最先端生物
それでどうやってそんなに長い期間、それも大量の生物を冬眠させようとしているんだ?・・・俺なら自力で長期間眠ることも出来るが、他はそうはいかんだろう。
「ワシも出来るが、短期間ならともかく、長期間の冬眠となると出来るものは限られておる。だから、無理やり眠ってもらう。」
貴方はこの群れだと自分しか長期間の冬眠なんていう芸当は出来ないと知っていた。
短期間の冬眠ならノーアイ達も出来るが、長期間の冬眠にはまず消費カロリーを0にするのが必須であり、その上、色々と条件が必要だった。
その上、今の星は気温が昔と比べて上がりまくっている為、そもそも長期間冬眠出来る場所が少ないのである。
その件はオックートも理解していた。
だから、正確には冬眠とは言えない方法でやるつもりだった。
それは冷凍睡眠だった。
「身体を瞬間氷漬けにして強制冬眠状況にするのじゃ。・・・・・・分かっておる。そんな事をして解凍をどうするのか?と聞きたいんじゃろう。問題ない、その問題も解決済みじゃ。」
・・・それで誰にしてもらうんだ?爺さんじゃ無理だろう。
貴方は氷漬け後の解凍で大半の者は死ぬんじゃないのか?と疑問に思っていましたが、その疑問をオックートは予想済みであり、解決済みだった。
それを聞いた貴方はそれが安心安全な物だと信じれたので、この話は終わらせることにしました。
一瞬にして大量の生物を凍らせるなんて芸当を容易く出来る者を貴方は知りませんでした。オックートは一匹、それを可能にする生物を知っていた。
その生物は貴方が住む最北の大地とは真反対の最南の氷の上に住んでいる現在は珍しい生物だった。
「その生物の名はディアスティア。この時代にはそぐわない鹿じゃ。」
・・・・・・はぁ?!シカ??!・・・というより爺さんも・・・
「あぁ、その反応から見るにお主も持っているようじゃな。・・・ワシも持っておる、前世の知識をな。」
この漸く爬虫類が出てきた時代に哺乳類の一種である鹿が存在しているのはまだ良いとして、それを鹿として認識出来ているという事はオックートも貴方と近い前世の知識を持っていることを知りました。
「ディアスティアは何故かは知らんが、お主の事を物凄く怖がっておる。お主が目覚めてからずっと星の反対側にいるのに毎日凍えているのか?と思える程ガクガクと震えておる。」
・・・・・・いや、何で?
記憶を遡ってみても鹿にあった記憶は何処にもない為、何で自分がそんなに怖がられているのか貴方は不思議に思いました。
そんなオーリス恐怖症に悩まされているディアスティアは食い気味でオックートの提案を受け入れた。
多少疲れても貴方の恐怖を一億年感じなくなるなら安いものだと判断したのであった。
「まぁ、彼奴も元はここら辺出身だったみたいじゃから。進化して鹿になったんじゃなかろうか?だから、お主も心当たりないんじゃろう。」
まぁ、分かった。・・・良いよ。その案を受けよう。・・・だけど、アイツとの戦闘を終えてからだ。
「・・・・・・冬眠後の統治には優秀な者が多い方が良いんじゃが、まぁ良い。お主が仲間になってくれただけでプラスじゃ。悔いのないように闘うことじゃ。一億年も悔いながら寝るなんてワシなら嫌じゃ。」
オックートはそう言うと他の戦場を止めてくると何処かに行った。
貴方はプリコペにノーアイ達へこの事を伝えるように指示した後、アイツのいる場所に向かった。
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