バイキング
・・・やっぱりどの世界でも甲殻類は美味いな!魚も兜の下は脂が乗っていて美味い!!・・・このユリの花って毒さえ克服したら最高の調味料と食材だな。あぁ!進化して良かった!!!
あの後、一夜明ける頃には呉越同舟した烏合の衆は死に絶えたものが殆どで、誰も近づけなかったユリの毒に浴びせられまくったせいで夜明けを見ることなく死に続けていきました。
その後は楽な作業だった。
弱っていく魚達で自分の毒を検証し続けた結果、貴方は自分自身が毒を生み出しているのではなく、接種した毒、もしくはそこから合成された毒を体外に任意的、体内貯蔵上限に達したものを体外に排出している事が分かりました。
皆が死に絶え、検証もかねて毒を使いまくった為、貯蔵分も無くなった貴方に誘引される生物もいなくなった現在、安全な場所で大量に未知の食材を食べれる今の状況は正にバイキングでした。
サソリモドキの身だけを食べてたり、その身をユリの葉で巻いたり、蜜につけたりして食べていくと自分の中で知能が上がっていっている様に感覚を味わった貴方はより美味しく食べる為に様々な方法でバイキングを楽しんだ。
・・・このサソリモドキにも毒があるな。てか、全部に微量だけど毒が混じっているな。プランクトンが毒を生成してそれを食っていく内に生物濃縮している感じか?まぁ、俺の力になる分には良いな。
ここであなたが考えているのは、また、自分の許容を超える毒を有している生物が出て来た場合、自分は生き残れない可能性が高いという点でした。
進化して身につけたのはこの毒の耐性と貯蔵、合成くらいであと身体が長くなったくらいでした。
身体が大きくなった事によって速度が落ちたりしなかったのは一番嬉しい所ではあった。
強靭なハサミも頑丈な兜も持たない貴方は一定の距離を保ちながら付かず離れず、捕食者に捕まらないように立ち回って毒を浴びせ続けて仕留めるのが最も安全かつ効率的な方法だと導き出したのである。
・・・ユリもこれだけの肥料があるからか、潰されてもタフに生きているな。
サソリモドキに踏み荒らされて悲惨な状況になっていた花畑でしたが、1日も経っていないのに既に小魚や踏み潰された殻の間から新たな芽が発芽している事が確認できました。
その上、踏まれて折れた茎がより頑強になって水面に向かって伸びている点もこのユリの生命力が高い事を表していました。
どれくらい持つかな?ここら一帯の生物はやって来たみたいだが、流石に・・・絶滅したとは思いたくないな。
貴方はプランクトンとユリが生きていたら死ぬ事はないと思っていますが、この魚やサソリモドキが絶滅したら、プランクトンが急増してこの海域の環境がどうなるのか予想する事が出来ませんでした。
もし、極限になった環境下で進化した生物に初見で対処できると楽観的になれるほどこの世界は楽ではないのです。
進化・・・・・・更なる上にいかないと安全な人生・・・魚生か、が送れる訳がない。その為にも素質はある。経験はこの花畑を中心に縄張りを広げれるように周りに示せばつくとして、欲、おれは食欲だな。それを解放し続け増大、抑制と解放によるコントロールをしていけばある程度はいけるだろう。
自分の毒によって食欲を暴走させた魚達を見た貴方はただ単に欲望を増大させてもそのうち暴走させてその先には死しかないと知れたのは棚ぼただった。
これからは欲望をコントロールしながら更なる高みにのぼる事に貴方は決めました。
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