第13話 衝突
モロッコは歴史的に、条件の良い平野部の土地を中心にアラブ人が暮らし、アトラス山脈の住民の大半がベルベル人である。2/3がアラブ人、1/3がベルベル人あるいはその混血がほとんどと言われる事が多いが、実際は両者の混血が進んでいる。また過去に存在したベルベル人の独立問題などもあり(リーフ共和国)、モロッコ政府としては、あくまでも両者はモロッコ人であるという考え方の元で、敢えて民族ごとの統計を取るなどの作業は行われていない。
モロッコのアラブ人には、イベリア半島でのレコンキスタや17世紀のモリスコ追放によってアンダルシアから移住した者もおり、彼等の中には現在でもスペイン風の姓を持つ者もいる。
ユダヤ人はモロッコ各地の旧市街に存在するメラーと呼ばれる地区に古くから居住していたが、イスラエル建国以来イスラエルやカナダなどへの移住により減少傾向が続いており、1990年時点で1万人以下である。その他にもブラックアフリカに起源を持つ黒人などのマイノリティも存在する。
明日香はふと、土曜朝にやってる『旅サラダ』のことを思い出した。美しい風景や美味しい料理が心に残り、また新しい場所を訪れたくなる。今は卒業してしまったが、東留伽の『マジウマ!』はおもしろかった。
藤堂が捜査に戻ると、明日香は彼とともに再び冒険に出る決意を固めた。二人は新たな手がかりを追い、未解決の謎に挑む。険しい道のりを共に歩む中で、絆が深まっていくのを感じながら、次第に事件の真相に迫っていった。どんな困難が待ち受けているのか、心を躍らせながら進む彼らの冒険が始まった。
位置ゲーム『バクテリアハザード』に新たな敵が出現した。プレイヤーたちは、感染症の伝染を引き起こす強力なバイオハザード生物「ウイルスエレメンタル」に直面することになる。この敵は、プレイヤーの動きを追尾し、さまざまな攻撃手段を駆使してくる。戦略を練り、協力してこの新たな脅威に立ち向かう必要がある。新しいアイテムやパワーアップも登場し、ゲームの戦略が一層多様化する。どんな戦術でこの敵を打破するのか、プレイヤーたちの腕の見せどころだ。
正午前、赤い壁で囲まれた旧市街地メディナに足を踏み入れた。アリが教えてくれたように、マラケシュは『神の国』を意味している。狭い路地や賑やかな市場の中で、異国情緒溢れる雰囲気に包まれながら、歴史と文化が交錯するこの場所を探索することにワクワクしている。地元の人々の温かい歓迎を受けつつ、街の隅々に隠された魅力を見つける旅が始まった。
メディナで位置ゲーム『バクテリアハザード』をプレイすると、歴史的な街並みを舞台にした新たな冒険が待っている。プレイヤーたちは狭い路地や広場を巡りながら、ウイルスエレメンタルを追い詰めるための手がかりを集める。市場の賑わいの中で敵に遭遇したり、隠されたアイテムを見つけたりすることで、緊張感と興奮が高まる。地元の風景を楽しみながら、協力してこの新たな脅威に立ち向かう仲間たちとの絆も深まる。どんな戦略を駆使してこの敵を撃退するのか、プレイヤーたちの腕が試される瞬間だ。
葛城と明日香は、小さなことで意見が対立し、激しい言い争いに発展した。お互いの考えを譲らず、感情が高ぶる中で言葉がぶつかり合った。葛城は明日香の態度に苛立ち、明日香は葛城の言葉に傷つく。
葛城と明日香は、旧市街地メディナの狭い路地で激しく言い争っていた。
「どうしてそんなに意固地なの?!」
葛城が声を荒げる。
「あなたがいつも自分のやり方にこだわるからよ!」
明日香は反論し、感情が高ぶる。
周囲の人々が二人を不審そうに見つめる中、葛城は一瞬立ち止まる。
「私だって、君を思って言ってるんだ!」
「思ってるなら、もう少し私の意見を尊重して!」 明日香は涙をこらえながら言った。
一瞬、沈黙が訪れ、互いの顔には怒りと戸惑いが浮かんでいる。葛城は深く息を吐き、明日香の目を見つめた。
「ごめん、俺も冷静じゃなかった」彼は少し口を閉じてから、続ける。「どうやって解決できるか、一緒に考えよう」
明日香は少し心を和らげ、「そうね、冷静になって話しましょう」と答え、二人は少し距離を置きながら、問題を解決する方法を模索し始めた。
どこか心の奥で、二人の間にある絆を思い出し始めていた。冷静さを取り戻すために、一旦距離を置くことが必要かもしれない。
葛城と明日香は、お昼にメディナの人気レストランでエスカルゴや牛の脳みそを楽しむことにした。初めての珍しい料理に興味津々の二人。
「エスカルゴって、こんなに美味しいとは思わなかった!」葛城は驚きの声を上げる。
明日香も頷きながら、「スパイスが効いてて、クセになる味ね」と笑顔を見せた。
続いて牛の脳みそが運ばれてくると、少し緊張した表情で一口食べてみる。葛城が「意外とクリーミーで、風味がある!」と感心すると、明日香も「確かに、これも悪くないね」と納得した。
料理を通じて少しずつ和らぐ緊張感。新しい体験を共有することで、二人の関係も再び近づいていくのを感じていた。
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