進化したら美味くなった。
・・・・・・ぅぅぅ、あっ?此処は?・・・あ、美味い。
貴方が目覚めるとそこは黄色い世界だった。正確には黄色く丸い外壁に包まれた状態にいました。
明らかに倒れた場所どころか、海水とは違う液体に包まれたその中はぬるま湯に浸かっているような心地良さがありました。
試しに謎の液体を舐めてみると意外と旨く、空腹だった貴方のお腹を満たしていった。
液体を半分ほど食べたくらいでやっと冷静になった貴方はこの前だと液体が無くなって息出来なくなると感じたので、試しに黄色い外壁へ頭突きしてみる事にした。
すると、外壁にヒビがついて少し内側が剥がれている事を確認できました。
何回か、突けばぶち破れそうな強度だったが、取り敢えず貴方は剥がれた外壁を食べてみる事にしました。
これも美味い。・・・それに力が沸いてくる?いや、身体が回復しているんだ。
壁を食べたらまるでサクサクなスナックを食べている感覚に襲われた貴方は水中でサクサクという食感が面白く、食事がより楽しくなって液体を飲みながら壁を食べてまくっていると、力が増えていると感じました。
だが、それは痩せこけた身体が少しずつ回復しているのだと自身の身体を見て気が付きました。
・・・あ、え?・・・・・・うわぁぁぁぁ!!!
壁を夢中で食べていると壁の向こう側と繋がった瞬間、海水が雪崩れ込んで貴方を壁に叩きつけました。
その事に驚きながら壁がぶち壊れていく事に水圧に晒されながらなんとか確認する事ができました。
完全に壁が崩壊するのに時間は掛からなかった。
外に叩き出されて見たのは進化前に見た白いユリの花畑でした。
よく見ると周辺には黄色い壁が散らばっているので周辺を確認がてら壁を拾い食いしながら見回る事にした貴方は進化前と周辺が然程変わりがない事を知る事ができました。
・・・・・・この百合、前は気が付かなかったけど、蜜が一番美味いな。
それに壁に乗せて食べるとクラッカーにシロップをかけて食べているみたいで更に美味しくなるな。
料理というにはあまりにも簡素かつシンプルすぎるが、久しぶりの料理に前世の知識が反応して水中でも出来る料理って何かあったかな?と考え始める中、貴方は遠くから来る異変に何となく気がつきました。
?!なんだこれ???!サソリモドキに、兜魚、その他、見たことない種もいるが、何でこんな呉越同舟してこの花畑に来ているんだ??・・・・・・目的は俺か?!
花畑と水面の中間位置で待機していると砂埃や血を撒き散らかしながらこちらに来る大量の生物を確認する事ができました。
何かに誘引されているような様は薬中が薬を求めている狂気が感じられる表情を浮かべているのが、雰囲気から読めた貴方は更に水面近くまで上昇しようとすると比較的速い小型な魚が貴方に近づいて一斉に食べようとして来ました。
そこで貴方はこの謎の集団の目的だと予想しましたが、理由が分かりませんでした。
小型の魚群は血を口から漏れ出している事からユリの毒に身体が蝕まれる事は確実であると貴方は確信しますが、そんな事は関係ないというより魚達は気がついていない感じである。
・・・・・・な、なんっ、なんだよ!他の魚も群がって来やがって!!・・・?他の魚には見向きすらしてないな。・・・・・・・・・これか?
貴方は自分の体外へ謎の体液が漏れ出ている事にようやく気が付きました。
試しにそれを舐めてみるとユリの毒とはまた別の毒である事を本能が教えてくれました。
腹ビレでその体液を魚群に押し出してみるとより一層狂って襲ってきた事を確認できた貴方は予想は確信へと変わりました。
あぁ、この表情はあれだ、やっとわかった。腹が減っているだ、どうしようもなくこの俺を食いたいという食欲がビシビシと感じる。
さぁ、どうするかと考えるあなたに更なる脅威が来ているのに今はまだ気がついていませんでした。
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