バクテリア・ハザード！！このゲームめちゃくちゃ大変そうだ、実はクソゲー！？ 8月27 カドカワBOOKSファンタジー長編コンテスト 応募受付期間終了時点までに本文が10万字

第15話 溶連菌蔓延

　公園の静けさを破るように、ウイルスエレメンタルが現れた。異様な姿をした敵が、周囲に蔓延する緊張感を漂わせる。

　葛城はすぐに戦闘態勢に入り、「明日香、準備はいいか？」と尋ねる。

「もちろん、行くわよ！」明日香は自信を持って応じた。

　戦闘が始まると、ウイルスエレメンタルが鋭い攻撃を繰り出してくる。葛城は素早く**スラッシュ**を放ち、敵を切りつける。衝撃波が広がり、敵にダメージを与える。

「次は私の番！」明日香は手をかざし、**ファイアボール**を発射。火の玉が敵に直撃し、燃焼効果が発生する。

　二人は連携を取りながら、攻撃を続ける。葛城は**防御の構え**を取り、敵の攻撃を軽減しつつ、次の一撃に備える。一方、明日香は**癒しの光**で自身のHPを回復し、戦闘の流れをつかんでいく。

　周囲のプレイヤーたちもこの光景を見守り、携帯ゲームを通じてリアルタイムで応援する。「頑張れ、カラドとエリス！」という声が飛び交う中、葛城と明日香はゲーム内での勝利を目指し、さらに熱くなっていく。

　最後の瞬間、葛城が**バーストストライク**を発動。力強い一撃がウイルスエレメンタルに直撃し、敵は崩れ落ちた。周囲には歓声が響き渡り、二人は勝利の喜びを噛み締めた。

### キャラクターレベル2

#### **剣士カラド（葛城）**

- **スラッシュ**: 攻撃力が増加し、追加ダメージの範囲が広がる。

- **防御の構え**: 効果時間が延び、次の攻撃時にスタン効果を付与。

- **バーストストライク**: 発動条件が緩和され、クリティカルヒットの確率がさらに上昇。

#### **魔法使いエリス（明日香）**

- **ファイアボール**: 範囲ダメージが増加し、敵に燃焼効果を付与する。

- **癒しの光**: 回復量が増加し、パーティ全体の防御力が向上する効果が追加。

- **魔法の盾**: バリアの耐久力が上昇し、反撃効果が追加される。

　レベル2に上がることで、二人はより強力な戦力となり、戦術の幅も広がる。

　2人は歴史博物館にやって来て、モロッコの歴史について学んだ。マラケシュを都市化したのは、ムラービト朝のユースフ・ブン・ターシュフィン（位1061年 - 1107年）であった。1071年から本格的な整備を行い、モスクの建設、灌漑路の整備などを行った。また子のアリー・ブン・ユースフ（位1107年 - 1143年）の時代にもモスクが建設され、1120年にクバ・アル・バディン霊廟が建設された。クバ・アル・バディンは、元々アリー・ブン・ユースフ・モスクの一部を成していたと思われる。

　ムラービト朝時代にはより多くの建造物が建てられたとされるが、そのほとんどがムワッヒド朝時代に取り壊された。1147年、ムワッヒド朝の君主、アブド＝アル＝ムーミニーンが建てたクトゥビーヤ・モスクのミナレットは、77mに達し、マラケシュの旧市街の象徴的な建造物である。そのほかムワッヒド朝の君主が宮殿に行く道中に設けられたアーチの周辺に、花弁状の文様が同心円状に施されたアグノー門や27の橋脚に支えられたテンシフト橋が架けられた。

　サアド朝時代には、アフメッド＝ル=マンスール王のエル＝バディ宮殿が建てられたが、アラウィー朝時代へ変わって早々にほとんどが取り壊され、パレード用の広い庭が残され、毎年、民俗芸能の祭典を行うのに使われている。19世紀に、アラウィー朝の王によって化粧漆喰とアラベスク模様で飾られたバイーヤ宮殿とアグダル庭園が造られた。このような貴重な歴史的建造物の豊富なマラケシュの旧市街地は、1985年に世界遺産に登録された。

