♡N→T? R・・・3 親友だと思っていた美少年が!?
「と言う事なんだ。俺の生活、一気におかしくなってるんだよ・・・
助けてくれよ~・・・」
「う、う~ん・・・それで鷹矢と白川さん、ずっと様子が変だったんだね。
でも、僕が気になるのは一之瀬・・・菜々子さんだっけ?
最初、捨てられたって言ってたんだよね?
グラビアアイドル人気上昇中の有名人なのにその彼氏は彼女の事を振ったんだよね。だとすれば、少し不自然な様にも思えるんだよね」
菜々子が転入して来てから二度目の遠方での撮影。
そして・・・莉子もだ。
あれから、莉子は結局菜々子が所属する事務所に入り、菜々子のライバルとなっていた。
両親も海外へ赴任した為、菜々子がいない間は俺は一人であのデカい家で暮らしている・・・
そんなある日の学校帰り、俺は親友の嵐山 菜都(あらしやま なつ)とファストフード店で駄弁っていた。
と言うより愚痴っていたと言った方が正しいのかもしれない。
「まさか、あの二人が同じ事務所に所属して同じ場所へ撮影に出てしまうなんて、ちゃんと仕事出来るのか?まぁ、今回で二度目なんだけどな・・・」
「う~ん、何かその辺りも僕は少し違和感の様なものを感じるんだよね」
「あぁ、そうだな。どちらも俺の彼女だった、もしくわ現在彼女の2人だ。
そんな2人が仲良く出来るなんて俺も思っちゃいないさ」
あの日の教室での事を思い出し俺は一気に真っ赤になった。
「鷹矢?どうしたの?具合悪いの?ここ、出ようか?」
心配して俺の顔色を覗き込む。
(うっ!?こいつ、こんなに顔を近付けて・・・野郎が何赤くなってんだ!?俺、一体何考えてんだよ!?)
「どれどれ?・・・うん、熱は無いみたいだね。鷹矢はひとが見ていない所で頑張るからあまり無理しちゃダメだよ?」
「な、何もしてないって!俺はただ、最近の生活環境がどうも落ち着かなくてだな!」
「ププッ・・・鷹矢、必死過ぎだよ。そんなに否定しなくても・・・
でも、本当に無理は禁物!昔、そう言ってて倒れちゃった時あったでしょう?」
そう言えば、中学時代の文化祭の時に遅くまで残ってたある日、俺は指示を出したりしながら裏方で頑張った時があった・・・
その時に、一度倒れてしまってこいつが看病してくれたんだっけ・・・
「あ、あの時はサンキューな。おかげで助かった・・・」
「いいんだよ。そんな事。お互い様だからね」
不思議な事は、こいつが誰とも付き合っていないと言う事だ。
これだけ面倒見のいい温和な性格をした男が持てない訳が無い!
「おぃ、菜都?少し聞きたいのだがいいか?」
「どうしたの突然?別にいいけど・・・」
少し頬を染めて菜都は言った。
「お前、モテるだろ?どうして誰とも付き合っていないんだ?」
こんなイケメン男子放っておく女子の気持ちが分からん!
そう思う程菜都は顔が整っていて性格もいい。
「何でだろう・・・ね?一途・・・だからかな?・・・」
「え?今何て?」
ボソッと呟くからはっきりと聞こえない。俺は聞き返したが・・・
「ううん。まぁ、そう言う気持ちになれないから・・・と言っておこうかな」
「何だよ。お前ってかなりコクられてるじゃん!お目に留まる子がいないのか?」
「僕の事はいいだろ?それより鷹矢が今、とんでもない状況に陥っているって所から解決を辿る話をしていたんでしょう?だったらどうするのかを考えようよ!」
少し怒らせてしまっただろうか?
ムスっとした表情を浮かべ菜都は話を本題へ戻した。
「一先ず、今日から二人共いないから出来る事は今の内にやっておいた方が良いと思うんだよね」
生き生きとした様子で語り始めた菜都。
こいつを見ていると俺も何故か落ち着く。
頼れるダチがいると言うのは本当にありがたい。
「じゃぁ、早速なんだけど・・・明日が休みの日の前日だから、お泊り会でもしない?今鷹矢ん家、誰もいないんでしょ?だったら・・・」
ワクワクした様子で突拍子もない事を言い出して来た!?
「お、お泊り会!?・・・あ、あぁ・・・俺は別に構わんが」
俺ん家来る気満々だな?
