根の上には、百足に似た貨物列車が二台走った。
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無刻の内から生録(きろく)が湧き立ち、旧い扉の向こうの大海(うみ)から苦労に見渡す古業(こぎょう)が蹴上(けあ)がり、無垢に息衝く気配の暗(やみ)から浮浪に培う矛盾が仕上がり、白亜(しろ)く蹴上がる労苦の旧さは過去(むかし)の畔(ほとり)を生準(きじゅん)に見立てる。過去の個録(ころく)が誤り始め、群れに息衝く罪の多さは計り知れずに、未来(さき)を見知らぬ凡人ばかりが火急に埋(うず)もれ個性を嗾け、陰府(よみ)の内(なか)から生録(きろく)を作るは、個々の気色に歯向かう素手から小宙(そら)に息衝く常緑(みどり)を見廻し、暗(やみ)に突き出る淡い生録(きろく)の「不浄」に導く余明(よめい)を採った…。白亜(しろ)く仕上げる男女(ひと)の八性(おろち)は過録(かろく)に縋れる見様(みよう)を携え、日々の末(すえ)から精神(こころ)が阿る未知の盛場(さかば)と無常を認(したた)め、不意に見渡す旧びた生義(せいぎ)は幻(ゆめ)の演戯にその実(み)を携え、人の世に立つ不彩(ふさい)と生義(せいぎ)は過去の生憶(きおく)に転がり続けた…。女性(おんな)の生憶(きおく)と未知の生録(きろく)は無心に束ねた生気を詠み取り、人間(ひと)の内輪(うちわ)で常縁(えにし)を仕留めた無理の景色は未来(さき)へと葬り、一人(ひと)の気力と演戯に降(お)り立つ無重に際する不和の界(かぎり)は、日頃の正義に過保護を渡せる旧い儀式の生産だけ見た…。白亜(しろ)い果実に身重が成るのは過去の内から人間(ひと)を遠ざけ、気狂(きぐる)いばかりが矛盾を着飾る不浪と現行(いま)との界(さかい)を見果てて、あの手この手に過録(かろく)を燻(くす)ねる幻(ゆめ)の小夜(とばり)の身欲(みよく)と成った…。旧い千夜(とばり)と向日の大海(うみ)から生憶(きおく)に始まる呼気(こき)を尋ねて、自己(おのれ)の無垢から気色を採るのは不覚の大宙(そら)への気楼であって、幻想(ゆめ)の魅惑と今日の過保護は身悶えするほど哀れを認(したた)め、陰府(よみ)の始めと労苦の旧さは自体(おのれ)の過去への自由を見て居た…。白亜(しろ)く成り立つ不産(ふさん)の景色は未来(さき)に見下ろす個録(ころく)の無垢には一人(ひと)と欲との関係(あいだ)が成り立つ不和の個欲(こよく)を妄想へと採り、自己(おのれ)の未活(みかつ)を無言に添えるは不意と現行(いま)との無欲と成った…。幻想(ゆめ)に纏わる不能の哀れは身欲の生果に相対(あいたい)しながら、現行(いま)と気力の向日の景色を見本に蹴散らせ相対(あいたい)しながら、自己(おのれ)の生路(きろ)への生身を掘るうち旧来独語(むかしがたり)の変形(かたち)を見落とせ、不和の流行(ながれ)と生本(きほん)の成果を無垢に湿らす無言を買った。幻覚(ゆめ)に歯向かう気色の気流(ながれ)は個録(ころく)を培う誤(あやま)ちなど見て、白亜(しろ)く棚引く小宙(そら)の流行(ながれ)は過言に阿る未来(みらい)を認(したた)め、気軽に損なう魅力の賢明(あかり)は無知を見下ろす一定(さだめ)を退(しりぞ)け、見様見真似で小宙(そら)を統(たば)ねる旧来独語(むかしがたり)の局(きょく)の内(なか)から、気候が変われる欲の自主(あるじ)と呼吸の生果の愚問を解いた…。
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…一台目は俺がその出口へ着いたその時に「がたんごとんがたんごとん!!」と大きな音を立てて走って居り、その列車が通り過ぎて「さぁ出よう」とした時に二台目が、家屋からレイの方向を見て左方向の遠方から走って来るのが見えて居た。今出てもこれではあの列車に轢かれる、そう思えて遣り過ごす事にした。
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過去の行方に身許が表れ、旧(ふる)びた景色が疑問に伏(ふ)す頃、欲の身形(みなり)に女性(おんな)が絶やせる不毛の論議と厚手が催し、紅(あか)い日々から羽ばたく夜宙(よぞら)は仮想の自主(あるじ)をそのまま幻見(ゆめみ)た…。人間(ひと)の生録(きろく)が不解を論じる白亜(しろ)い四季(きせつ)の間隔(あいだ)は未(いま)でも、自己(おのれ)の孤独を独理(ドグマ)に相(あい)する不敗の主情(あるじ)を神秘に伏せた。幻想(ゆめ)の生録(きろく)に過去(きろく)が基づく不毛の信者の遊戯の生跡(あと)では、理知に好く似た孤独の自治から日本の景色を純心(こころ)に置き換え、広い小界(かぎり)に過去(かこ)が求める不応(ふおう)の様子が伽藍を見て居た…。白亜(しろ)く気高く夜毎の風味を見本に認(したた)め、旧い気色を呼気(こき)に譲れる無彩(むさい)の広場は、初めから無い不能の自主(あるじ)が過去の傀儡(どうぐ)を何処(どこ)まで正すも、幻想(ゆめ)に羽ばたく未知の虚無には未覚に流行(なが)れる苦労を識(し)った…。幻想(ゆめ)と自己(おのれ)の孤独の音頭は過去に基づく進理(しんり)に始まり、暗(やみ)に息衝く不覚の最後は自主(あるじ)を知る度「無効」を棚引く…。幻想(ゆめ)と自己(おのれ)の生義(せいぎ)の彼方は暗(やみ)に先取る無知を従え、低い夜宙(よぞら)をその目に相(あい)する不意の夜空を低く見積もり、幻想(ゆめ)と自己(おのれ)の肴(さかな)の生跡(あと)には無解(むかい)が途切れる純歌(じゅんか)が流れて…、自由に気取れる孤独の両刃(やいば)は化身に匿う身重を安らげ、純白(しろ)い気色を自己(おのれ)に差し込む退屈(ひま)と自主(あるじ)の個録(ころく)を観たのは一幻(ゆめ)に委ねる人密(みつ)の絡みと希望の正義に終止して居た…。不明に色付く生跡(きせき)の最後は意志に基づく孤独の最後で、幻(ゆめ)と自覚(かくご)の故縁(えにし)の揺らぎは孤独の未知へと悠々弄(あそ)べ、白亜(しろ)く統(たば)ねる未屈(みくつ)の気色は自由に先取る小言と同じで…、日々に纏まる気楼の進度(しんど)は不毛の理義(りぎ)へとすんなり返れる。孤独に色付く誤解の総ては未知に象る故縁(えにし)に同じく、過去の一通(とおり)を身欲(よく)に象る加減と律儀が人形(かたち)を尖らせ、不意を纏めた滑稽(おかし)な吐息は幻想(ゆめ)の不埒と気色を従え、見様見真似で過去に沈むは演戯の巣箱へ鈍(にぶ)く翻(かえ)った…。不意に息衝く過録(かろく)の進話(しんわ)は見様見真似の定形(かたち)をして居り、日々を織り成す無純の角度と白亜(しろ)い孤独の秘宝を選(え)り出せ、低い小宙(そら)から落ち込む人姿(すがた)は過去(むかし)と現行(いま)との悶絶だけ見て、幻(ゆめ)に宜しく語れる自己(おのれ)の生義(せいぎ)と宮(みやこ)の小敗地(アジト)は、日々の高嶺に雪を降(ふ)らせる非行と現行(いま)との神秘(ふしぎ)を買った…。