　2023年9月9日、マラケシュ南西72キロの地点を震源とするマグニュチュード6.8の地震が発生。市内の建物が多数倒壊して死者多数。

　モロッコで溶連菌が流行し始め、葛城烈たちはその影響に狼狽している。急増する感染者や不安な住民たちの様子に、彼らはどのように対処すべきか頭を悩ませている。感染拡大を防ぐための対策や情報提供が求められ、彼らのリーダーシップが試される場面となる。感染症の流行に立ち向かう中で、彼らは結束を強め、地域社会を支える役割を果たしていくことになる。

　溶連菌が発生した影響で、位置ゲーム『バクテリアハザード』内の敵が強化されている。感染症の影響で、敵の攻撃力や耐久力が上昇し、プレイヤーはより戦略的に戦わなければならなくなった。

　新たなバリエーションの敵が登場し、プレイヤーは回復薬やアイテムを駆使して対抗する必要がある。さらに、感染の広がりを防ぐためのクエストも追加され、プレイヤーは仲間と協力して、ゲーム内のバランスを保つための戦いに挑むことになる。

　以下は新敵キャラクターのプロフィールだ。

### キャラクター名: 溶連菌ウォリアー🦹‍♀

**属性:** 感染型

**説明:**

　溶連菌に感染した戦士の姿をした敵。彼らは通常のウォリアーよりも強化され、異常な再生能力を持つ。体力が回復する能力と、感染を広げる攻撃を行うため、プレイヤーにとって脅威となる。

**攻撃スタイル:**

- **感染斬撃:** 近接攻撃で、ヒットしたプレイヤーに感染状態を付与。

- **毒の波:** 一定範囲内のプレイヤーに毒ダメージを与える技。毒は時間とともに徐々にダメージを増加させる。

**弱点:**

- **抗生物質弾:** 特定のアイテムやスキルを使うことで、彼らの再生能力を一時的に封じることができる。

- **光属性攻撃:** 光属性の攻撃に弱く、ダメージを大幅に受ける。

**背景:**

かつては名のある戦士だったが、溶連菌の蔓延によりその身を蝕まれ、現在はただの感染者としてさまよう。彼らの戦士としての記憶は失われているが、戦いの本能は残っている。

### キャラクター名: 溶連菌アーチャー🏹

**属性:** 遠距離型

**説明:**

感染したアーチャーで、遠距離からプレイヤーを狙い撃ちする。彼らの矢は溶連菌で強化されており、当たった敵に感染効果を与える。

**攻撃スタイル:**

- **感染矢:** 通常の矢に加え、命中した敵に感染状態を付与する。

- **バリアブルショット:** 状況に応じて矢の属性を変更できる技で、火、氷、毒のいずれかの効果を選べる。

**弱点:**

- **近接攻撃:** 近距離では戦闘能力が低下し、プレイヤーが接近することで攻撃を防ぎやすくなる。

- **動きの鈍化:** 特定のスキルを使用することで、一時的に動きを遅くすることができる。

**背景:**

彼らは元々、遠距離戦を得意とする戦士であったが、感染によってその技術が狂わされた。今では、感染の影響で常に不安定な状態にある。

　これらの敵は、プレイヤーにとっての挑戦を生むだけでなく、物語の中でも重要な役割を果たす。

　溶連菌ウォリアーは、体格を生かして前方に突進。近接攻撃を繰り出すが、アーチャーは素早く横に跳び、矢を放つ。矢はウォリアーの肩をかすめ、冷静に距離を取る。

　アーチャーは高台に移動し、狙いを定めて次の矢を構える。ウォリアーは盾を構えて進み、アーチャーの動きを読みながら、急速に接近。アーチャーは再度矢を放つが、ウォリアーは素早く盾で防御。

　一瞬の静寂の後、ウォリアーは一気に距離を詰め、アーチャーに迫る。アーチャーは後退しながら、次の矢を準備。二人の攻防が交錯し、場面は一層緊迫感を増していく。どちらが先に決定的な一撃を与えるのか、戦局は予測不能だ。