誰もいないし、まぁ、いいか。久々に男同士でワイワイ出来たらいいなって丁度思っていた所だし。
「だったら、明日の放課後準備して鷹矢の家に行くから♪」
随分浮かれた様子を見せて来るよな・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日、学校が終わり自宅へ帰った俺は、菜都が来るのを待っていた。
♪ピンポーン
「おっ!来たか」
インターホンに応答した後、俺は菜都を出迎えた。
「お邪魔します。あの・・・これ、つまらない物ですが」
手土産を俺に差し出す。
「あ、あぁ・・・ありがとう・・・って気を遣い過ぎだって。俺しかいないんだからもっとラフな感覚でいいぞ?」
「あ、でも、一応・・・ね?」
建前ってやつなのだろうか?
菜都はそう言う所は欠かさない。
「それにしても荷物多過ぎやしないか?」
手に持ったずっしりとした大量の荷物を見た俺は直ぐに持って家の中へ持ち運ぶ。
「ありがとう。では、お邪魔します♪」
一先ず、俺の部屋へ荷物を運び、座らせてお茶とお茶菓子を出す。
「ありがとう。頂きます」
正座で上品に両手で湯呑を持ち、ゆっくりと音を立てずに啜る。
ひと口口に含むと、湯呑を戻し、茶菓子をひとつ取りこれまた上品に口にする。
「お前、本当に男か?」
「あぁ、僕は正真正銘男子だよ。確かめてみるかい?」
そう言うと立ち上がり、ズボンに手を掛けた。
「い、いやっ!いい・・・信じる!信じるから・・・俺はそう言う趣味は持ち合わせちゃいないって!」
焦って菜都を制止させる。
いくら女子に対して色々と思う所があったとしても流石に男へ乗り換えると言う事は俺には敷居が高過ぎる!
「あはははは♪鷹矢は純真だね。莉子ちゃんはきっと幸せになるだろうね」
「なっ、何こっ恥ずかしい事言ってんだよ。それより、どうする?時間あるけど」
「そうだね。鷹矢は休みの日の前の夕方は何をしているの?」
「そうだな・・・まぁ、ゲームやったり出掛けてたり色々だな」
「そっか。僕もゲームなら得意だよ」
意外だな。優等生っぽいイケメンがゲームが得意とかこいつのイメージに無かったぞ。
「ほら、このアプリのゲーム、僕全国ランキング1位なんだ」
「これって・・・お前、スゲーな!全国1位ってプレイヤーどれだけいんだよ?」
「う~ん、この間500万ダウンロード突破したってCMでやってたから結構いるんじゃないかな?」
冷静沈着な一面も目立つ菜都がこんな没頭しなきゃいけないゲームのランキング1位とか凄過ぎるな。
菜都は菜都で色々と頑張ってんだな。
「よ~し、そのゲームで俺と勝負しろ!」
と、とりあえず言ってみるのだが・・・
「はい、これで30戦0勝だよ。いい加減負けを認めなよ」
「いや、まだだ・・・まだ時間がある!きょうは朝まで寝かせないぜ!」
そう言った瞬間だった。菜都は黙ったまま顔を真っ赤にして俯いてしまった。
「おぃ?どうした?」
俺は菜都の様子がおかしいと尋ねてみたのだが・・・
「あ、朝まで寝かせないとか・・・まさか、鷹矢って!?」
それを言われて気が付いた!!
「なっ、何言ってんだよ!そう言う意味じゃねぇっての!誰が男のお前を・・・
だから俺にはそう言う趣味はねぇっつってんだろうが!!」
俺も顔を真っ赤にしながら必死に否定した。
菜都は、確かに整った顔立ちで中性的な綺麗と言われても不思議じゃない顔立ちをしている。だが、仮にもこいつは日本男児だ!
間違えてもそう言う事はあり得ないのだ!
「あっ、いけない!もう6時じゃないか。夕飯の準備をしなきゃ!」
突然菜都は立ち上がり台所を探し始めた。
「いや、店屋物でも頼めばいいだろう?仮にもお前は客人なんだからそんな気遣い・・・」
そう言った瞬間、俺の口へ指を当ててウィンクをして菜都は言った。
「任せておいてよ!僕、家事は得意だからさ♪」
(か、可愛い・・・)
いやいやいや!何を考えてんだよ俺は!こいつは男なんだぞ!