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…俺は何も弁解出来ずに飛び回り、逃げて居た。レイはその内何処かへ消えて、後(あと)から追って来る友人・知人・警察等(ら)の方が矢張り執拗に俺を追って来た。俺はユダに成れた頃から、南斗聖拳と言う他人に対する武器を持った事で心に余裕が出来、例えば途中で誰かに捕まろうとも、撃退出来る自分の強さがより光る形で掲げられるのを見て安心して居た。
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文言(ことば)に轟く不毛の宮(みやこ)に規矩が盛(さか)れる過去の自主(あるじ)は、幻(ゆめ)の日々から生憶(きおく)を齎す神秘(ふしぎ)を画(え)にした有名だけ見て、白亜(しろ)い小界(かぎり)に未解(みかい)を泳がす自己(おのれ)の匠と密に遭った…。未活(みかつ)の過去から呼吸が渦巻く日々の活歩(かつほ)に自己(おのれ)を称え、日中(ひなか)の自覚(かくご)に美識(びしき)を齎す幾様(きよう)の態度は自主(あるじ)を忘れて聡明でも在り、幻(ゆめ)に集める無垢の調子は自己(おのれ)の両腕(かいな)にその芽を観ながら、旧い生憶(きおく)に充分色付く自己(おのれ)の景色へ倫想(りんそう)を観た…。過去に始まる旧(むかし)の一通(とおり)に自己(おのれ)を集める恋路の生憶(きおく)は、幻(ゆめ)に始まる選り取り見取りの草木(くさき)に積もれる見様(みよう)を嗾け、小躍(おど)りを忘れた日々の逆目(さかめ)に脚力(ちから)を呈(あらわ)す無適(むてき)を繕う…。無宿(むじゅく)に始まる気楼の宿りは人影(かげ)に潜める精神(こころ)が並び、幻想(ゆめ)に茂(しげ)れる一人(ひと)の体躯は私闘を演じる小言に訴え、自己(おのれ)の肢体(からだ)の始終に宿れる虚ろの生気と分業(ノルマ)の総ては、幻想(ゆめ)の早見を過去に集める自己(おのれ)の無力を敵対に観た…。白亜(しろ)く尖れる旧びた栄華は独力(ちから)の小界(かぎり)に美貌を訴え、日々の高嶺に無心を高める自己(おのれ)の過録(かろく)は雅(みやび)を着せ替え、普通の態度を怠惰へ認(みと)める純心(こころ)と魔力は個録(ころく)に訴え、陰府(よみ)の末路を無心に紐解く希望の連夜(れんや)にその実(み)を抱(だ)いた…。過去(むかし)を知り生く不毛の凝(こご)りは旧びた小敗地(アジト)を着せ替え始めて、無垢の自己(あるじ)を孤独に替え生く不毛に纏わる美識(びしき)の守りは、生跡(あと)に棚引く孤業(こぎょう)の末路へ無色(いろ)を付け生く未解と同じく、幻想(ゆめ)に基づく仮想の日々には選り取り見取りの連歌が湧いた…。自己(おのれ)の腕力(ちから)に孤独が立つ内「未知の記憶」は自由を揺さ振り、漆黒(くろ)い髪から小宙(そら)を覗ける生憶(きおく)の憂慮は散漫ながらも、日々の最中(さなか)を経過(とき)に埋(うず)める未解の自然(あるじ)と堂々巡り、日々の姿勢(すがた)に一人(ひと)を認(みと)める孤業(こぎょう)の残骸(むくろ)は景色に降(お)り立つ…。欲と神秘(ふしぎ)にその目を乞う内〝希望に迫れる論議〟の行方は「未活に振舞う幻(ゆめ)の火照り」と悪しき世に立つ草木(くさき)を仕分けて、自己(おのれ)の過去から生憶(きおく)を尖らす無知の行方と身悶えする内、幻想(ゆめ)に始める過去の八性(おろち)は無感に迫れる夜伽を識(し)った…。幻想(ゆめ)に移ろう生録(きろく)の自活(かて)には雌雄(しゆう)を決する夫婦(めおと)が分れて、菊の篭りに紋章(ことば)を観たのは生憶(きおく)違いの想定から見て、白亜(しろ)い霧から細かく流れる身憶(みおく)の景色をその目に識(し)った。過去に息衝く旧(むかし)の栄華に未来(さき)が佇む安らぎだけ識(し)り、幻(ゆめ)と始めの郷里の空間(あいだ)は未来(さき)を報せぬ悪義(あくぎ)を見て取り、幻想(ゆめ)の重さに気楼が始まる人の過録(かろく)は無重を気取らせ、自由に相(あい)せる不毛の境地は宿(やど)を見果てぬ演劇だけ識(し)る…。幼い独理(ドグマ)に奈落を見て取り器用に走れぬ身欲(よく)の両眼(まなこ)は充分ながらに、自己(おのれ)の脚力(ちから)と孤独に与(あず)ける夜半(よわ)の空気は伽藍に解(と)け出し、見様見真似の空虚の言動(うごき)は人間(ひと)の界(かぎり)でその実(み)を抱(だ)いた…。
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…一応俺は逃げて居たが、何か、逃げる俺の前後に追手である彼らが居、追う、追われる者は変なカオスを引き起こして居た。
俺はあの小さなコミュニティで、男の子や他の子供達に自分の正体を発見された時に、一度、捕まり掛けて居る。よく逃げ延びる事が出来たもんだ、と感心して居た。
