第3話 入学式当日2

「ねえねえ、楽しみだね。入学式だね。」

そうリーサに話しかけるのは、リーサの従兄弟であるアルミンだ。父方の従兄弟で、ロッシュヴォークの家の血を誰よりも濃くうけついだ子ども。特有の銀髪にガラスのように透明度が高い銀色の瞳。ちなみに無類の動物好き。

「楽しみ。いい子だから、言いつけも守れるよ!」

謎の自信である。




アルミンの隣に座っている少年は、人形のように顔が整っていて表情の変化に乏しい。白髪に近い銀髪に、赤目をしている。

アルミン教であり、アルミン第一。アルミンが白と言えば、白じゃなくても、白と言い放つ。

名前は、エドガー。




「ねえねえ、お歌歌うんだよね。校歌ってやつ。うまくお歌歌えるかな。」

黒い髪色と澄んだような海の色をした瞳をした少年は、お歌を歌っている。

「んー、そうだね。」

まだ眠気が残っているような声音をしてる少年が返事をしている。天パでヘーゼルナッツの瞳をした少年は、隣に座るノアに答えた。

「おねむなの?オリバー。」

「オリバーは、いつもやる気がないだけだよ。ノア。」

「うるさい。」

本当のことである。



「あれ。フラン、どうしたの?酔っちゃった?」

フランは、ノアの従兄弟で、ふわふわの髪色でミルクティ色と紅茶色の瞳をしていて、紅玉のようなほっぺをした少年に聞く。

「ううん。大丈夫。酔ってないよ。」

「お前たちが朝から賑やかなんだよ。」

肩をすくめるのは、フランの大親友、カルマ。赤髪に焦げ茶の瞳をしていて、兄貴肌。

色街出身。




「あー、オフィーリアちゃんだあ。」

バスは、リーサの大親友であるオフィーリアの家の前に停まった。

茶髪に茶色の瞳をしていて、お花の髪留めをしている。リーサの歯止め役で、優しく、面倒見が良い。

「リーサちゃん、危ないわ。今、そっちに行くから!」

オフィリーアは、バスの中に入る。オフィーリアの後ろに立っていた両親に行ってきますと伝えて。

「おはよー」

「うん、おはよう。次は、ジオルクの家かな?」

次はジオルクの家に向かう。



「あら、すでにハッスルしてるじゃないの?」

「行ってきます。」

学校への送迎バスが来たかと思えば、リーサが、思い切り、手を振り、アピールしている。

ジオルクは、リーサの幼なじみでもあり、ボーイフレンドであり、オフィーリアとは同志、リーサの面倒を見ている。

ジオルクは、綺麗な黒髪と青みがかった瞳をしている。

その背後で彼の母親であり、ツェツリーエの大親友であるカイヤは、予想通りだわと肩をすくめている。入学式で着る服は、バッチリ、オシャレをキメている。隣でニコニコしてるのは、ジオルクの父であるジンだ。シックな装いを着こなしている。

バスは、学校へ向かっていく。


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