いや、待てよ。菜都は俗に言う・・・
「男の娘?」
思わず声が出てしまった。
「急に何?・・・僕?そうだよ。僕は男の子だけど、それが何か?」
不思議そうに顔を傾けて言った。
どうやら俺の言っている意味を理解出来ていない様子である。
「いや!そうだよ。お前は男の子だ分かっているから安心しろ!」
そう言って俺はキッチンへ案内した。
「やっぱり鷹矢の家、凄いんだね。本当に広くて迷っちゃいそうだよ」
無事にキッチンに辿り着くと、手際良く菜都は夕食の準備に移った。
「お前、本当に多彩だよな。動きもスゲー早いし」
「小さい頃から家事は覚え込まされて来たからね♪じゃぁ、鷹矢はテーブルで待っててくれればいいよ」
「そう言う訳にはいかねぇよ。俺も何か手伝うよ」
そして夕食の準備が整った。
「こんなに色々と本当に凄いよな菜都って・・・」
「そんなに褒めても何も出ないよ。ほら、冷めちゃうだろ?早く食べよう」
食卓には、和食、中華、洋食がバランス良く出されていた。
俺も少しは出来るがここまで行くとシェフかよってなるよな・・・
本当に菜都は誰とも付き合っていないのだろうか?
俺が女子なら絶対に振られても告白し続けるぞ!
って言うより俺にもこんな能力があれば・・・
とさえ思ってしまう。
相変わらず、情けない・・・
色々と感慨深いがとりあえず口にしてみる事にした。
「んまいっ!マジかよ、お前ホンキでシェフになれるぞ!」
どれも嫌味の無いナチュラルな味わい、蕩けそうな深みのある味と舌触り。
甘過ぎず、辛過ぎず、申し分無い!
「結婚して下さい」
はっ!?今俺、何て言った!?
「へ!?・・・あ、あの・・・僕、男子なんだけど・・・いいの?」
目の前にはまるで美少女が照れながら嬉しそうな笑みを浮かべて、それでいて少しだけ困った表情にも見て取れる・・・
「あっ、いや、俺、何か変な事言ったか?すまん。あまりにも美味過ぎて無意識に発言してしまった・・・」
「あ、そ、そうなんだ・・・ううん、何でも無いよ。早く食べて・・・あ、そうだ!
お風呂にも入って徹夜でゲームして・・・」
「そ、そうだな。じゃぁ、食べてしまおうか」
少し気まずくなりつつ、俺達は夕食を済ませた。
「はぁ~、美味かったぁぁぁ~。こんな美味い手料理久しぶりに食った・・・って言うか店で出されたものみたいに美味かったぞ!」
「お粗末様でした。じゃぁ、僕お風呂沸かして来るからお風呂は・・・」
「あぁ、案内するよ」
続いて風呂場へ・・・
「おぉ~・・・こんなに大きなお風呂凄いね!」
「まぁ、スイッチ一つで自動運転するんだけどな」
意外と沸かすのは簡単である。
「じゃぁ、入るか」
「えっ!?・・・あ、あぁ・・・僕、ちょっとひとりで入りたいみたいな・・・」
これまで普通だと思っていた菜都の様子が突然おかしくなった。
「何でだ?こんなに広いなら一緒に入っても問題ないと思うぞ?」
そう言えば、菜都は水泳の授業は休んでいたし、修学旅行などの時もこうして誰かと風呂に入る時には抵抗していた気がする・・・
(まぁ、そう言う男子もいるよな)
「分かったよ。じゃぁ、客人が先に入ればいい。俺は後でも構わないから」
「あ、ありがとう・・・何も聞かないでくれるんだね?」
「まぁな。俺だって隠し事があるのにくどい様に尋ねられたら頭来るからな。
広いし、独り占め出来るからゆっくり入れよ」
そう言って俺は脱衣所から出て行った。
「ヒトリジメ・・・か。そうだね。うん。ありがとう鷹矢」
「キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ~ッ!!!!!」
少しして部屋へ戻って落ち着こうとしたその時だった。
浴室の方から大きな悲鳴が聞こえて来た。
「菜都か!?」
俺は直ぐに浴室の方へと一目散に駆け付けた。
ガラガラガラ
「菜都っ!大丈夫かっ!?」
どうやら、床に足を滑らせてしまい湯舟の方へ倒れてしまったらしい。
「おぃ、大丈夫か!?しっかりしろ・・・って菜都!?」
全ての糸が繋がった・・・
どうして、水泳の授業に出たがらなかったのか・・・
どうして、皆と一緒に風呂に入らなかったのか・・・
「息をしていない!?・・・すまん、確認させてもらう・・・」
心肺停止の状態。
まずい、直ぐに蘇生方法を使わなければ・・・
俺は、人工呼吸と心臓マッサージをを繰り返した。
幼少期からこう言う事は重要視されて来た為、俺も難なく行動に移せた。
だが、これで持ち直してくれなければ、スマホも部屋だしまずいよな・・・
そう思い、俺は必死に彼・・・彼女の名を呼び続けた。
「んん~・・・ケホッケホッゴホッ・・・」
「持ち直したか!良かった・・・本当に・・・本当に良かった・・・」
「・・・・・・私・・・へ?・・・私・・・裸?・・・お風呂に入って・・・
キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ~!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「お、お騒がせしました。それに、ご迷惑もお掛けしました」
頭を何度も何度も床に付け菜都は詫びを入れて来る。
「いや、お前が持ち直してくれて本当に良かった。
連絡も入れられない状態で心肺停止していたから俺は本気で焦ったんだ」
「心肺停止・・・って言う事は・・・じ、人工呼吸も!?」
「あ、あぁ・・・すまない。そうでもしなきゃお前は助からなかったと思う・・・
俺なんかの人工呼吸で悪かったよ」
「そっか・・・良かったぁぁぁ~♡」
ん?何だ?今一瞬目が光った様な気がする・・・
「私の初めてを鷹矢に捧げられたんだね♡」
「い、いや!おまっ、ハート目になってるぞ!?それに私の初めてって・・・
人聞きが良くないと言うかなんと言うか・・・」
そんな事を緊急の直後で安心した時に言われたら俺はどうすればいいんだよ!?