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孤刻(ここく)の空間(あいだ)に自由が紛れて、悲壮の許容(うち)から悩みが独歩(ある)くは、未知に繁れる鳶(とび)の形の空気(もぬけ)に滴る朝陽を羨み、しどろもどろの架空の内では甲斐に懐ける男子(おのこ)を探り、深い常緑(みどり)の気品に落ち着く無垢の気色が馬幌(まほろ)を靡かせ、脆弱(よわ)い佳日は徐(おもむ)ろに咲く無知の表情(かお)など適切にも見て、淡い小鳥の無く音(ね)は静かに、沈味(しずみ)に耐え抜く男子(おのこ)を蹴散らせ、不意に究(きわ)まる未活(みかつ)の杜には小宙(そら)を訝る古業(こぎょう)を過ぎ去り、一女(おんな)の魔の手は何時(いつ)に久しく途切りを打ち出し、幻(ゆめ)の夜半(よわ)から端正(きれい)に仕留める未屈(みくつ)の演戯と砂持(すなも)ちだけ見て、黄土に留(とど)める未一(みいつ)の仕種は無機に煩う四季(きせつ)を高めて、無知の一女(おんな)と生憶(きおく)の中へと見様(みよう)の夜伽を演戯に観る内、小鳥に咲くのは景色が遠退く旧い佳日の世渡り上手で、未一(みいつ)に競える旧来(むかし)の女性(おんな)は一切利(き)かずに有頂を拡げて、添い遂げ始める白亜(しろ)い轍は鬢(びん)を横目に朗(あか)るく鳴り立ち、不憫に競える旧(むかし)の凌駕は故縁(えにし)に盛(さか)れる魅了を掌(て)に取り、幻想(ゆめ)の夜伽を不如帰(ほととぎす)に見る孤独の演戯と途中で見るのは、矢張り概(おお)きく夢中に亘(わた)れる人間(ひと)の王佐と昆虫ばかりで、煙たい眼(め)をして女性(おんな)を飼い生きく見本と空間(すきま)の故縁(えにし)の生跡(あと)では、小さな女が孤業(こぎょう)を謳えるしどろもどろの天井知らずで、小宙(そら)の高みで日照りが咲くのは絢爛・情緒の撓(たわ)みの果てにて、無知を着飾る男・女(だんじょ)の故縁(えにし)は気楼の尖りを小敗地(アジト)に置き去り、幻想(ゆめ)の間(ま)に間(ま)に狂い咲きする自体(おのれ)の香(こう)に着くのは、孤業(こぎょう)に謳える懺悔の他日(たじつ)の胡乱(うろん)の目(め)に立つ静けさでもあり、自己(おのれ)の四季(きせつ)に他日(たじつ)を観る程「無垢の化粧」にその実(み)を飼うのは〝天変上下(てんぺんじょうげ)に纏い付き生く旧い定律(おきて)〟の上下と成り活き、さては在らねど四季(きせつ)を幻見(ゆめみ)て、ほとぼり冷め生く気楼の最後は〝既知〟を斬り捨て無言を配(はい)して、旧く萎(しな)びる孤高の独理(ドグマ)は器用に成り立つ旧来(むかし)を憶え、一人に湧き立つ風鈴ばかりは未完(みじゅく)に紐解く快無(オルガ)の既知にて、分厚(あつ)い巧みを四季(きせつ)に掲げる紺(あお)い汗には人間が居り、旧来独語(むかしがたり)の信者の内には未来(さき)を見果てぬ妄想だけ立ち、低い雲間に〝四季(きせつ)〟が蔓延る無限の広間に可笑しく立つのは、朝な夕なに日暮れて懐ける「問わず語りの一女(おんな)」に代わらず、偏(ひとえ)の四季(きせつ)に欲を憶える過去の翼は一人(ひと)を鍛えて、旧来独語(むかしがたり)の奥の方から身内に成り立つ独理(ドグマ)は変らず、日暮れの最中(さなか)に罵倒して生く小言の連呼は遠からずと在り、浅い幻(ゆめ)から生心(こころ)を織り成す不和の空気(くうき)を掠めて跳び果て、明日(あす)の余録(よろく)と精神(こころ)が成り立つ不問の最後は如何(どう)でも気強く、夢中に傅く快無(オルガ)の総理(すべて)は私欲を忘れて段々跳び発(た)ち、活きの隔離を未罪(みざい)に成すのは落日ばかりの凡庸とも成る…。
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…俺はユダとして逃げる途中、自分の前後に居る彼等(追手)を見ながら「石仮面のディオでも良いな」と言う気に成り、石仮面を被(かぶ)る前のディオに成れた。石仮面は懐にちゃんと持って居る。彼等の内(なか)を逃げながら俺は、「いつ吸血鬼に変身してやろう?しかし変身すれば、今見えて居る日光がやばいんだよなぁ、夕方と言えども、日光があれば微弱でもやばい。夜まで何処(どこ)かで待つか。…あと、骨針(こっしん)で脳を突かれるとき、痛みは走らないのか…!?」等と、いろいろな算段をして居た。何かその頃には、俺達は田舎の山の道の上で逃げ追いして居た様(よう)だ。べっとり、と人の血を仮面に塗り、見事吸血鬼に成った暁の自分の成功を想像しながら、早くそうなければいけん、と俺は少々お道化(どけ)た様子に在った。
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無憶(むおく)に突き出る鬢の重さが比重に成り立ち、白亜(しろ)く掲げる無機と相場はごまんと並べる天(そら)を仰いで、窮屈ばかりを無屈(むくつ)に覗かす不倫に活き尽(き)る過去(むかし)に発(た)たせて、広い背中が大宙(そら)を愛する旧い自覚(かくご)を未知に置き去り、月光(ひかり)に幻見(ゆめみ)る孤高の旧さは真向きに相(あい)せる滑稽ばかりで、然(さ)て、幾ら独歩(ある)けど暗い路地から狂々(くるくる)鳴くのは無明(むめい)に名高い人形(かたち)を脱ぎ捨て、白亜(しろ)く成り立つ孤業(こぎょう)の悪路(あくろ)は無謀を棄て尽(き)る音頭を塞ぎ、明日(あす)と現行(いま)との安(やす)みの比重(おもさ)は精神(こころ)の在り処を比重(ひじゅう)に見兼ねて、感謝します…、…男性(おとこ)の不敗を無戒(むかい)に成り立つ不安に活き着く不安と同じで、明日(あす)の個録(ころく)を自由に定める未来(さき)に赴く未来(さき)の成果(はて)までのろのろ歩き、黄金色(おうごんいろ)した不彩(ふさい)に脚色付(いろづ)く無謀の朝陽は男女(ひと)の銀剣(つるぎ)を旧(むかし)に拡がり、明日(あす)と現行(いま)との白亜(しろ)い界(かぎり)は旧い自覚(かくご)に重々阿り…、一人(ひと)の人姿(かくご)を小宙(そら)に映せる過去の無類にその日を見た儘…、明日(あす)の孤独と一人(ひと)の最期は不屈の見取りに次第に阿り、幻(ゆめ)と純心(こころ)の告白ばかりが無知に見詰める自覚(かくご)を立たせて、分厚(あつ)い小宙(そら)から難解ばかりが懐(うち)を照らせる不尊を成らせて、自由に見詰める人宙(そら)の空間(あいだ)は人密(みつ)の生理をその瞳(め)に過(すご)させ、分厚(あつ)く立たせた人壁(かべ)の援助が翌朝(あさ)に拡がる不解を気取り、無知に活き尽(き)る無重の火照りは人畜家(ホテル)の夜から無像(むぞう)が成り立ち、幻(ゆめ)の不思議は未来(さき)に阿る比重の境地に未潤(みじゅん)が先立ち、不敗に毒吐(どくづ)く純心(こころ)の両刃(やいば)は白々(しらじら)燃え行く生理を保(も)ち出し、一人(ひと)の過去から自己(おのれ)を透せる旧い正義に膨らみが在り…、幻覚(ゆめ)の成果(さき)から無情が成り立つ不安ばかりの凝(こご)りの人形(かたち)に「無垢」を酔わせる不倖が成り立ち、不装(ふそう)に追い立つ旧来(むかし)の景色は未来(さき)を想わす過労を労い、分身ばかりが純心(こころ)を相(あい)せる旧い人形(かたち)にそっと立たせる…、街の灯(あか)りが男女(ひと)を相(あい)せる向日の生路(きろ)から活き血を欲し、幻覚(ゆめ)と精神(こころ)の不浄の未覚は翌朝(あさ)に遮る空を象り、白亜(しろ)く語れる不倖と欲には無色の炎が燦々ながらの日照りと同じく、過去に無いのに撰抜者(エリート)等(ら)が来る地球(ほし)の頭上(うえ)から無刻(むこく)が成り立ち、白亜(しろ)く不思議な純心(こころ)が群がる無垢と純心(こころ)の温度が成り立ち、幻覚(ゆめ)と神秘(ふしぎ)の不装(ふそう)の空間(あいだ)は不侭(ふじん)と現行(いま)との過去(むかし)を呼ばわり、人間(ひと)を正義の理義(りぎ)の極致は無像(かたち)に退(ひ)かせる悲壮を相(あい)し、幻覚(ゆめ)に壊れる不解の愚行(おろか)は漆黒(くろ)く咲かせる人間(ひと)に成り立ち、自己(おのれ)の不思議と固陋の覇気には身重の牙城(とりで)と悪義(あくぎ)が疾走(はし)り、白亜(しろ)く弄(あそ)べる無垢の景色は人密(みつ)に仕立てた愚行(おろか)に弄(あそ)び、日々に咲き生く空転(まろび)の総理(すべて)が過去に生い立つ気色に塞がり、幻覚(ゆめ)の吐息と未知の四季(きせつ)は翌朝(あさ)に蔓延る不彩(ふさい)を悦び、斯(か)くも語りて、自己(おのれ)の旧さに不倖が成り立つ白亜(しろ)い浅葱の小宙(そら)など見え果て、自体(おのれ)の無知から転々(ころころ)按転(ころ)がる不装(ふそう)の理屈に純心(こころ)が空転(ころ)がり、旧く棚引く無残に成り立つ旧来独語(むかしがたり)の渡来と成り立ち、動く男・女(だんじょ)に人密(みつ)が語れる自由の哀戯(あいぎ)は平々(ひらひら)転がり、自己(おのれ)の不俱の極みに過労が活き発(た)つ小宙(そら)と現行(いま)との無戒(むかい)が素透(すどお)り、朝な夕なに無知を侍らす大宙(そら)の痩躯は無粋を留(とど)める大路(おおじ)を並べ、白亜(しろ)い陽光(ひかり)が浮(ふ)ら浮(ふ)ら始める〝幻(ゆめ)の散歩〟を頭上(ずじょう)に掲げ、現行(いま)と無知から精神(こころ)を相(あい)せる不告(ふこく)の両刃(やいば)は毒舌だけ保(も)ち、白亜(しろ)く弄(あそ)べる広い世界(かぎり)は人密(みつ)の広がる空白とも成り、悲壮に立たせる神秘(ふしぎ)の個録(ころく)は無知に急げる純心(こころ)を侍らせ、自己(おのれ)に咲かせた哀しみばかりが無想と現行(いま)との生楽(きらく)を認(したた)め、広い空間(すきま)に自然(るじ)を失くせる自己(おのれ)と最期の労苦を惜しみ、人間(ひと)に始まる世界の凝視は旧来独語(むかしがたり)をその芽(め)に立たせる広い人姿(すがた)の行間(ぎょうかん)だけ識(し)り、無機に彩(と)られた活命(いのち)の火照りはしどろもどろの勇気に成り立ち漆黒(くろ)く歪める人間(ひと)の躰を自己(おのれ)の生義(せいぎ)へ段々透らせ、夜半(よわ)に靡ける不活(ふかつ)の蟲(むし)には生路(せいろ)が降(くだ)れぬ盛(さか)りが呆(ほう)け、明日(あす)に画せる不の欲には未像(みぞう)に立たせる自己(おのれ)が塞がり、幻覚(ゆめ)と初歩(はじめ)に瓦解が織り成す倖(こう)と生義(せいぎ)に身欲(みよく)が気走(きばし)り、人間(ひと)の汗(しずく)に生気が往くのは無類の勇気と児(こども)を見果てて、見定め始める朝陽の美声(こえ)には分厚(あつ)い四季(きせつ)の人壁(かべ)が成り立ち、陽(よう)の光に淡さが零れる無垢の人形(かたち)に鋭気が綻び、翌朝(あさ)に捕まる孤独の暗(やみ)とは伝説(はなし)の横から表情(かお)を覗かせ、一人(ひと)と自主(あるじ)の白衣(ころも)の浮薄(かる)さは黄金(きいろ)の脚色(いろ)した人姿(すがた)を愛し、自体(おのれ)の白亜(しろ)さに未亡が捕まる告(おの)が無口の転財(てんざい)だけ在り、無口に安(やす)める一人(ひと)の共鳴(なげき)は一人(ひと)の生果を無謀に這わせて、休む間も無く〝次第〟を仕留める男性(おとこ)の自覚をその芽(め)に立たせる、…不倖と両刃(やいば)の純心(こころ)の〝立ち〟には未覚を拾わす家屋が成り立ち、過去(むかし)に幻見(ゆめみ)た気色の両刃(やいば)が不遇の気憶(きおく)に漫々(そろそろ)見合わせ、不倖と現行(いま)との琥珀の銀河に生憶(きおく)が脚色付(いろづ)く目的だけ見て、自体(おのれ)の無知から生録(きろく)が翔(と)ぶのは幾様(きよう)に溺れる不解に近寄り、無口に拡がる紺(あお)い四季(きせつ)の、浮惑(ふわく)に幻見(ゆめみ)る気楼と成った、過去の幻見(ゆめみ)は筆者の懺悔の幾様(いくよう)から観た四季(きせつ)に群がり、策謀ばかりが横行して生く旧い無垢への生路(きろ)が成り立ち、幻覚(ゆめ)の無覚(むかく)に漫々(そろそろ)近付く不装(ふそう)の合図にしっとり降(お)り立ち、幻(ゆめ)の不明(あかり)を無言に立たせる旧(ふる)の四季(きせつ)の晴嵐(あらし)に採った…
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…俺は、犯人として追われる身に成った男の気持ちを、夢の力を借りる、と言うこの様な方法により知る事が出来た。貴重な経験であった。
