第4話初夏日和③

アタシ何やってるんだろう…。


 知らない男の家に迄やって来て…。脅されいるからといって…馬鹿だよ…アタシ…。 


 ホント…ずっと馬鹿な事ばかりしてる気がする…。



「──ほらほらっ☆どうした?遠慮なんかせずに早く家の中に入れよ?」


 男が玄関のドアを開いて、アタシに早く家の中へ入る様に急かしてくる。男が言った様に男の家は車で割と近かった。


 ただ…少しだけ住宅地から外れた所にあった。ポツン、ポツンと建ってある家のうちの一つだ。家は一階建ての和風の古家って感じ…。こう言ったら失礼にあたるんだろうけどなんだか薄気味悪く感じる…。


「心配すんなってっ!悪い様にはしないからさっ☆なんなら巨乳ちゃんの万引きしているデータを消した後でも俺が教えてやるぜ?それに俺のももうすぐ帰って来るから心配いらねぇ~よ?」


 車でここまで来る迄の間に何で万引きをしたの?とか聞かれて…アタシは親にアタシを見て欲しかったからという事を伝えた。理由を教えたのは誰でもいいからアタシのそんな話を聞いて欲しかったからかも知れない。友達には強がって言えなかった。知らない相手だからこそ話したのかも知れない。


 男はアタシの話を聞くと──


「マジでっ☆」


「それは親が悪ぃよ!クソだな!」


「そりゃあ、もっと親と話したいよなっ!?そういう年頃だろうしっ」


「あ~~っ 分かる分かるわ~~~。その気持ち俺には分かるぞ☆」


「そうか…それはどうにかデキるかも知れないな。どうにかというか俺なら間違いなくるぜ?後でその辺も教えてやっから!」


 車の中でアタシの言葉に共感してくれるかの様にそう言葉を返してくれた。それはアタシ的に少し嬉しかったのかも知れない。それになによりも…男は両親との関係を改善デキるかも知れないと…デキると言った。


 アタシはだから思ったんだよな…。この男を信じてみようかな…って…。



「…う、うん」


 だから…戸惑いながらも頷いてからアタシは男の家へ上がる事にしたんだ。ドアを開いている男の脇をスルリと抜け、玄関で靴を脱いで家の中へ足を踏み入れる…。


“──カチャッ!”


 鍵を閉める音が玄関に響いた。男は鍵を閉めた後、笑いながら私の元へ──。


「ははっ…あっ、鍵を閉めたのは閉めとかないと物騒だからだぞ?心配ねぇよ?親は家の鍵持ってるからよぅ。勝手に開けて入ってこれるから大丈夫だしなっ☆ほら、そこがリビングになってんからよぅ~。入って椅子にでも座ってゆっくりとしろよ☆」


「……う、うん」


 リビングに入ると同時に男が電気のスイッチを“ピッ”っとつける。電気がついてもリビングはなんだか薄暗さを感じてしまうような明るさだ…。


 そんなリビングの中央には小さなテーブルと肘掛け付きの椅子がテーブルを挟む様に2つ。 窓と思われる場所には遮光カーテンが掛けられ閉めきられている。それになにより…リビングの中は何故か異様に蒸し暑い気がする…。湿気でもある?


「ちょっと暑いだろ?」


「…暑い」   


「エアコンが壊れててよぅ~。エアコンのスイッチ切ったら付かなくなるからずっと付けっぱなしにしてんだわ。汗かくから!それと待ってな?すぐに冷たい飲み物を用意すっからよ!」


 アタシの返事を待たずに男はキッチンへ。コップを用意するカチャッカチャッという音が聞こえてくる…。


「…暑いし…しゃーないか」


 アタシはブレザーを脱ぐと椅子の背にブレザーにシワがつかない様に椅子に掛けてから腰を降ろした。


 椅子に座るとキッチンにいる男の姿が時折垣間見える。冷蔵庫を開ける音やコップに氷がカランカランと音を立ててる音、そしてコップに飲み物が注がれる音が聞こえてくる。男が忙しく動いているのがそういうので分かる。  



「お待たぁ~?ほいほい、麦茶しかないけど構わねぇだろ?」  


 男が麦茶をアタシに差し出す。男はそのまま流れるように対面の席に着くと同時にゴクゴクとその麦茶を飲み干していく。


「ぷはぁ~~~。ああ…暑い時はよぅ…麦茶が一番だよな?分かるだろこの気持ち?喉が渇いた時に飲むと麦茶が喉を潤していくこの感じ…」


「別にいらねぇし。それよりも約束通り…まずは…アタシ…アタシが…万引きしているデータを消してくれよ…」


「何か変なもんが入ってるとか疑ってんの?」


「飲みたくないだけ…それより…頼むよ」


 アタシはうつ向きながら拳を握りしめ恐る恐るお願いした…。


「焦んなくてもいいだろうによ…まあ、約束だしな…。ちょっと待ってろい…」


 男が席を立つ男が聞こえる。   


 その瞬間…ホッ―としてしまったアタシがいた。男が約束を守ってくれたと……。約束を守ってくれる男なら両親との関係もどうにかしてくれる…


  だから──


「──渡す訳無いだろ?馬鹿なのかお前?」


 耳元でそう囁かれる男の声…。


 その声が聞こえた時には男はアタシの後ろに回り込んでいた。そして男はアタシを押さえつけると同時にいつの間にか手にしていた縄で、アタシが座っていた椅子に体と腕を縛りつけてきたのだ。


「…っ!?なんで…なんでっ…こんなっ…解けっ!解けよっ! このクソ野郎ー!むぐっ…」


「その唇を貪り尽くしたかったけど、今はうるさいから黙ってようなっ?噛まれるのは嫌だしよう。しっかり躾けてから俺の舌をお前の舌に絡ませてやるからな?くっはぁ~~~想像するだけでたまんねぇーな☆舌だけじゃないぜ!色々と咥えさせっからよぅ☆」


 口にガムテープを貼られ、むぐっむぐっ…と、声にならない声をあげるアタシを余所に、男は手際よくアタシの足を両足とも椅子の足へと縄で固定していく。


 そして男はテーブルをガタガタと乱暴に移動させると縛られて動けないアタシをあざ笑うかの様にニタニタとした表情を浮かべながらその口を開いた。


「くはぁ~~。こんなにうまくいくとはなっ…我ながら天才だぜっ!癖になりそうだ!」


「んっぐっ!…むむむ、んんんんんっ!」

(解けっ!…解けって、言ってんだろ!)


「ん~とっ?何々?ふんふん…くはあっ!何て言ってんか分かんねぇよ?きょ・にゅ・う

・ちゃん♡」


「んんっーーーっ!んんんーっ!」

(解けぇーーーっ!解けよーっ!)


「だ・か・ら・何言ってんか分かんねぇってつってんだろ?おめぇがこれから俺にされる事なら分かるけどなっ☆」


 何をするつもりだよっ!!


「お前は今から俺にヤられるんだぜっ☆交わるんだよ!へへへっ…」  



 ヤられる? 交わる…?って…まさか…


「おやおやぁ?何されるか分かったみたいだな?そうだぜ!セ◯クスだよ、セ◯クス!たっぷりと今からセ◯クスしてやんからよぉ!んで、たっぷりとお前の体を仕込んで気持ちよくしてやんからよぅー♪」


 男がアタシの首元に着けていた制服のリボンを強引に引き千切る。男の手は手馴れたような動きでブラウスに手をかけるとそのブラウスを力任せに左右へと引っ張った。 ブチブチブチッと、ブラウスのボタンが千切れて床へと落ちて、コロコロと転がっていく音が鮮明に耳へと入ってくる…。


「うほおっ!?デケぇ~~~。こんなおっぱい反則だろうよ?しかもブラが黒ってお前っ……くはぁ~~♪そそるよな、これっ…。下着は黒だよな、黒っ!おめぇ~よく分かってんじゃねぇーか?俺をその気にさせる色をよぅ」



 今頃になって分かった…。


 男は最初から…万引きした映像を基にアタシを犯すつもりだったんだ…。


 逃げようにも縄でキツく縛られ逃げられない…。




 アタシ…どこで間違ったんだろう?




 ──分かってる。最初から…間違えてたんだな…。




 ねぇ…パパ…ママ…アタシを助けて… よ…


 



 ねぇ…お願いだから…パパ、ママッ…助け…て…



 


 助けて…よ…お願い……誰か…っ…




 視界が滲み…頬を涙が伝っていく…



「泣いても無駄だよ~ん!しっかりとお前のおっぱいの色も形も触り心地も、お前の胸の全てをまずは味わってやるからなっ?な~に、全て終わった頃にはお前から俺を求めてる様に躾けてやるからそんな心配すんなよなっ♪んで孕ませてやるからな?俺ならデキるって言ったろ?そうだぜ!デキるのは子供だよ!俺とお前とのなっ!くはぁ〜〜〜ホントたまねぇ〜たまんねぇ〜なぁ〜。俺のは凄く溜まってるけどな…くくくっ…」


 物凄く嬉しそうに、楽しそうにしながら…男の手がアタシの身に着けているブラジャーへと迫り…



「いただきます☆すんげぇ~うまそっ♡」


 男の指がとうとうブラジャーの前土台へと触れた──。















 

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