第6話 深淵を覗こうとしたら深淵がこっちをガン見してた

「で何のようなのずっとドアからこっち見てこそこそこそこそ」

「あぁすまないね社長がどうしてもと聞かなくて…」

「そうじゃぞ兄上儂が全部悪いから安心してくれ」

「何に安心すんの…?」



「まぁそれは置いといてじゃな、取り敢えず葵も合格にしたから同期になる奴らとして交流を深めてもらおうと思って連れてきたんじゃ」

「あっお嬢さん合格なんだ、おめでと」

「あぁありがとう…その、君のことは何て呼べばいいだろうか」

「あっそういや名乗ってなかったね。俺は巽 悠真よろしく」

「僕は立花 葵だ。よろしく悠真君」

「うんよろしくね葵さん」



「じゃあ自己紹介も出来たようじゃししばらく主らで交流を深めておいてくれ」

「玉藻さんはどうすんの?」

「急いで食いすぎて腹を壊したからトイレに籠るのじゃ」

「えぇ…」



「うーん何喋る?葵さん」

「そうだな…特技の話でもするかい?ちなみに僕はゲームが作れたりするよ。悠真君は演技とゲームと暴力が得意なんだっけ?」

「そうやね、多分地球上の誰よりも強いから何かあったら呼んでくれたら助けに行くよ多分」

「そっそんなに強いの!?ってかそこまで言うなら確定させて欲しいかな!」


愉快な人だなぁ…ボケかどうかも分からない微妙なやつも的確にツッコんでくれる…

苦労しそうだなこの人この先


「ゲームが作れるって言ってましたけどどんなゲームが作れるんです?」

「フッフッフ、何とどのジャンルのゲームも作ることが出来るのだよ!時間はかかるけどね!」

「えっ凄いですねそれはオリジナルゲームの配信とか絶対楽しいじゃないですか」

「フフッ、そうだろうそうだろう」


そう言って葵さんは渾身のドヤ顔を披露する

中性的でかっこいい人のドヤ顔はなんでこんなに可愛いのだろうか、推そ


「あっそういえば聞きたいことあるんですけど聞いていいですか?」

「ん?何だい?何でも聞いてくれ。と言うか悠真君の方が年上だろうし敬語なんて使わなくていいよ」

「あっなら普通にするわ、そんで聞きたいんだけどアオってドMなん?」

「あ、アオ?いやまぁその呼び方でも構わないけど…ってどっドM!?何の根拠があってそんな事を!?」

「いや部屋の前で殴ってもらえるのかとか言ってたりナンパされてる時嫌がりつつ何か頬染めてたし…」

「クッ、めちゃくちゃバレてる…そんな…終わった…」

「あっちょっご、ごめんね?まさかそんなに打ちひしがれるとは思わなくて…うわぁすっごい白くなってる…」

「かくなる上は…」ボソッ

「ん?今なんt」

「もう君相手に隠す必要は無いね!そうだよドMだよ僕は!暴力も精神攻撃も何でもOKなかなり業の深いタイプだよ!」

「待って?落ち着いて?」


何これ?覚醒タイム?


「その君の鍛え上げた筋肉に目が奪われて仕方ないし君に冷たい目を向けられながら軽く暴力を振るわれたいんだ!」

「ぶっちゃけすぎだって!取り返しつかなくなる前に落ち着けマジで!」

「モヒカンたちを撃退する時のようなあの剣幕で詰められて涙を流しながら許しを乞いたいんだ…ごめんなさい、もうしませんって…それでも許されずに奉仕を強要されて無理やり…やっばい興奮してきた!」

「あの」

「抗えない力で無理やり組み敷かれたっていい…特殊性癖な君に首を絞められお尻を叩かれ泣いても止められず気絶するまで…」

「勝手に人を特殊性癖にするのやめて??」

「そしてあんなことやこんなこともしてそれに…」


まさかドMかどうか聞いただけでこんなことになるなんて…変な虎の尾踏んだなぁ…


確か異世界でもこんなことが…って駄目だ現実逃避してる場合じゃねぇ


どうしたら止められるんだこれ

未来の推しがこんな姿になって涙が止まらないよ

って凄いなまだ語ってる

俺がありとあらゆる特殊性癖持ってる事にされてて段々辛くなってきたよ


もういっそ罵倒してやれば収まるのかな


もっと酷くなるかもしれないけどやって見るか


「色んな道具を体中に巻かれて周りにバレそうになったりしながらどんどんと気持ちが盛り上がって…」

「なぁアオ」

「ヒッ」


冷や汗を流したアオに追撃を…

あれなんか頬染めてない?気の所為か?