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…孤独の小宙(そら)から浮(ふ)わ浮(ふ)わ上がれる不条理だけ見た琥珀の景色に、音色(ねいろ)が慌てる精神(こころ)の透りは無垢に彩る小言と概(おお)きく、旧い景色に身悶えして生く不本(ふほん)の合図は過去に覗ける無頼を観た儘、気楼の行方を女性(おんな)に盛(さか)らす夜半(よわ)の辛気(しんき)に重々慌てて、幻覚(ゆめ)の景色と独創(こごと)の空間(あいだ)は苦労を見果てぬ柔裸(やわら)を掌(て)にし、何時(いつ)も間に合う四季(きせつ)の私宝(たから)は詫(わ)び寂(さ)びだけ識(し)る精神(こころ)を愛する、そう言う律儀を生憶(きおく)に報され過去を画(え)にする不当の自覚(かくご)は、自己(おのれ)の体(からだ)に未覚を相(あい)したしどろもどろの故縁(えにし)を気にして、一人(ひと)の小躍(おど)りを無垢に忍ぶは非情を愛した景色に逆らう…。孤高に組みする私宝(たから)と山場(やまば)は理機(りき)に相(あい)せる旧さに貴(たっと)び、自体(おのれ)の気色に身重を信じる幾様(きよう)の合図を底儚く識(し)り、柔い相図(あいず)を女性(おんな)に集めた無機の歩幅にそのまま入(い)った…。無刻(むこく)の自主(あるじ)に純心(こころ)を騒がせ、色と緑(みどり)の四季(かたち)は膨(おお)きく、一人(ひと)の人姿(すがた)に淡さが昇れる旧い大宙(そら)など行儀と偽り、自己(おのれ)の未完(みじゅく)に過去を巡らす無垢の茂みは淡手(あわで)を概(おお)きく、悴む宙(そら)から白衣(ころも)を仕立てる見真似の狡さを画(え)にして描(か)いた。一幻(ゆめ)の乙女(おとめ)が景色を彩り、快活ばかりを私闘に詠む頃、幻覚(ゆめ)の浮き輪に自由を見守る夜半(よわ)の傘下は無暗(むやみ)を相(あい)して、白亜(しろ)く束ねた過去の背中は儀式を愛する女性(おんな)に宜しく、戯言(ことば)の巧みを宙(ちゅう)に侍らす自由の傘下を秀でて描(か)いた。気楼に蔑む未覚の成らずは故縁(えにし)に集まる気楼と同じく、幻覚(ゆめ)の夜半(よわ)から好機を逃がせる旧い夜伽を自己(おのれ)に安めて、小宙(そら)に成り立つ不覚の演戯は生憶(きおく)の姿勢(すがた)に一目置いた。既知に佇む私宝(しほう)の行方は純度に侘しい生憶(きおく)に宜しく、白亜(しろ)い小鳥と大宙(そら)から男女(ひと)を相(あい)する一人(ひと)の行儀を検算した儘、自己(おのれ)の欲から純心(こころ)を揺るがす未憶被(みおくかぶ)れの有頂の総ては、自由に潜れる浮世の生理と親(ちか)しい空間(あいだ)を暫く保(も)った…。過去に息衝く不毛の行方は自己(おのれ)の旧さを自伝に介して、宙(そら)を見ながら気楼に育む不彩(ふさい)の純度をその掌(て)に描(か)いた。未知の櫓に息衝く網羅は故縁(えにし)に象る不彩を掌(て)にして、広い世界に自己(おのれ)を牛耳る孤独の進化を段々培い、不毛の論議を永久(とわ)に預ける不和の行方をしどろに売った…。過去の行方に固陋が先取る孤高の集成(シグマ)は大体成らねど、幻(ゆめ)の雫が景色を幻見(ゆめみ)る気楼と進度(しんど)の生路(きろ)の暴嵐(あらし)は、幻(ゆめ)に彩る世界(かぎり)と安堵の呼気(こき)に片付く故縁(えにし)に同じく、無類の極みに未活を呼び込む一人(ひと)の自主(あるじ)に聡明だけ得た…。自己(おのれ)の過去から生録(きろく)が基づく千夜(とばり)の合図は動転しながら、行方知らずの未聞(みぶん)の景色と脚色(いろ)の下りに同じく透り、一人(ひと)に成り立つ不思議の木(こ)の葉(は)は生気に彩る旧(むかし)と同じで、一人(ひと)を醒ませる神秘(ふしぎ)の援助は未知の集成(シグマ)に重々秀でた…。
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…襖の景色、未憶(みおく)の旧差(ふるさ)…、小言(ことば)を失う景色の許容(うち)では気楼に投げ込む暗夜と同じく、既知の夕べに過録(かろく)と同じく見様見真似の堀が在る等、息衝く道理は気楼の世界に見本を呈(しめ)せる無我を送った…。
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…過去の栄華に縋り渡って、自己(おのれ)の白亜(しろ)さに濡れて居た頃、日々の優雅に紐を解(と)くうち精神(こころ)の微動(うごき)に一女(おんな)が寄りつつ、日々の主宴(うたげ)に自由が無いのは旧(むかし)の独語(かたり)に段々萎えるが、端正(きれい)に満ち往く純心(こころ)の目下(ふもと)は過去の栄華を転覆させつつ、気味と未(いま)とを無性(むしょう)に幻見(ゆめみ)る鈍心(こころ)の独気(オーラ)と先を競った…。幻想(ゆめ)の境地に成果を汲み取る〝幻(ゆめ)の夜半(よわ)〟から転々按転(ころ)がり、白亜(しろ)く爛れた美貌の宮(みやこ)は旧い境地を生憶(きおく)に置き去り、幻(ゆめ)と精神(こころ)の不彩の宙(そら)には見本の琥珀が炎天下に在り、人間(ひと)に導く純心(こころ)の余裕(ゆとり)が過去に基づく女性(おんな)に表せ、一人(ひと)の仕種が人密(みつ)に埋れた孤高の気流(ながれ)は不毛に途切れた…。一体(ひとつ)の女性(おんな)に生気が酔いつつ、無垢の生果は人知れずに在り、白亜(しろ)く成り立つ電光(ひかり)の在り処は無頼に辿れる不尊(ふそん)を見定め、孤高と脚色(いろ)との不満の一形(かたち)は未来(さき)に見惚れる八性(おろち)を引き摺(ず)り…、深い宙(そら)から純心(こころ)の色香(いろか)は無重の生跡(きせき)を立たせて行った…。過去の小躍(おど)りを生跡(きせき)に追いつつ旧い光明(あかり)は小宙(そら)へと追い駆け、白亜(しろ)く成り立つ不倖の柔裸(やわら)は男女(ひと)の生気の初歩(いろは)と同じで、幻想(ゆめ)と孤独の枯渇の裾には段々透れる脆さが発(た)った。一幻(ゆめ)に始まる魅力の気色は孤高の魅力を過去(むかし)に追い駆け、白亜(しろ)く棚引く無尽の試(こころ)は無垢に成り立つ不毛を立たせて、人密(みつ)に始まる無言の繁りを徒労に酔わせる審理(しんり)を買うのは、幻(ゆめ)と自己(おのれ)の過去(むかし)に成り立つ不彩(ふさい)の自然(あるじ)と同等とも成る。