決戦!ご馳走様
「はぁはぁはぁ。まだ、終わりじゃないよ。」
・・・もう終わりだ。スコーピオン。
「可笑しな事を言うね。まだまだ、僕は元気だよ。ペプチドポイズン!」
スコーピオンがこう言っているが、既に脱皮では回復出来ないほどダメージが蓄積していた。
その事を貴方は理解していました。
貴方も少なからず身体に傷がついていましたが、それでもまだまだ浅い傷しかなかった。
その浅い傷へ目掛けて毒を反射した。
この毒を少量でも接種するだけで、何千匹も魚を殺せるほどの毒性を持っているが、その上、スコーピオンによってウォータービームとして岩盤に穴が開くほどの圧縮されて解き放たれていた。
・・・無駄だ。本当のビームを見せてやろう。ブレスファイア!
「なっ!に!」
貴方はその毒ビームを見て、自身に届かないと海の中で口から海水が蒸発するほどの溶岩を放った。
毒も、海水と一緒に蒸発してスコーピオンに襲いかかった。
圧倒的な硬度を持つスコーピオンの殻は通常の溶岩なら余裕で耐える事が出来たが、貴方の溶岩は通常よりも高温になっている為、スコーピオンの殻も溶かしていた。
「くっ!こんなもので!僕を倒せたと思わないでくれないかな・・・」
・・・・・・だろうな。だから、今度は確実にお前を殺す一撃だ。
溶岩の中でもがきながら苦しんでいたが、それだけではスコーピオンの命には届かない事を知っていた。
だから、貴方は溶岩の影に隠れてにスコーピオンに突撃して接近していたのだ。
大口を開けてスコーピオンに噛みついた。
貴方の牙はスコーピオンの殻を容易に壊して、肉を食いちぎりました。
やっぱり、旨いな!!スコーピオン!
「君もね・・・・・・」
スコーピオンは大口を開けて食いつかれた瞬間にオーリスに噛みついて肉を溶かして吸い取っていた。
どちらも肉を味わって更なる肉を求めて食いあっていた。
本当なら遠距離でチクチクとしていたら貴方の勝利は確実でしたが、肉片の一つすら無駄にしたくないという食欲に任せて、近距離戦に移行していた。
食い跡が身体中に残りながら食べ合っているが、そんな美味しい時間はあっという間に終わりを迎えた。
・・・これで最後の一口だな。
「・・・・・・もう、そんな時間か、凄く残念だよ。・・・もし、次があるならその時は肉じゃなく、戦いで君を満足して殺せるように頑張るよ。」
あぁ、きっと次はある。・・・楽しみ待っている。
スコーピオンは涙を流しながら悔しがっていた。その悔しさは負けた事でも、死にそうになっていることでもない。
因縁のライバルと心のどこかで思っていたのに、圧倒的に力の差のついてしまっていた自分の弱さが何よりも悔しかったのだ。
涙を流しもうない次を願ったスコーピオンにオーリスは次はあると断言した。
前世という知識があるオーリスは必ずスコーピオンはまた目の前に現れてくると確信していたのだ。
スコーピオンを丸呑みにした貴方もスコーピオン同様にスコーピオンが新たに産まれて落ちることを願って味わっていた。
オーリスもまた、この戦いに満足はしなくても楽しんでいたのだ。
もし、次があるなら更に強くなれる種に産まれてこいと望んだのだ。
これを持って短くも長い世界大戦は終わりを迎えた。
そして、更なる美味を求めて貴方は眠りについた。
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