第9話 やはり暴力…暴力は全てを解決する…!

少し前にこんなニュースを耳にした

俺らが住むこの街で行方不明者や死因不明の死体が増加しているらしい

そしてそれらが見つかった現場に行ってみると微かに異世界で嗅いだ妖力の匂いと同じ匂いがした


玉藻さんが居ることで分かった事だがこの世界にも妖怪や幽霊は存在している

しかし彼らは普段大人しく、こんな事件を引き起こす力は無いようだ

特別玉藻さんは力があるが他はそんなにらしい


取り敢えず朝早く出過ぎたあの日に見つけた妖怪は全員殴り殺して行ったが事件が収まることは無かった

恐らくボスのようなものが何処かに居るのだろう


そいつが居そうな空間をこの前見つけることが出来た

自分の周りに危害が加えられない限り何もする気はなかったが見つけた位置が推しの家の近くだったため動くしか無くなった


推しに這い寄る恐怖は全て俺が薙ぎ払う

それがオタクの生き様である



見つけた空間の近くに行くが一見何も無いただの住宅街である

しかし異世界で培った嗅覚や感覚がここに穴があると告げている


見えぬ穴に突撃しその空間内に侵入する


そこは荒廃した都市のような空間だった

気配を消して1番強そうな奴がいる所へ向かう

そこはとても大きな塔の頂上で何やら話をしているようだった


『何故我が兵が次々に討ち死にしておるのだ』

『そっそれが何の情報も掴めず…気付かぬ内に肉塊へと成り果てて居たのです…』

『この世界には強者など居らぬはず…異世界の神や天使は狭間から動けぬようだからな』

『はっ、その通りでございます』

『忌々しき道成の小僧が居る世界では我らが支配することは叶わん、だからこそこの世界を征服しに来たと言うのに…!』


「ちゃんと頑張ってんだなぁ〜道成。前はあんな生意気なガキだったのに」

『なんだ貴様は!』

『へっ陛下!我々の後ろに!』


懐かしいなぁ蘆屋道成(あしやみちなり)…3つ目の世界だったっけな

最初は勝手に旅に着いてきたクソガキだったのに…見るからに大妖怪なこの鬼よりも強くなっているとは

感動的だなぁ…ってやばい今感傷に浸ってる場合じゃないな


『我が兵よ!侵入者を殺害しろ!』

『『『『はっ!』』』』


取り敢えず邪魔な兵から殺すか

高速で兵と呼ばれた小鬼に近付き頭に拳を叩き込む

パァン!


『は?』

頭が急に弾け飛んだ仲間を見て思考が止まっている敵共を殲滅していく


この場に残っている生物はボスと俺だけになった


『なっなんなのだ貴様は…いや、その力…その珍妙な服…貴様は主を倒した勇…』

スパァン!