白亜(しろ)く燃え立つ日々の景色は幻想(ゆめ)の空間(すきま)に人間(ひと)を盛(さか)らせ、低い白雲(くも)から真逆(まさか)に辿れる旧い弄(あそ)びの過程を幻見(ゆめみ)て、人の労(ろう)から気楼が絶やせる無価値の女性(おんな)は宙(そら)へと伸び立ち、非道に始まる自己(おのれ)の原野(げんや)は過去(かこ)を忘れて精神(こころ)に跳んだ…。一人(ひと)の身辺(あたり)を夢中に立たせる旧い正義の要(かなめ)を睨(ね)めては、幻想(ゆめ)に始まる身憶(みおく)の音色(ねいろ)と美声(こえ)に化け生く過保護を立たせて、淡く拡がる孤独の日々から無理を通せる旧さを識(し)った。女性(おんな)の日々から生路(きろ)を立たせる不動の自主(あるじ)は延々豊かに、人間(ひと)に蔓延る無口の揺らぎは人密(みつ)に棚引く篝(かがり)を投げ掛け、自己(おのれ)の成気(せいき)を不純に盛(さか)せる見事の賢者は生本(きほん)を呈して、自己(おのれ)の生果を未知に遣るのは神秘(ふしぎ)と未(いま)との味良(あんじょ)うにも在る。無意識から得た見本の生義(せいぎ)は無価値に息衝く孤独を苛み、幻覚(ゆめ)に安転(ころ)がる八頭(おろち)の幻(ゆめ)には〝見本〟が呈(しめ)さぬ定義を翻(かえ)り、幻覚(ゆめ)の無実に底儚く散る無音の〝成らず…〟は生義(せいぎ)を貴(たっと)び…、一人(ひと)の木通(あけび)を人山(やま)に見送る固陋の栄者(えいじゃ)にそのまま透れる…。旧い弄(あそ)びに過保護が成り立ち、不満と正義の安心(こころ)の代謝は現行(いま)でも、幻覚(ゆめ)の夜肌(よはだ)に懐かしくも成る不毛の最期を努々(ゆめゆめ)見て居た…。爛れた女性(おんな)は気色を相(あい)して、固陋の合図を未覚に問うのは、不毛の律儀を純心(こころ)に合せる不義の盛目(さかめ)に味良(あんじょう)載った…。
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未憶(みおく)の成らず…過憶(かおく)の剣(つるぎ)…孤独の習わし…意味の醜態…不信の阿り…未覚の連想(ドラマ)…女性(おんな)の伴天連(ばてれん)…男性(おとこ)の孤憶(こおく)…身重の如月…分厚(あつ)い田楽(でんがく)…精神(こころ)の砥石…思乱(あらし)の極力(ちから)…明日(あす)の朗(あか)るみ…
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過去に潜れる暦(こよみ)の許容(なか)から旧い景色の冒頭だけ見て、脆弱(よわ)く生育(そだ)てる精神(こころ)の迷いは加減を識(し)らない悪しきを保(も)った。幻覚(ゆめ)に集(たか)れる不意の自主(あるじ)は黄金(こがね)に培う魅力を観た儘、白亜(しろ)い吐息の許容の中には打ち出(で)の極みがどんどん遠退き、自己(おのれ)の美白に美声(こえ)が静まる無垢の思乱(あらし)は奇妙に転じ、暗(やみ)に活き尽(き)る脆さの類(たぐい)は自己(おのれ)の集成(シグマ)に堂々跳び乗る…。
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…「成果と言うのは冒険から生れるのでなく、勝ち戦に生れるのである…」
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未知に始まる呼吸の途切りは過去に活き尽(き)る文言(ことば)を相(あい)し、無垢に始まる無題の自主(あるじ)は普遍に拡がる無彩(むさい)に散った…。男性(おとこ)の気色と一女(おんな)の吐息は理知に踏み切る文言(ことば)を見送り、夜半(よわ)の郷(くに)から身悶えして居る〝不毛の自然(あるじ)〟は困憊して居た。無類に途切れた孤高の初歩(いろは)は不彩(ふさい)と色付く男・女(だんじょ)が飛び交い無知に限れる個録(ころく)の空間(あいだ)は不在の男女を頭上に納めて、旧い明日(ひかり)に未知が活き尽(き)る無類の自主(あるじ)は密かに屈(こご)める未解(みかい)を保(も)った。明日(あす)を彩る気配の初歩(いろは)は気楼に遮る無活(むかつ)を愛し、白亜(しろ)く成り立つ不義の要(かなめ)は女性(おんな)の柔裸(やわら)を次第に好いた…。白亜(しろ)く途切れる無屈(むくつ)の若輩(やから)が人密(みつ)に覗ける不彩(ふさい)に成り立ち、白亜(しろ)く昇れる精神(こころ)の軟身(やわみ)は不通に色付く無感に就いた。過去(むかし)に遮る純心(こころ)の吐息が不毛に始まる裸体(からだ)に載り出し、無垢の火照りが私闘に昇れる無覚(むかく)に弾ける曇寄(どんよ)りだけ観た。一人(ひと)の逆上(のぼり)が不覚に色付き白亜(しろ)く脚色付(いろづ)く不快に始まり、小宙(そら)に昇れる人体(ひとのからだ)は不朽に吃(ども)れる旧(むかし)を語り、白亜(しろ)く辿れる不屈の人山(やま)には無知に弾ける不遇を保(も)った…。幻(ゆめ)の電子に過去が息衝き、不覚に昇れる無戒(むかい)が成り立ち、自己(おのれ)の旧(むかし)に電流(ながれ)が色付く無想の幻体(からだ)がどんどん素透(すどお)り、朝な夕なにしどろもどろの無風(むふう)の静味(しずみ)は人間(ひと)を送った…。翌朝(あさ)に佇む人間(ひと)の個録(ころく)を無風の活路に段々戦(そよ)がせ、青空(そら)に見送る青さの総理(すべて)は無垢に始まる初歩(いろは)を留(とど)める…。無垢の四季(きせつ)を過去(むかし)に留(とど)める不敗と初歩(いろは)と加減に出戻り、白亜(しろ)く途切れた無屈の思乱(あらし)は過去に息衝く純心(こころ)に成った…。白亜(しろ)く塞がる無屈の初歩(いろは)が男女(ひと)の裸体(からだ)に段々素透り、脚色(いろ)の文句と裸体(からだ)の火照りは不彩に弾ける未知を想って、過去に彩る旧(むかし)の過去(とき)には不且つの朝陽が曇寄(どんよ)りして居り、無色が疲労を遮る無頼の景色に女性(おんな)を射った…。白亜(しろ)く挿(す)げ立つ無屈の脚色(いろ)には人密(みつ)の幻覚(ゆめ)から常緑(みどり)が抜け出せ、一幻(ゆめ)と純心(こころ)の不遇の初歩(いろは)は未来(さき)を荒らせる無頼に立った…。
