第4話初夏日和③

 アタシ何やってるんだろう…。男の家に迄やって来て…。ホント…馬鹿な事ばかりしてる気がするし…。


「ほらっ☆どうした?早く入れよ?」


 男が玄関のドアを開いたままアタシに家の中へ入る様に急かしてくる。男が言った様に男の家は割と近かった。少しだけ住宅地から外れた所にポツン、ポツンとある一階建ての古家の一軒…。


「心配すんなってっ!悪い様にはしないからさっ☆なんなら巨乳ちゃんの万引きしているデータを消した後でも教えてやるぜ?それに俺のももうすぐ帰って来るからよ♪」


 車でここまで来る迄の間に何で万引きをしたの?と、聞かれて…アタシは親にアタシを見て欲しかった事を伝えた。誰でもいいから聞いて欲しかったからかも知れない。


 男はアタシの話を聞いて―


「マジでっ☆」

「それは親が悪ぃよっ」

「もっと話したいよなっ!?」

「あ〜〜っ 分かる分かるわ〜〜〜」

「それどうにか出来るかもな」


 車の中でアタシの言葉に共感してくれるかの様にそう言葉を返してくれた。それが少し嬉しかったのかも知れない。


 それに…親も帰って来ると言ってるし、両親との関係を改善出来るかも知れない…


「…う、うん」


 戸惑いながらも…アタシは男の家へ上がる事にした。ドアを開いている男の脇をスルリと抜け、靴を脱いで家の中へ…。


“カチャッ!”


 鍵を閉める音が玄関に響いた。男は鍵を閉めた後、笑いながら私の元へ――。


「あっ、鍵は閉めとかないと物騒だろう?親は鍵持ってるからそのまま入ってこれるから大丈夫だしなっ☆ほら、そこがリビングになってんからよぅ〜」


「……うん」


 

 リビングに入ると同時に男が電気のスイッチを“ピッ”っとつける。電気がついてもリビングはなんだか薄暗さを感じてしまうような明るさ…。


 リビングの中央には小さなテーブルと肘掛け付きの椅子がテーブルを挟む様に2つ。


 窓と思われる場所には遮光カーテンが掛けられ閉めきられている。それになにより…リビングの中は何故か異様に蒸し暑い…。


「ちょっと暑いよな?」


「…暑い」


「エアコンが壊れててよぅ〜。エアコンのスイッチ切ったら付かなくなるからずっと付けっぱなしにしてんだわ。!すぐに冷たい物用意すっからよ」


 アタシの返事を待たずに男はキッチンへ。コップを用意するカチャッカチャッという音が聞こえる。


「…暑いし…しゃーないか…」


 アタシはブレザーを脱いで椅子にブレザーにシワが付かない様に掛け、その椅子へと座る。


 椅子に座るとキッチンにいる男の姿が時折見える。冷蔵庫を開ける音やコップに氷がカランカランと音を立ててる音、そしてコップに飲み物が注がれる音が聞こえる。忙しく動いているのも時折視界に入る。



「お待たぁ〜。ほい、麦茶しかないけど構わねぇだろ?」


 男が麦茶をアタシに差し出す。席に着くと同時に男はゴクゴクと麦茶を飲み干していく。


「ぷはぁ〜〜〜。ああ…暑い時は麦茶が一番だよな☆」


「別にいらねぇし。それよりも約束通り…アタシ…アタシが…万引きしているデータを…」


 アタシはうつ向き、拳を握りしめながら恐る恐る訊ねた…。


「焦んなくてもいいだろうによ…まあ、約束だしな…。ちょっと待ってろい…」


 



 男が席を立つ男が聞こえる。


 その瞬間…ホッ―としてしまったアタシがいた。男が約束を守ってくれたと……。



 だから――



「渡す訳無いだろ?馬鹿なのお前?」



 耳元で囁かれる男の声…。




 そう聞こえた時には男はもうアタシの後ろに回り込んでおり、いつの間にか男が手にしていた縄で、アタシが座っていた椅子に体と腕を縛りつけてきた。


「っ!?なんで…なんでっ…こんなっ…解けっ!解けよっ! むぐっ…」


「その唇を貪り尽くしたかったけど、今はうるさいから黙ってようなっ☆」



 口にガムテープを貼られ、むぐっむぐっ…と、声にならない声をあげるアタシを余所に、男は手際よくアタシの足を両足とも椅子の足へ縄で固定した。



 そして男はテーブルを移動させ、縛られて動けないアタシをあざ笑うかの様にニタニタとした表情を浮かべながらその口を開いた。


「くはぁ〜〜。こんなにうまくいくとはなっ…」



「んっぐっ!…むむむ、んんんんんっ!」

(解けっ!…解けって、言ってんだろ!)



「ん〜っ?何々?ふんふん…くはっ!何て言ってんか分かんねぇよ、巨乳ちゃん♡」



「んんっーーーっ!んんーっ!」

(解けぇーーーっ!解けよーっ!)



「だ・か・ら・何言ってんか分かんねぇってつってんだろ?おめぇがこれからされる事なら分かるけどなっ☆」


 

 何をするつもりよっ!!



「お前は今から俺にヤられるんだよ☆」

 


 ヤられる? って…まさか…



「気持ちよくしてやんからよぅー♪」



 男がアタシの首元に着けていた制服のリボンを強引に引き千切り、ブラウスをも力任せに左右へと引っ張った。


 いくつかのボタンが千切れて床へ落ちて、コロコロ転がっていく音が鮮明に耳へと聞こえてくる…。



「うおっ!?デケぇ〜〜〜。こんなの反則だろうよ?ブラも黒って…くはぁ〜〜♪そそるな、これっ…」



 今頃分かった…。男は最初からアタシを犯すつもりだったんだ…。



 逃げようにも逃げられない…。



 アタシ…どこで間違ったんだろう?





 分かってる。最初から…間違えてた…





 ねぇ…パパ…ママ…アタシを助けて…




 ねぇ…お願い…パパ、ママッ…助け…て…



  


 助けて…よ…お願い……誰か…



 視界が滲み…頬を涙が伝っていく…




「泣いても無駄だよ〜ん!しっかり色も形も触り心地も、お前の胸の全てをまずは味わってやるからよっ☆な〜に、全て終わった頃にはお前から俺を求めてるから、そんな心配すんなよなっ♪」



 楽しそうにしながら…男の手が…アタシの身に着けているブラジャーへと迫り…



「いただきます☆」



 男の指がとうとうブラジャーの前土台へと触れた―――。






***

あとがき


本日3度目の更新です!フォローありがとうございます✨まずはあとがきをお楽しみ下さいませ✨


筆者「ブラジャーの前土台とは左右のカップが合わさる中央部分の事です」



優花「いやいやいや…そんなの誰でも知ってるわよっ!?今、必要!?必要なのっ!?」



筆者「必要ですよ?女性なら知ってるでしょうけど…」


凛「そんなの説明している場合じゃあない気が…」


優花「上半身はだけていて、ブラも取られるとこなのよっ!?」


凛「そ、そうだよ…優花ちゃんの言う通り…」



筆者「続きを早くという方で応援や評価をまだしてないよっていう方はどうかどうか下部より宜しくお願い致します🙇筆者の励みになりますので…ホント切実に…宜しくお願い致します🙇」


優花&凛「問いにに答えないで締めに入った!?」




 

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