「もう、隠す必要は無いんだよね?だったら・・・今夜は寝かせないぞ♡」
「一応、確認しておくが、ゲームをするんだよな?」
「えぇ♡勿論だよ~君と私のあっつ~いゲーム♡」
「お前も人格変わってるぞ!?」
「だって・・・もう余計なカムフラージュしなくて済むと思うと私、昂っちゃって」
「ん~、言っておくが、俺には莉子と言う彼女がいるからな!」
菜々子が家を空けてくれたからようやく平和な日常が訪れるかと思ったのだが、まさかこんな所に刺客がいたとは思わなかった・・・
どうやら菜都・・・基、菜都美は厳格な家系で育って来た為、女子としてどこぞの馬の骨とも分からない男子と結ばれる事を強く否定していたらしい。
その為、幼少期の頃から男子として育てられていたらしい。
だが、やはり根は純粋無垢な女子だったのだ。
ずっと男子として育てられていた為、女子である事が明るみに出て、どの様に接して良いのか分からないだけなのだろうと俺は思っていた。
「大丈夫♪今この家には二人っきり。鷹矢さえ誰にも言わなければ誰にも悟られる心配は無いから♡」
「いや、そう言う問題じゃないんだよ!落ち着け、とりあえずそのハート目は戻そうか?そして、顔が近いから元の位置に戻って欲しい!」
俺もまたしても頭の回転が追い付かない様な出来事で少々混乱気味である。
「夜はいっぱいご奉仕致しますね♡ご主人様♡」
「いやっ、お前、厳格な家庭に育って来た割に何処からそう言う知識を得た!?」
「ご安心下さい。ちゃんとメイド服は持参して参りましたから♡」
「って、お前、正体明かす気満々だっただろっ!?」
「いえ、この衣装はいつか鷹矢・・・いいえ、ご主人様に今日の様に正体がバレてしまった時に精一杯ご奉仕させて頂こうと常日頃から持ち歩いていたのです♪」
嘘だ・・・絶対今日、正体明かす気で来たはずだ・・・
「すまんが・・・頭の整理が追い付かないんだ・・・
親友だと思っていたお前がまさかの女子だった・・・
あんな事故が起きた直後だ・・・
色々と落ち着いて考えたいんだ。
悪いが、夜這いだけはしないで欲しい・・・」
「そんな・・・じゃぁ、来週は?来週は一人かな?」
「いや、週明けには二人共戻って来るよ」
「そんな!?・・・ガーンorz」
「いや、そんなあからさまにショックを受けられてもな?・・・って何地味に衣装着替えてるんだよ・・・ってお前、俺が見てるんだから隠れるなり隣の部屋に移るなりしろよ!」
「えぇ~・・・ですがご主人様?メイドの衣装を生着替えで見るのも乙なものですよ?」
「いやいやいやいやいや、何処にそんなド変態なご主人様がいるんだよ!」
「私が読んだライトノベル(1〇歳未満購入禁止)ではメイドを飼っているご主人様が夜な夜なそのメイドにそれはそれは破廉恥極まりのないドスケベな行為を行っておりましたから・・・てっきり鷹矢様もその様な事を・・・」
「するかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~っ!!!そんなのフィクションの世界だけでの話だ!!って言うかお前何てもの読んでんだ!?あれだけ清楚で凛々しい憧れの様な存在であるお前が何たる・・・うぅっ・・・」
ツンツン♡
「ですが、ご主人様のこちらはテントが張られていらっしゃいますよ?」
「さっ!?触るなっ!!ちょっと油断したら何で俺の周りの奴らはこんな事ばかり・・・」
「殿方はココを色々と弄り回す事で心地が良くなられると勉強致しましたもので・・・」
「そっ、それはそうなんだけどそうじゃないんだよ!分かってくれよ・・・」
とは言っても男の性(さが)はどうしても抑えがきかない・
「大丈夫です♪私が内緒にしておきます故・・・ご主人様は堂々となさって下さいませ♡」
「はぁ~・・・悪いが疲れたからきょうはもう寝る・・・ゲームは明日の日中でもいいだろ?」
「はっ!そ、そうですね。お疲れになられていらしたとはメイド失格です。