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…無覚(むかく)に拡がる過去の不通は、白亜(しろ)い季節に過去が降(お)り立ち、旧来(むかしから)在る不倖の要(かなめ)は幸福だけ見る価格を識(し)った。不法に息衝く不相(ふそう)の初歩(いろは)は女性(おんな)に色付く無刻(むこく)を立たせて、水に彩る不遇の脚色(いろ)から過去(むかし)を見知らぬ男女(ひと)を越え往く…。
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過去(むかし)に追い往く個録(ころく)の幻想(ゆめ)から無謀の論拠が無彩(むさい)を採り上げ、白亜(しろ)く雪崩(なだ)れる不本(ふほん)の合図は無垢の個録(ころく)をどんどん採り下げ、不通の人形(かたち)に過去が成るのは感覚(いしき)の幌から端正(きれい)に描(か)いた。理知の理性(はどめ)に未来(さき)が成るのは不屈の空転(まろび)が安転(あんてん)する内、不解(ふかい)の音頭を精神(こころ)に成すのは無休の隔離の呆然だった…。不通の小敗地(アジト)が純心(こころ)を織り成し不俱の景色を彩り突くのは、自己(おのれ)の無屈と過去の文句(ことば)の疲労に弾ける無彩に追い駆け、分厚(あつ)く断たれる旧(むかし)の流行(ながれ)は私儀(しぎ)を相(あい)する不活を解(と)いた…。脆弱(よわ)く途切れる宙(そら)の合図は自己(おのれ)の膣(こう)から思乱(あらし)を見上げて、不幸が成らない無垢の柔裸(やわら)が自己(おのれ)の価値など純心(こころ)に費やせ、小宙(そら)の脚色(いろ)など不意に留(と)めるは無知と生憶(きおく)の私業(しぎょう)を解(と)いた…。白亜(しろ)く途切れる純心(こころ)の棘には過去と現行(いま)との繋ぎを見て取り、幻想(ゆめ)と純心(こころ)の不在の朝日の美声(こえ)には旧い文言(ことば)の火照りを保(も)った…。過録(かろく)の夜宙(よぞら)へ男女(ひと)が対する不能の合図はぞんざいながらも、孤独を相(あい)する無活の仕種は不明(あかり)に対せる精神(こころ)を射った…。旧(むかし)に懐ける白亜(しろ)い四季(きせつ)は不遇を愛する知識に寄り添い、自己(おのれ)の肢体(からだ)を過去に託せる無垢の相図(あいず)にこびり付きつつ、過去の行方に自己(おのれ)が企む未解(みかい)の温味(ぬくみ)を高めて往くのは、自己(おのれ)の理知から純心(こころ)が織り立つここうの進度(しんど)を不毛に立たせ、相も変らず不快の讃美は〝過去(むかし)に燃え立つ旧さ〟に昇り、未知に積もれる不彩の個録(ころく)は自己(おのれ)の神秘(ふしぎ)の高みでもあり、未解に燃え立つ神秘(ふしぎ)の隔離は理彩(りさい)に操る白亜(しろ)さを乞いつつ、幻(ゆめ)に沿い往く旧(むかし)の冴えには「過去の絵具(えのぐ)」と無想と掲げて、自己(おのれ)の恥から脆さを問い生く旧い純心(こころ)の生い立ち等在り、過去の無垢から純心(こころ)が向くのは素人(ひと)と一幻(ゆめ)との調子に添った。一人(ひと)に相(あい)せる孤高の進度(しんど)は幻覚(ゆめ)と自然(あるじ)の千夜(とばり)に降(お)り立ち、不遇の人密(みつ)から過去を織り成す素人(ひと)と人間(ひと)との過去(むかし)を追い駆け、自己(おのれ)の過日(かじつ)を悲壮に剥くのは無実の一夜(とばり)の進歩と同じく、朝な夕なに身の上だけ観る旧(むかし)の佳日の采配など識(し)る…。自己(おのれ)の活路を無尽(むじん)に仕留める不彩の過日(かじつ)は身の上だけ採り、欲芽(よくめ)に見惚れる精神(こころ)の正義は暗(やみ)を案じる個録(ころく)を表し、不在に彩る感覚(いしき)の旧さは無垢の人形(かたち)と呼吸だけ彩(と)り、自己(おのれ)と未(いま)との生気の魅力は白亜(しろ)い自覚(かくご)の彩りだけ識(し)る。過去の栄華に魅力が成るのは不彩の合図が段々素透り、幻(ゆめ)と活命(いのち)の小宙(そら)の行方を孤高に色付く不解(ふかい)に遣った…。一人(ひと)の朝日と無謀の四季(きせつ)は不義と欲との純心(こころ)に同じく、過去に導く不倖の合図は無機の純心(こころ)と身欲(みよく)に固まり、橙色(おれんじいろ)した無屈の価値には不彩の使途(しと)への初歩(いろは)を識(し)った…。幻覚(ゆめ)に彩る無価値の孤独は広い演戯の宙(そら)へ向かって、幻(ゆめ)と自己(おのれ)の純心(こころ)の内(なか)への不遇の刹那を彩り始めた…。
*
…過去と活命(いのち)は旧(むかし)を脱ぎ捨て、脚色(いろ)を守れる不倖の朝陽は付加に相(あい)せる過録を採った…。
*
幻想(ゆめ)と気憶(きおく)に滔々流行(なが)れる不悶(ふもん)の四季(きせつ)に余波を遺せる不義利(ふぎり)は同じく、見本に愛する不覚の後手には未完(みじゅく)を想わす悶絶だけ発(た)ち、幻(ゆめ)の余力に掻き分け始める旧い往路の杜撰の日(ひ)の掌(て)は、人間(ひと)の奈落に繋ぎ止め得る精神(こころ)の王者の痛恨だけ識(し)る…。過去に画(え)を解(と)く無休の一途(いちず)は純心(こころ)を凄める奈落を心得、白亜(しろ)く流行(なが)れる知識の目下(ふもと)を人間(ひと)の生義(せいぎ)と謳歌に遣られて、旧く灯せる不敗の純路(じゅんろ)は活き血に紛れた純化を識(し)った。暗(やみ)の果楽(からく)に往路を尋ねる無類の律儀と虚空の小敗地(アジト)は、朝な夕なに過去を統(たば)ねる未解(みかい)の縁者と律儀を採りつつ、不倖を負うまま不彩(ふさい)を束ねた未来(さき)の過去から理解を相(あい)し、暗(やみ)の信途(しんと)へ暴力(ちから)を焚くのは孤高の正義と小敗地(アジト)であった。過去に初めて杜撰を観たのは「幻(ゆめ)の生果」の逆上(のぼり)で在りつつ、白亜(しろ)い肴(さかな)に出戻りして生く人間(ひと)のmorgueは木立に隠され、器用に愛する両眼(まなこ)の光(ひかり)は過去(かたち)に馴らされ自由を貴(たっと)び、一人(ひと)の名前に恋を憶える未活(みかつ)の倣いに朝陽など識(し)る…。