「何が珍妙な服だこの野郎。後俺は勇者じゃねぇ。ただの袴着たおっさ…お兄さんだよ」

「まぁ、聞こえちゃいねぇか」


袴を珍妙とか言われたからつい手が出ちゃった

今度からは気をつけよ


後はこの空間にいる生命体全部殺せば安全だろ多分


────10分後

うーんやっぱ慣れないなぁ

強い奴とか倒すのは何の後悔もないけど

力もないガキ殺すのは流石に…

でも生かしてたらまたなんかするかもしれないしな


まぁいいや出よ

「よっ、と」

空間から出た俺は空間の穴を粉々にして塞ぐ

傍から見たらシャドーボクシングをしている袴男である。誰にも見られてないうちにさっさと帰ろ。もう暗いし




─────────結構後

あれから行方不明者や死因不明の死体が出ることはなく、ニュースで報道されることも無くなった


俺はその間たまに推したちと遊んだりして雪様ともある程度打ち解けられた

音子様とは殴り合いのコミュニケーションが出来るまでになっている


玉藻さんの呼び方はタマになり、アオは何故か2人の時はずっと自分のことを奴隷だとかほざいている。怖い



そんな日々を過ごしていたある日

事務所に呼び出された


「やっほータマ。来たよ」

「早いな兄上。集合時間の2時間前じゃぞ」

「暇だったからタマとゲームでもしようかなって」

「おっ良いのう。何のゲームやるんじゃ?」

「モンハ〇」

「今度こそ狩るか…ミラル〇ツ…」

「裸装備近接武器縛りじゃなかったらもっと楽なんだけどね」

「それだとつまらんじゃろ」

「まぁ確かにすぐ終わっちゃったけど」

「じゃあ行くか!」

「おけっす」


──────2時間後

「じゃあ全員集まったようじゃしそろそろ始めるか」

「今日何やるか聞いてないんだけど誰か知ってる?」

「僕も知らない」

「私は…知ってる…」

「私も知ってるよ!」

「何やるんですか今日」

「フッそれはじゃなぁ…」

「なんと!君たちの体が完成したよ!」

「おぉ!遂に!」


出来たのか…鬼灯モチーフ袴衣装!

意味わかんねぇ文だな!


「これが悠くんので、これがアオちゃんの!」

「おぉこれが」

「おぉ…」


所々に張り巡らされた鬼灯の花に黒でまとまったカッコよすぎる袴…

短くまとまった髪に怪しさしかない糸目と貼り付けたような笑み…

「最高ですね!」

「フフン!そうでしょそうでしょ!色々機能もあってホラー演出にもしっかり対応してるよ!」

「か、神様…!」

「こっこれが僕…ありがとうございます!」


アオの衣装は黄色の…薔薇かな?薔薇が散りばめられていて騎士を思わせる衣装になっている

中性的で長くも短くもない絶妙な髪の長さに王子様を連想される顔をしている


「2人とも確認出来たな?」

「はい」

「出来ました」


「じゃあこれからお主らは鬼灯と薔薇谷と言うVTuberになる訳じゃ、やらんとは思うが情報漏洩とかには気をつけてくれよ。初配信は8月1日じゃから何するか考えといてくれ」


「了解です」

「がっ頑張ります」

「一応何するかは初配信前に教えて欲しいのじゃ」

「おけ」

「分かりました」


何しようかな

冒頭の演出はこれをしたいってのがあるからそれをするとして…後はエデンでもやるか


「ほんじゃ解散!お疲れ!」

「お疲れ…様…」

「じゃあねー!我が子たちー!」

「お疲れ様でーす」

「おっお疲れ様です」

「じゃあなお主ら」


ある程度方向は同じなのでアオと一緒に帰路に向かう


「初配信何したら良いんだろ僕…」

「自分を出すのが大事だと思うぞ俺は、お前はタマに認められるぐらい普通に魅力あるし自分を出せさえすれば大丈夫だろ」

「魅力…あるかな…」

「あるある。心配すんなって」

「こんなドMでほぼ初対面なのに暴走して妄想垂れ流したりする女でも…?」

「………魅力的だよお前は!心配すんな!」

「謎にあった間が気になるけど…ありがとうご主人様!元気出たよ!」

「それなら良かったよ…後配信で俺の事ご主人様って呼ぶのだけは辞めろよ」

「流石に大丈夫だよ!」

「とても不安」

「それに僕中性としてデビューするからBLって思われるだけかもよ」

「それはそれでヤダな…」




「じゃあ僕こっちだから!じゃあね!」

「おう、またな」


なんか悩んでる顔だったけど解決できたようで何より何より


さっ初配信何するか考えたしエデンの練習でもしよ

取り敢えず冒頭のホラー演出何するかタマに送っとこ


『これするわ』

『おぉー!良いなそれ!楽しみにしておるのじゃ!』

『楽しみにしてなお嬢さん…』



楽しみだなぁ〜初配信




────────────────────

カァッ(モチベに直結するので感想や星お願いします)

カァッ(遂に次話、配信回です)

カァッ(描きたいものいろいろ詰め込んで頑張りたいと思います)

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