第9話 授業内容

一年生は体力が無いため、授業時間は、4時間のみ。

朝、8時15分から授業開始。

12時に授業終了。



昼ご飯を学校で食べてから、帰宅する。

ちなみにお弁当持参。

いろんな家庭があるため、どうしても用意が出来なかった場合は、簡易的な売店があって、そこで、購入する。



生徒人数が多いために、食堂はかなり、広い。

飲食可能エリアは、そこのみ。

「…リーサ、アルミン、フラン、ノア。何をしてるのですか?」

「あー!ゴットリー先生。ゴットリー先生も座って?お茶飲む?あげるー。」

「あのね!これはね!ままが作ってくれたクッキーだよ。ちょっとしかないけど、美味しいよ!」

「これはね!香りがいいお茶なの!美味しいよ!」

「このシートは、ノアが用意したの!可愛いでしょう?」

「ここは、レジャーシートを広げてお茶をするところではありませんよ。周りを見なさい。教室内です。」

帰宅する為のバスの送迎を待っていたのだが、ちょっとしたトラブルにより、待機中。

「だめなの?」

「教室は、飲食禁止ですよ。それから、さり気なく、クッキーを頬張るではありません。リーサ。」

「めっ!なのね?ごめんなさい。」

四人は、納得したらしく、謝罪し、片付ける。

「コルルおばちゃんが焼いたクッキー、美味しい。」

「伝えとく。」

「こら、ふたりとも。まだお説教は、終わってませんよ。」

とくと、マナーを教えるゴットリーにウンウンうなずく。






「ベイビー?教室内で、飲食は禁止よ?食堂で食べなさい。」

「うん。わかった。」

用意した弁当箱をフィルに渡すリーサは、フィルから注意される。

「ピクニックじゃないのよ。」

「うん、知ってるー。」

今日のお弁当の中身は、厚切りハムサンドイッチとタコさんウィンナーに、甘い卵焼きとブロッコリーのサラダ。

「ゴットリー先生がね。今日の宿題はね。音読と文字の練習だって。算数の宿題もあるの。多いよ。」

「じゃあ、まず、音読をやりましょうね。ベイビー、私に読んでくれる?」

「いいよ!」


教科書を持ってきて、椅子も引っ張ってきた。

座って音読をする。

フィルは、リーサの音読を耳にしながら、寄付するための衣服の解れを縫っていく。

家族の着れなくなった洋服をある程度、補修して、孤児院に寄付するのだ。

フィルの指から魔力が流れていく。針に伝い、糸に伝わる。

補強効果と軽度の防水加工の効果をつけて。

手慣れた様子で、物凄いスピードでこなしていく。


「おばちゃん、縫うの、早いね。」

「裁縫が得意だからね。…ベイビーもいつか、出来るようになる…と思うわ。いえ…まだ針は持たせないけど。いつかね。」

そう。いつか。リーサは、危ないなので、針を持たせていない。

持たせたら危険。

「おばあちゃんがリーサには、まだ早いって言ってたもんね!」

行儀見習いの先生をしてる祖母は、生徒に、裁縫なども教えているが、孫娘にはまだ早いと判断している。

フィルが既に針を持っていた年頃と同じだが、性格を知っている。不器用なことを熟知している。

針を持たせたら、布でなく、自分の指に刺してしまう。

ダメダメ。










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