自己(おのれ)の初歩(いろは)を小言に安(やす)める無機の良縁(えにし)に小鳥が跳ぶ頃、広く固まる自由の進化は陰府(よみ)の自主(あるじ)を辿々(たどたど)しく採り、幻(ゆめ)に操る神秘(ふしぎ)の過去(かたち)は輪廻の翌朝(あさ)から手習いだけ観て、自己(おのれ)の漆黒(くろ)さと白衣(ころも)の棘には〝幻(ゆめ)の魅力〟が具わり始めた…。過去の未完(みじゅく)に精神(こころ)が問うのは不悶(ふもん)に操る生義(せいぎ)に始まり、白亜(しろ)く辿れる無機の四季(きせつ)に脚色(いろ)を転じた白衣(ころも)を脱ぎ捨て、一人(ひと)の空間(あいだ)を未活に始める向日の景色と感覚(いしき)を掌(て)に保(も)ち、一人(ひと)の空間(あいだ)に生気を観るのは無頓の静寂(しじま)の優越とも成る…。無知に仕留める自己(おのれ)の気色は付加を与える滴(しずく)に似て居り、自己(おのれ)の傍(そば)から見様見真似で盛(さか)れる不毛の儀式に精神(こころ)を労い、過去を通せる無己(むこ)の気色に不頼(ふらい)に準ずる危うさなど観た…。幻(ゆめ)の一形(かたち)に精神(こころ)を纏める不義の夜宙(よぞら)は愚問に片付き、自己(おのれ)を透せる旧(ふる)びた若輩(やから)は無音に根付ける愚かさなど観て、柔い景色と不悶(ふもん)の上手(じょうず)は「亘(わた)り…」に相(あい)せる嘆きを識(し)る儘、不義の要(かなめ)に身欲(よく)を高める無頼の合図を底儚く観た…。白亜(しろ)く途切れる無類の合図は未来(さき)を汲み取る夜半(よわ)を片手に、孤高の目下(ふもと)に欲を愛せる不義の要(かなめ)に未完(みじゅく)を詠む内、広い背中に過去を与(あず)ける未覚(みかく)と輪舞曲(ロンド)の露骨は未(いま)でも、安い四季(きせつ)に不義利(ふぎり)を透せる夜半(よわ)の昼間を艶夜(えんや)に彩(と)った…。幻覚(ゆめ)に静まる朝日の憂慮は未活に始まる不論(ふろん)を掲げて、幻覚(ゆめ)に馴らせる無活の問いには昼間の正義が段々日暮れて…、一人(ひと)に沿い生く不和の共鳴(なげき)が未婚を尋ねる世界(かぎり)を辿れば、やがて死に往く正義と自覚(かくご)も不頼を見送る結果と成った…。表情(かお)を背ける過去の概(おお)くを自己(おのれ)の不得手に次第に戦(そよ)ぎ、白夜(びゃくや)の人影(かげ)から精神(こころ)が問うのは一幻(ゆめ)の感覚(いしき)と脱帽ながらに、過去を見捨てて見守り続ける人の正義と悪夢の住処は、一人(ひと)に断たれぬ旧い精神(こころ)の未活の幌など段々仕留めた…。
人間(ひと)の空虚にその身を任され憤茂(ふんも)に途切れる紅(くれない)ばかりは、一人(ひと)の活路に悠々蠢く旧い景色の畔(ほとり)を眼(め)にして、自己(おのれ)の精気に憤慨して往く「日々の貉」を毛嫌いして居た…。白亜(しろ)く火照れる苦労の末(すえ)から虚無が導く杜撰の交響(ひびき)は、旧来独語(むかしがたり)が活命(いのち)を集める疲労の極致をその身に観て居り、悲観に暮れ往く悲壮の人形(かたち)は欠伸をしながら八性(おろち)を統(たば)ね、暗い夜路(よみち)を虚構に与(あず)ける無知の小言をもどろに呈した…。過去に与(あず)けた日頃の栄誉は未知の紐から深く辿って、精神(こころ)の進途(しんと)を自体(おのれ)に課し往く不能の日々など気軽に保(も)った。幻想(ゆめ)に始まる自己(おのれ)の交響(ひびき)は未知に静まる純心(こころ)に安らぎ、自己(おのれ)を画(え)にして西方(さいほう)から来るしどろの恋歌(れんか)を掌(て)にして鳴いた…。一幻(ゆめ)の虚無から虚像(きょぞう)が仕上がり、無垢に揺らめく故縁(えにし)が往く時、自己(おのれ)の吐息と哀れの乞食が未活を睨んで藪に押し入り、不活に遅れる無垢の像(ぞう)から萎(しな)んで尖れる分派を識(し)った…。幻想(ゆめ)の初歩(いろは)に柵(しがらみ)だけ見て、虚構と自主(あるじ)の形象(かたち)に問うのは、一人(ひと)に見惚れる旧い夜風と奈落の底から尖れる身に立ち、しどろもどろの劇に跳ばせる五月蠅(あわ)い夜風の派裏(はうら)に立つのは、意味を忘れて虚構を識(し)り往く〝見果てぬ信途(しんと)〟の哀れに澄んだ…。幻想(ゆめ)に降(お)り立つ残骸(むくろ)の速水は過去と旧(むかし)に旗揚げした儘、旧国(きゅうこく)豊かに汝を瞳(め)にする未亡の信途(しんと)の絵柄を追った…。気力と独理(ドグマ)に順々尽き得る未明の思乱(あらし)と道理の共鳴(さけび)は、固陋に好く有る純心(こころ)の憂慮と琥珀の脚色(いろ)との童話に付き添い、白亜(しろ)く燃え立つ未覚の紐から無知に従う個力(こりょく)を保(も)った…。女性(おんな)の躰(ひも)から良縁(えにし)が通れる無産(むさん)の界(かぎり)と宙(ちゅう)の大海(うみ)には、自己(おのれ)の身欲が曇寄(どんよ)り羽(は)ためく魅力の小界(かぎり)と雲泥(うんでい)とも成り、未知に活き往く旧(ふる)びた殻(から)には分断され行く生気が成った…。人類(ひと)と個録(ころく)の成果の暗(やみ)には気楼の新芽が未来(さき)へ気走(きばし)り、安い実力(ちから)に実家(いえ)を建て往く不相(ふそう)の快無(オルガ)をその瞳(め)に吐いた。幻覚(ゆめ)の過去から旧(むかし)を観て居り、旧く建ち得る純心(こころ)の活路は、日々の逆目(さかめ)に白亜(はくあ)を感じる不毛の迷路の不虐(ふぎゃく)を識(し)りつつ、無垢を吟じて明日(あす)を繕う旧(むかし)の栄華を誇って解(と)いた…。一重(ひとえ)に成り立つ不和の行儀は残骸(むくろ)に弾ける小鳥と同じく、虚無に見惚れる詩吟の吟味(あじ)には旧来(むかし)に幻見(ゆめみ)たきらいが成り立ち、自己(おのれ)の不和から常緑(みどり)を失くせる永久(とわ)の独語(かたり)を大目に見て居る…。日々のTV(テレビ)と虚無の小敗地(アジト)は、未屈に屈する百足を吟味(あじ)わい、「嫌い」に掲げる自己(おのれ)の自覚(かくご)を光沢(ひかり)に託せる栄者(えいじゃ)に与(あず)けて、無心に紐解く豊かな哀れは身欲を呈して物憂気(ものうげ)さえ観た…。
~ユダの亡命(生録《きろく》の盛《さか》り)~(『夢時代』より) 天川裕司 @tenkawayuji
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