気の所為だと思いたいが?

もう止まれねぇんだよ俺は


「いつまでもグチグチグチグチ妄想を垂れ流してんじゃねぇよ、人の気持ちを少しは考えたらどうだマゾが」

「アヒ…アッ、えっとそれは」

「それはじゃねぇだろ言い訳すんじゃねぇ。勝手に俺を特殊性癖爆盛り人間にしやがって、仮に俺がそんな性癖があったとして…俺に垂れ流してた妄想通りにされちまったらどうすんだよ…なぁ?」

「妄想通りに…されたら…」

「まぁ今回は見逃すからこれに懲りたらこんなことはもう…」

「ねぇ悠真君!」


突然の大声に内心ビビり散らかしながらも平成を装って答える


「どうしたんだアオ」

「まずは冷たい目から向けてくれたら嬉しいな!」

「…………」


もう駄目だこいつ…


「アッ///その冷たい目線最高だね///じゃあ次は暴力を…」

「ねぇ早く戻ってきてくれない!?」


マジで戻ってくれ早く…

俺の理性が塵になる前に…






────────1時間後



「じゃあこれから2人の時は悠真君のことはご主人様って呼ぶね!たまに罵倒したり暴力を振るってくれたら嬉しいな!」

「あぁうんもうそれでいいよ」

「じゃあご主人様早速僕を罵って…」

「さっきも罵っただろ…何度も何度も求めてくんなやマゾ女」

「おざなりな罵倒も効く…♡」

「………助けてくれ玉藻さん…」





妄想垂れ流しタイムの時点で部屋に戻ろうとしていたが入るのを無理だと判断して買い物に出かけた玉藻さんが1時間後に帰ってくるまでマゾ女に絡まれ続けた俺は…………


「なんだか不思議な魅力があるよねご主人様は。こんなに罵倒されたり暴力を振るわれたいって思ったのは初めてだよ…」

「良かったね…」

「なんだかんだ言って最後らへんはご主人様も楽しんでくれてたし良かったよ」

「そうなんだけど…そうなんだけども…!」


「そろそろ落ち着いてくれんかお主ら…」

「いやほんとにありがとうございます帰ってきてくれて、死ぬところでした」

「何をしておったんじゃお主ら…」


「まぁ…親交自体は深まったじゃろうし良かったな!うん」

「えぇ!最高の時間でした!」

「うんまぁ仲良くはなれたと思うよ?普通の友達にはもうなれないかもしれないけど」

「もう主従の関係だもんね///」

「黙ってろ」

「はいぃ///」


「……まぁ今日のところはこれで解散にするとしよう。Vの体を用意する打ち合わせするから再来週の土曜日時間を空けといてくれ」

「…」無言でOKサインを出す葵

「了解です。場所はまたここですか?」

「いやその日は絵師も兼任してくれてるアイリスの家でやるぞ。陽菜も居るし、アイリスだけ呼んだら陽菜が仲間外れになってしまうしな」


「アイリス様の家…?陽菜様も居る…?フッ」


「大先輩2人と会うのか…緊張しちゃうね悠真!ってあれ?悠真?あれ?ちょっとちょっと悠真!?」

「あぁ…そういや2人ともこやつの推しじゃかな…多分限界化してしまったんじゃろう」

「あっホントだ焦ってて気が付かなかったけど凄い幸せそうな顔してる」



我が人生に…悔いなし…

いやアイリス様の家の壁になるまでは死ねないけど…

────────────────────

カァッ(モチベに直結するので感想や星ください)

カァッ(葵の暴走書くのが凄い楽しかった)

カァッ(早く初配信の話描きたいけど後1話か2話かかりそう)

カァッ(配信回は配信タイトルがそのままタイトルになる予定です)

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