色々と申し訳ございませんでした。この奴隷メイド、一生を掛けてご主人様にお仕え致しますのでどうぞ、お好きな時にお好きな様にお使い下さいませ!」
「いや、色々と問題発言のオンパレードだぞ?俺はお前を奴隷とも専属メイドでも使う気もない!さっきから言っているが俺には莉子がいる。悪いがお前が女の子だと分かった今、同じ部屋で寝泊まりするつもりはない!寝床だけは妹の部屋を使ってくれ。菜々子の部屋だから綺麗にはしていると思う!」
「そんな・・・ですが、ご主人様の命であれば致し方ありません。
今宵は菜々子様(将来の妹)のお部屋でお世話になる事に致します・・・うぅぅぅ~・・・」
「泣いた振りをしても無駄だ!俺は菜々子に捨てられたんだ。そんな俺が莉子を裏切られない・・・」
「菜々子さんの件ですが・・・」
俺がそう言うと菜都美は突然真剣な表情を浮かべて口を開いた。
「私が思うに、何か事情があってそう言う事をされたんじゃないかと思うんです・・・」
「それってどう言う事だ!?」
菜々子が事情があって、誰かに寝取られて俺の元へ来てちょっかいを掛けていると・・・?
意味が分からない。そう言う手の込んだ事をする意味が果たしてあるのだろうか?
「私には分かりません。ですが、鷹矢様が思われていらっしゃる様な事とは何故かかけ離れた様に思うのです・・・」
「そうか・・・それは分かった。だが、そのメイド口調は戻してくれないか?
本当に調子が崩れる・・・」
「う~ん・・・メイドは男のロマンだと思ったのだけれど・・・分かったよ。メイドは夜這い専用にするよ。それで他の・・・」
「コスプレはもういい!俺は普段のお前の方がしっくり来るからな!・・・あっ、とは言ってもいつもの男としてのお前の事だから安心しろ!」
「そんな~・・・折角正体をバラせて絶好のチャンスだったと言うのに・・・しくしくしく・・・」
「何だよ絶好のチャンスって!?やっぱり良からぬ事を企んでいたんだな!?」
この日の夜、俺は自室の部屋の鍵を掛けて眠る事にした。
ガチャッ・・・ガチャガチャ
「どうして開かないんだろう?鍵閉めて寝ちゃったのかな?・・・」
よ~し、諦めて戻ったな。
そう簡単に俺の部屋に入って来れると思うなよ!
これでゆっくりと眠れる。
折角のひとり暮らしをせめてあと少しだけでも満喫したい!
「何だか安心したら急に眠気・・・が・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
♪ピヨピヨ~・・・ピヨピヨ
「ん~・・・いい目覚めだ!やっぱ落ち着いた眠りが体にもいいからな・・・
ん?何かもぞもぞするが・・・この感触まさか!?」
ンチュゥゥゥゥゥゥ~♡チュポンッ♡
「ん~?何か嫌な予感がする・・・こう・・・以前にもあった様なちょっとした油断が招いた様な事態・・・だが、俺の部屋は鍵を閉め、誰も入って来ていないはず・・・
これはきっと夢の中で出したアレだろうな・・・」
俺は恐る恐る布団を捲り上げた・・・
だが、夢の中でのアレでは無かった様だ・・・
「ん~、朝の濃厚ヨーグルトご馳走様でした。ご主人様♡」
「ぎ、ぎぎぎぎぎぎぎ・・・ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ~ッ!!!!!!!!!!!」
「もう~♡何を今さら驚いていらっしゃるのですか?夕べは激しかったじゃありませんか~?」
「で、ででででで出てけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~っ!!!!!」
折角落ち着いた日々が少しの間だが、戻って来たかと思えば次なる刺客が現れてしまった。
親友だと思っていた嵐山菜都は女の子(嵐山菜都美)で、普段見せない変態性癖の持ち主だった・・・
「はぁ~・・・俺、本当にこれからどうなっちまうんだ?」
END
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます